'07/07/18の朝刊記事から
中越沖地震 柏崎原発トラブル50件
排気筒に放射能も
東京電力は17日、新潟県中越沖地震後に柏崎刈羽原発で確認されたトラブルが、発生当日の火災、水漏れのほか、排気筒フィルターから微量の放射能の検出、低レベル放射性廃棄物入りのドラム缶の転倒など、原子炉7基で計50件に達したと発表した。
地震による原発トラブルとしてはかってない深刻な事態で、耐震安全性の確保が十分だったか、国や電力会社は見直しを迫られることになる。
耐震安全性見直しへ
経済産業省原子力安全・保安院は同日、審議官ら職員4人を現地に派遣、事実確認に着手した。
また新潟県原子力安全対策課も同日、同原発の立ち入り調査を行った。
東電によると、地震で緊急停止した7号機の主排気筒のフィルターで週1回の交換、測定をしたところ、ふだんは検出されない放射性のヨウ素とコバルト、クロムを検出した。
フィルターには主排気筒の排気が通過。
排気そのもののモニターでは放射線は検出されず、外部のモニタリングポストの測定値にも変動はなかった。
東電は地震との関係を調べている。
一方、原発構内の固体廃棄物貯蔵庫では、低レベル放射性廃棄物の入ったドラム缶約100本が倒れ、何本かのふたが外れているのが見つかった。
ドラム缶には交換したネジや配管、手袋などの廃棄物を袋に入れた上で収納していた。