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巴川ビル
所在地:中央区 銀座3-7
構造・階数:RC?/5
建設年:1920年頃(大正期)
解体年:2011(平成23).1〜5
備考 :2000(平成12)改修
Photo 2006.4.7
大正時代に銀行として建てられた建物。かつては隣に巴川ビル別館があった。下記、TAISEI DESIGN掲載の記事では、「大正年間に銀行として建てられたこの建物は、関東大震災と先の戦争をくぐり抜け、その後も事務所として使われ続けていました・・・」とあり、震災前に建てられた建物だったようだ。
ネットでは1924(大正13)年竣工としているページも散見される。隣の別館も古かったため、それと混同されているのかもしれない。ただ、大成建設は改修にあたって調べたりしたはずなので、TAISEI DESIGNに記載された1920年頃竣工というのが恐らく本当なのだろう。
TAISEI DESIGN掲載の記事には「1998年に使用者が立ち退き、建物の老朽化が一段と進み、解体を待つばかりの廃屋と化していました。」とも記されていて、その後、耐震補強と事務所から飲食店への改修が行われ、2000年にKIHACHI CHINAとなった。2009〜11のGoogle Street Viewや住宅地図では、Villa Oriental miso bankとなっていたが、2011年に解体。耐震補強をしたり、用途も含めてインテリアも改修したが、その後約10年で解体されてしまった。
私自身は改修後の様子しか知らないのだが、下記「ぼくの近代建築コレクション」内の写真によると、外観はあまり変わっていないようだ。大正時代の建物にしては珍しく、装飾がほとんどないモダンなオフィス建築だったようだ。玄関まわりはKIHACHI CHINA時代は赤く塗られていたが、かつてはそこも大人しい色。KIHACHI CHINAでなくなってからも比較的地味な色だったようだ。
2013年には新しい建物が完成し、伊東屋が本店の建て替えのためここに仮店舗をオープン。2015年9月以降は、松屋銀座マロニエ通り館となっている。
巴川ビル、巴川ビル別館/銀座3丁目 - ぼくの近代建築コレクション
2005.02 「第14回BELCA賞」2部門で受賞│de'-TAISEI DESIGN
Tokyo Lost Architecture
#失われた建物 中央区 #オフィス #銀行・保険 #近代建築
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