この日(2017年5月5日)の三陸の海はやさしい。
沖縄では穏やかな海のことをやさしいと言うとか。
夕陽に照らされた海は、優美で気高くもある。
地球の誕生後まもなく形成された海は、
地球の全表面積のほぼ半分を占め、
全てが互いに繋がっているからどこへでも行ける。
船旅の魅力の一つかもしれない。
(写真はにっぽん丸に乗船して撮影)
海は微生物から大型の魚類やクジラ、
膨大な種類の生物が棲息、多くの恵みをもたらす反面、
残念ながら事故や災害が起きれば被害も発生し、
大きな犠牲を伴うこともある。
2011年3月11日、東日本大震災を忘れることはできない。
それは、私自身にとっても今までに経験したことのない揺れで、
玄関のドアを開けると電線が大きく揺れ、隣家の塀が崩れていた。
テレビをつけると自分でも訪れた場所が、
とんでもない状況となっている。
容赦なく襲ってくる自然の恐ろしさに
人間が太刀打ちできないことをまざまざと見せつけられた。
震災から1年後の三陸(宮古)で目にした瓦礫の山。
この日も海はやさしかったけれど、
自分の目で見ると、テレビで見る光景とは違った。
何年経っても忘れることはできない。
2021.3.11