世界有数の温泉地である北投温泉は、
台北市の最北端に位置し、
400年を超える歴史があります。
1913年6月、静岡県伊豆山温泉を模し、
当時東南アジア最大の公共浴場である
北投温泉公共浴場を建設しました。
台湾は活動が盛んな若い地殻の上に位置し、
豊富な温泉資源がありますが、
温泉郷として最も有名なのが北投です。
かつては人気のハネムーン先が北投温泉だったようです。
敷地面積は約700坪、二階建ての建物の一階はレンガ造り、
二階は木造、外観は英国ビクトリア様式です。
畳ホールは日本の伝統的建築法を採用。
四方に障子が立ち、休憩、お茶や食事、
囲碁や将棋が楽しめる場所でした。
展望テラスからは北投渓周辺の
美しい風景が眺望できます。
1階の大浴場は長さ9m、幅6m、
深さは40~130cmとまちまちです。
日本の大浴場というよりヨーロッパの温泉プールです。
浴場と外側のアーチ廊下と柱は、
ローマの浴場のような空間を演出しています。
ステンドグラスは重要な特色で、
浴場全体に華麗な雰囲気を添えています。
現在は館内のイベントホールとなっています。
子ども達が見学していました。
公共浴場に興味があるようでもありませんが…
1994年、北投小学校の教師と児童達が郷土学習で、
この荒廃した公共浴場を発見し、陳情書を書きました。
地元の人々が奔走し、第三級古跡に指定。
1998年に修復を経て再現された浴場の博物館です。
台湾・台北市北投区中山路2号
2012.1.5