金曜深夜の放送を御覧頂いた方、ありがとうございました。
「東京名階段ツアー 高輪・五反田編」楽しめて頂けたでしょうか。好評だったら、続編も作りましょうと言って下さったのですが、さてさて・・・。鉄道編は何度もやってるようですが、階段はかなりニッチだからなぁ。でもちょっとだけ勝手に期待。
高輪・五反田エリアになったのは、ばらしてしまうとロケの事情らしいです。階段ロケと同日に、前週放送分の収録があったそうですが、それが目黒だったため、そこに近い高輪・五反田にしたかったんだとか。そういう現実的な理由があるところがタモリ倶楽部らしい。
番組で登場した階段は、全て拙著に掲載されております。本からディレクターさんがセレクトして流れを作ってくれました。特徴が異なるものを上手く選んでくれたなと思います。
高輪・保安寺参道(p.32)最初の場面
高輪・S字型抜け道階段(p.102)
清泉女子大学北西側の階段(p.70)
東五反田の急階段(p.87)
上大崎の斜行階段(p.67)CMの後、最後の場面
あと最初の方で一瞬だけですが、胸突坂(p.62)住吉町の組階段(p.82)日暮里地蔵坂(p.74)が登場しました。これらは、都内でどこかオススメは?ということで私が適当に選んだもの。時間の関係で超短かったですが。
でも考えてみれば、階段をわいわい歩いてるだけの番組って、滅多にないんじゃないかと思います。そういう意味ではちょっと画期的だったのかも。タモリ倶楽部はいつもそんな調子だけど・・・。それで26年続いてるってのが驚き。
普通は、階段を歩くだけってなんなんですかそれ?、という会話でもう少し引っ張るのでしょうが、全然そんなのがなく、今日は階段を味わって楽しみましょうだけで、いきなりグイグイ入ってしまうあたり、この番組の潔さというかある意味、凄さです。タモリさん以外の方々も、来たからには楽しんじゃえ的なスタンスで、ポジティブに面白さを発見していたのが印象的でした。
「登段」「下段」という言葉は、放送で初めて見ました。辞書には無いんじゃないかなと思いますが、某番組の「実食!」みたいでなんだかおもしろい。どこかで使わせて貰っちゃおうかな・・・。
ただ、登校に対して下校なので、登段・下段もアリなのですが、登板・降板というのもあって、個人的には、登段と降段の方がいいかもなぁなどと思いながら見てました。というのは、段階があるものの場合、上部を上段、中ほどを中段、下部を下段とよく言いますが、階段もいくつか踊り場があるような場合、上段、中段、下段などと言うと場所を示し易いのです。ここで、降りることも下段と言ってしまうと、ちょっと分かりにくくなるわけで・・・。まあ、このへんは全てが普通の日本語じゃないので、どうでも良いことですが。
さて、濱野さまからも御指摘があったように、高輪のS字型抜け道階段は、現在抜けられなくなってます。これは私自身も、昨日知りました。番組ロケは3月1日だったので通れたのですが、4月1日から隣地のマンション工事が本格的に始まり、通れなくなったようです。
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通れなくなった抜け道 下から
Photo 2008.04.12
マンションの基礎部分を固めるためか、建て替えに伴って細街路を拡幅せねばならないのか、どちらかは知りませんが、とにかく擁壁が造り直されることになり、6月末まで「擁壁更改工事」が行われています。山側にあった味わい深い石垣は全部撤去されてしまい、新たに作られるのは鉄筋コンクリートの擁壁のようです。うーんもったいない。ロケの時に旧建物の解体工事が始まっていて、ちょっと嫌な予感がしていたのですが。
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上から見ても今はやっぱり行き止まり。
正面の樹木は、建て替え敷地内ではないので残ります。
7月になればまた通れるようになるのかもしれませんが、あのとても狭い部分は少し広げられてしまうかも知れません。正確には階段の部分ではないのですが、あそこが広げられてしまうと面白さは半減してしまうのではないかと非常に残念です。というわけで、石垣沿いの雰囲気のある抜け道の映像は、番組でのものが最後になってしまったようです。
昨日は某まちあるきの下見で高輪界隈を訪れていたのですが、例によって階段の写真を撮っていたためか、いきなり「番組見ましたよ!」と見知らぬ方からお声を掛けられました。芸能人ならともかく一般人なのによくわかったなぁ、ああびっくりした~。
テレビ(というかタモリ倶楽部)の影響力はやはりスゴイです。拙ブログのアクセス数も昨日以来、いきなり倍増しました。いくつかメディアにも引っ張り出して頂きましたが、やはり一番反響が大きいみたい。
ともかく、御覧頂きありがとうございました。
#階段・坂 港区 #路地 #マスメディア
4月2日のNHK首都圏ネットワーク:文化流行「東京再発見!」の内容について、ちょっとだけ補足。
当日扱われたのは、胸突坂(p.62)、関口の階段、鼠坂(p.138)、庚申坂(p.60)だった。この内、二番目の関口の階段は本には掲載していない。
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関口の階段
所在地:文京区関口2-4と7の間
段数:28段、幅:3.2m、踏み面:28cm、蹴上:18cm、傾斜:32°
目白通りから南へ上る。
Photo 2008.3.29
上り下りする楽しみとして、急階段を一つ採り上げたかったのだが、関口・音羽・小日向あたりでロケに適した急階段に行けなかったため、写真の階段で妥協した次第。急でスゴイ感のある階段としては、この近辺だと高田の急階段(p.84)、茗荷谷駅そばの急階段(p.88)、天神町の急階段(p.80)、それから音羽に二つほど未掲載の細い急階段があるのだが、それらはロケのスケジュール上、無理だったので不採用となった。
傾斜が30°以上あるので、そこそこ急ではあるし、見方によっては急階段に映るのだが、滑り止めはあるし段々もさほど劣化していない。手摺もあって形もきちんとしている。階段慣れしてしまった私的には、意外性やスリル感がそれほど感じられなかったので、本には採り上げなかった。
さて現場では、カメラマンさんの腕で「演出」していただいたのだが、ナレーションの「都内でも有数の急な階段」の一言はちょっと強調しすぎなんじゃないの?とも思った。まぁ間違っているわけじゃないので、細かいことなんだけど・・・。
#階段・坂 文京区 #マスメディア
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『タモリ倶楽部』
「東京名階段ツアー 高輪・五反田編」
(4/11深夜放送予定)
出演は、タモリさん、浅草キッドのお二人、劇団ひとりさん、池田鉄洋さん、
それと私。
収録は3月1日でした。もう一ヶ月前のことなんだな。
実は既に、水道橋博士のブログ「博士の悪童日記」には記載があって、一部からは出るらしいねというご指摘もありました。ただタモリ倶楽部は、あまり予定を事前には公表していないようなので、少し後で載せようと思っていたら、もう今度の金曜日が放送日。
収録時の感想などは、放送の後にでもまた御報告します。
#マスメディア