まるみのあっちこっち巡り

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映画 わたしは、ダニエル・ブレイク

2017-04-12 00:22:38 | 映画(劇場鑑賞)
労働者階級や移民の人々など社会的弱者の人生に寄り添い、
厳しい現実の中、今を懸命に生きる人々の姿を描き続けてきた
名匠ケン・ローチ監督の集大成にして最高傑作と言われる
第69回カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)に輝いた作品です。

引退宣言を撤回してまで、どうしても伝えたいと制作された
人間の尊厳と優しさを描く作品は、他人事とは思えず、
スクリーンに釘付け、自分も変わらなければとの思いを強くしました。

イギリスで大工として働いていたダニエル・ブレイクは、
妻の介護をしながら働いていましたが、妻を見送ると
彼自身が心臓の病で働くことがドクターストップに。

国の援助を受けようと手続きを進めようとするものの
あまりに正直過ぎるところもある上に、デジタル化に対応できず、
長年、真面目に税金等も払い続けたのにもかかわらず、
理不尽な思いをしなければならないのです。

イギリスがEU脱退に踏み切らなければならなかった理由も
垣間見れていくようにも思いました。
税負担が重く、若年層に仕事がないことを知ったのは、
随分と前からのことですが、容赦ない現実がこうさせているのかも。

年金、医療など日本の現実も危ぶまれますし、
現代に生きるものは皆、誰も見るべき知るべき作品でしょう。

人は一人では生きてはいけないのですから
誰かを助けたり、助けられたリしながら
懸命に生きるしかないのです。

この映画を有料で鑑賞すると貧しい人に一人50円寄付されるとか。

監督:ケン・ローチ
脚本:ポール・ラヴァティ
出演:デイヴ・ジョーンズ/ヘイリー・スクワイアーズ
2016年/イギリス・フランス・ベルギー/100分

ヒューマントラストシネマ有楽町

2017.4.6
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