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'07/01/28の朝刊記事から
「イラク開戦は間違い」 久間発言 米が抗議
2プラス2 開催にも影響
ブッシュ米大統領のイラク開戦判断を批判した久間章生防衛相の発言に対し、米政府側が外交ルートを通じて日本政府に「同盟関係に悪影響が出てくる可能性を危惧する」と強く抗議していたことが分かった。
複数の日米外交筋が27日、明らかにした。
イラクへの米軍増派を決めた大統領が国内外で批判にさらされている時期だけに、同盟国である日本の防衛相発言を深刻に受け止めたとみられる。
日米外交筋によると、久間氏が24日の会見で「イラクに核兵器がさもあるかのような状況で、ブッシュ大統領は(開戦に)踏み切ったのだろうが、その判断が間違っていたと思う」と発言した後、国務省のズムワルト日本部長がワシントンで在米日本大使館員と会談。
「大統領の一般教書演説の直後でもあり、米政府として久間防衛相の発言を重く受け止めざるを得ない」と伝達した。
その上で、同盟関係への悪影響に加え「大統領を批判するような発言が繰り返されれば、日米安全保障協議委員会(2プラス2)の日程設定が困難になりかねない」と指摘。
ゲーツ米国防長官の就任などを受け、日本側が望んでいる外務、防衛担当閣僚による2プラス2の早期開催は厳しくなるとの認識も示した。
ズムワルト日本部長は、イラクへの開戦や新政策に対する日本政府の見解をあらためて早急に示すよう要求。