3ヶ月前の蔵出し、つづき。Photo 2009.7.28
電車が1時間に1本程度しかないので、帰りの時間を気にしながら駅付近の商業地を足早に歩く。あの~、その~、伝統的建造物群の街並みは観光でそこそこ賑やかだし、キレイになってはいるんですが、駅周辺の商業施設はどうも廃れてしまってるようでした。
呉服の山田屋
1階の右側半分は灯りが点いていてお店として営業しているが、左側はやっていないようだし2階は外から見る限りがらんとしている。外装もくたびれていて3階にはネットが掛けられていて寂しい感じ。
丸越百貨店を囲む建物
丸越百貨店は右手奥の角地1Fでまだ営業している模様。Google Mapでみると写真の建物はその丸越百貨店をL字型に取り囲む別の建物のようだが、ともかく人の気配のない大きな建物が街中に佇んでいる。
丸越百貨店西隣
こちらも1階は使われているのかもしれないが、2階以上は使われていない模様。上のL字型の建物と同一らしい。
清見屋(せいみや)
こちらは完全に廃墟。Wikipediaにも記載されているが、成田市の郊外などに大型SCができて周辺市町村からも車でそちらに行くようになってしまったとかで、2004年に廃業したのだそうだ。結構大きな建物が放置されているのは残念。
佐原の駅前には十字屋という地元百貨店もあったそうだが、こちらは1997年に閉店した後、建物も取り壊されて更地になり跡形もない。駅前がやけに殺風景だったのはそのためだったようだ。
む~ん、駅周辺には賑やかなお店がほとんどない・・・。社会構造の変化が、都市にも大きく影響を与えるのだということを改めて感じる。産業構造の変化で工場依存の都市がゴーストタウンになるのは以前から知られているが、一つのSCによって中心市街地がここまで衰退してしまったのにはやはり驚かされる。
ただ、車に乗ってる人々はさほど困らないんでしょうなぁ。むしろSCができて便利になってるのかも。問題は車を持たぬ人々で、特に高齢者。でもSC行きのバスなどがあるのなら、それもある程度解消されてしまう。商業の中心が駅前から郊外に移ってしまったというだけなのか・・・。
市街地の拡散は都市基盤を維持管理する上はコスト増で、良いことではないはず。だから最近の趨勢はコンパクトシティ。しかし首都圏周辺の都市ではまだ自動車中心の拡散傾向がどうやら続いている模様。それへの対策はとられ始めているのかもしれない。でもそれが形になって現れるのは10年ぐらい先のことだろう。
伝建地区の街並みや遊覧船は良かったけど、最後になんだか複雑な気分にさせられた佐原のまちあるきなのだった。
Wikipedia > 清見屋
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