Kodak DC4800 ベトナム
‘07/02/27の朝刊記事から
金属盗難５７００件
昨年の全国被害２０億円
半鐘、蛇口も 相場高騰、転売か
電線やステンレス製の車止めなど金属材の盗難事件が昨年１年間に全国で約５７００件発生し、被害総額は約２０億円に上ることが、２６日までの警察庁の調べで分かった。
警察庁は毎年の犯罪統計で貴金属や建設機械などの被害件数は集約しているが、金属材窃盗の被害規模が判明したのは初めて。
昨年から増加傾向がみられたのを受け、各都道府県警を通じて急遽取りまとめた。
今年に入ってからも、火の見やぐらの半鐘や水道の蛇口などが盗まれる事件が各地で相次いでおり、被害はさらに拡大するとみられる。
北京五輪開催を控え好調な中国経済を受け、建設資材などの相場が高騰しているのが背景と見られる。
これに目を付けたグループが転売目的で犯行を重ねている可能性が強く、警察庁は各都道府県警に取り締まり強化を呼び掛けている。
警察庁によると、昨年の金属材窃盗の摘発件数は約１６００件。
このうち昨年７月下旬、銅くず約４トンを盗み無許可で輸出しようとした事件で、道警が窃盗容疑で逮捕した中国人船員らは「銅が不足している中国で、高く売れると思った」と供述した。
一方、大阪府で昨年６月、マンション建設現場から銅線が盗まれた事件では、今年１月逮捕された無職の兄弟が「業者から高値で買うと言われて始めた」と動機を供述している。
今年も半鐘などのほか、側溝のふたや電線、工事用の鉄板などが各地で盗まれている。
