’08/04/23の朝刊記事から
日本もテロ攻撃の対象 アルカイダ副官が強調
陸自のイラク派遣を批判
【クウェート市22日共同】国際テロ組織アルカイダは22日、同組織ナンバー2のザワヒリ容疑者の録音声明をウェブサイトで公表して共同通信などの書面での質問に回答し、日本が陸上自衛隊をイラク南部サマワに派遣したことは「十字軍のための宣伝の一環」だったと批判。
欧米など「十字軍」の一員だとして日本も攻撃対象であることを協調した。
同容疑者はアルカイダ指導者のウサマ・ビンラディン容疑者の副官。
アルカイダ幹部が日本メディアの質問に応じたのは初めてとみられ、日本敵視の理由を詳述したのは極めて異例。
声明でザワヒリ容疑者は、平和憲法で武力放棄を明記した日本が「原子爆弾で攻撃して屈辱を与えた米国」のイラク攻撃に協力し「軍(陸自)を派遣したのはなぜだ」と非難した。
アルカイダは昨年12月、ウェブサイトでザワヒリ容疑者あての質問を公募。
共同通信は「陸自のサマワ派遣は人道復興支援が目的だが、それでも日本を(テロの)標的と見なすのか」など3項目の質問を提示した。
ザワヒリ容疑者は、陸自は「いわゆる支援活動」を行ったが、この活動は米軍などによる「イラク侵略」に付随し、これを正当化する宣伝だったと指摘。
非政府組織など「慈善団体」を通じた支援ではなく、日本は「イラクに対する軍事行動に加わった」と述べた。
その上で、共同通信が匿名で提示した別の質問に「誰であれ、イスラム教徒に対する攻撃に加わるものは抑止しなければならない」とし、日本も攻撃対象であることを示した。