‘06/10/22の朝刊記事から
金総書記 再実験自制明言せず
唐氏への発言判明「米の出方見る」
【北京21日志村治】
北朝鮮の金正日総書記と中国の唐家璇国務委員の会談について、中国が20日に関係各国に説明した内容が判明した。
金総書記は、2回目の核実験をしないとは明言せず、「非核化は金日成主席の遺訓だ」との表現で1992年の南北非核化共同宣言を遵守する立場を表明。
続けて「金融制裁の解除について米国の出方を見守る」と述べ、間接的な表現で、米国の対応を見定めるまでは2回目の核実験を行わないとの考えを示唆した。
対北朝鮮外交筋が明らかにした。
「非核化宣言が遵守」
中国政府はこうした発言を「当面は2回目の核実験に踏み込まない」と判断し、関係各国に伝えた。
事態悪化の回避を最優先したい中国や、これまで太陽政策を取ってきた韓国は、2回目の核実験を実施しないシグナルであり、6カ国協議再開につながる可能性があると評価。
しかし、日米両政府などは、即時の6カ国協議復帰と核実験の停止について明確に発言しておらず、従来の北朝鮮の姿勢と変わらないと認識。
中国の説得工作は「失敗だった」(日中関係筋)とみている。
また、金総書記は米国の金融制裁に関して、従来要求していた「制裁の完全解除」から「制裁の解除」に表現を弱めた。
関係筋は「米国の金融制裁のダメージが相当大きくなっている証拠だ」と分析している。
南北非核化共同宣言
韓国と北朝鮮が1991年12月に合意、92年2月に発効させた朝鮮半島の非核化を目指す宣言。
6項目で構成され、核エネルギー利用を平和目的だけに限定、核兵器の試験、製造、生産、配備などを禁じ、核燃料再処理施設、ウラン濃縮施設も保有しないこととした。
北朝鮮はこの宣言に基づき、同年1月に国際原子力機関(IAEA)の保障措置協定にも調印した。
金総書記 再実験自制明言せず
唐氏への発言判明「米の出方見る」
【北京21日志村治】
北朝鮮の金正日総書記と中国の唐家璇国務委員の会談について、中国が20日に関係各国に説明した内容が判明した。
金総書記は、2回目の核実験をしないとは明言せず、「非核化は金日成主席の遺訓だ」との表現で1992年の南北非核化共同宣言を遵守する立場を表明。
続けて「金融制裁の解除について米国の出方を見守る」と述べ、間接的な表現で、米国の対応を見定めるまでは2回目の核実験を行わないとの考えを示唆した。
対北朝鮮外交筋が明らかにした。
「非核化宣言が遵守」
中国政府はこうした発言を「当面は2回目の核実験に踏み込まない」と判断し、関係各国に伝えた。
事態悪化の回避を最優先したい中国や、これまで太陽政策を取ってきた韓国は、2回目の核実験を実施しないシグナルであり、6カ国協議再開につながる可能性があると評価。
しかし、日米両政府などは、即時の6カ国協議復帰と核実験の停止について明確に発言しておらず、従来の北朝鮮の姿勢と変わらないと認識。
中国の説得工作は「失敗だった」(日中関係筋)とみている。
また、金総書記は米国の金融制裁に関して、従来要求していた「制裁の完全解除」から「制裁の解除」に表現を弱めた。
関係筋は「米国の金融制裁のダメージが相当大きくなっている証拠だ」と分析している。
南北非核化共同宣言
韓国と北朝鮮が1991年12月に合意、92年2月に発効させた朝鮮半島の非核化を目指す宣言。
6項目で構成され、核エネルギー利用を平和目的だけに限定、核兵器の試験、製造、生産、配備などを禁じ、核燃料再処理施設、ウラン濃縮施設も保有しないこととした。
北朝鮮はこの宣言に基づき、同年1月に国際原子力機関(IAEA)の保障措置協定にも調印した。