年末年始は歌番組を見る機会が多かったが、紅白、レコ大に代表される「今」を代表するものと、「懐メロ」タイプのものを続けて拝聴できたことは、ある意味でさらに貴重な機会でもあった。
続けて聴くと、大きな変化があることがわかった。
数年前には哺乳類とは思えないグループが多くて、もうこの地球には生きていけないのかも、と思ったものだが、幸い今回、人間性を取り戻した感があり、その点に関しては安堵した。
ただ、そのような変化のことを言いたいのではない。
「よー、そこの若いの」が紅白に出たのが象徴していると思うが、「人生の応援歌」がやたら増えたと思う。
一方で「懐メロ」タイプを聞くと、時にこちらが恥ずかしくなるほど、パーソナルな歌が多い。
象徴的な言葉が「あなた」、これで始まる歌は枚挙にいとまがない。
「あなた一人に」
「あなたが噛んだ」
「あなたはもう忘れたかしら」
「あなたお願いよ」…
ずばり「あなた」という歌もあった。
日本だけではない。カーペンターズやアバだって、内容はかなりパーソナルである。
ポップスの世界はこんなものだと思っていたが、ここが大きく変わっている。(海外のことはわからないが)
日本の元気がなくなっているなどと簡単に言いたくはないが、なんとしてでも元気な日本でありたいものだ。
スペインのナバラ州、そこで一番有名な日本の地名は、なんと山口!
町中には鉄板焼のレストラン山口、ホテル山口、日本庭園の山口公園、そしてヤマグチ図書館まである!
なぜならば、かの有名な宣教師、フランシスコ・ザビエルが一番愛した土地が山口で、ナバラはザビエルの出身地なのである。
サビエルとも言う。
正直言って、私はこの人が好きではない。もちろん会った訳ではないけれど。
なぜかというと、この人と共に鉄砲も伝来している訳で、どうしてもきな臭さがつきまとうからだ。
一方、日本に残る足跡は大したものだ。ザビエル、サビエルの名を冠する教会が鹿児島、平戸、山口にあり、山口の山陽小野田市にはサビエル高等学校というのもある。
そして、鹿児島の人間も平戸の人も自分たちの地が南蛮文化の玄関だったつもりでいるから、山口にもサビエル教会があるのを見て一様に驚く(と思う)。
さらにナバラでは山口が一番有名などと聞くと、鹿児島県民はショックかもしれない。
明治維新を成し遂げた薩長土肥。と言うけれど、薩摩は世界に何を貢献しているだろうか。
そして「世界につながる~」というキャッチフレーズ。例えば「世界につながる熊本」という番組があったら、熊本の視聴率は50%超えるかもしれない。
もう番組名だけで嬉しくなってしまう県民が半数を超えるだろうから。
しかし如何せん、材料に事欠くような気がする。材料があれば、とっくにやっているだろう。
鹿児島・熊本だけではない。他の県も同様だ。(それとも取材力の差だろうか?)
このような番組が成立すること自体、九州人は憧憬のまなざしで見ざるを得ないのではなかろうか。
「日本の中心は山口県」という説があるけれど、だてに首相を生んでいる訳ではないことを実感したのであった。
たまたま山口県で見たローカルテレビ番組である。
何を大げさな、と少々思ったのだが、すぐに見いってしまい、おかげで、人との約束を全く忘れてしまったほどである。
その昔、長州ファイブと呼ばれる山口の若者がロンドン留学を果たした。
その中に、後に「日本の鉄道の父」と呼ばれる井上勝がいた。
日本の鉄道は、その流れで、当初様々な状況で英国式の流儀が取り入れられることになった。
それから約一世紀後、日本は新幹線を作り、諸外国へその技術等を売るところまで成長した。
現在、イギリスで高速鉄道を南北に走らせる計画があるということなのだが、その車両は、言わば新幹線の発展型のようだ。
山口県下松市に新幹線を作るところがあるそうで、そこの技術者が今、イギリスで作っている最中の高速鉄道車両の技術指導をしている様子が報じられていた。
幕末に英国から鉄道の全てを学び、日本に導入したのが当時の山口の青年なら、現在その英国に鉄道技術の指導をしているのも山口の青年。
その歴史的巡り合わせに、私は大変感動してしまったのだった。
私は「ウェストサイド物語」の音楽が死ぬほど好きである。ほとんど頭の中に入っているし、楽譜も数種類取り揃えている。
それでパロディまで含めて関心があり、昔のビデオをいじっていたら、見つかった録画があった。NHKの「愉快にオンステージ」という番組の「ミュージカル競演」である。少し短くしてあるがご覧いただきたい。
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何回観ても、とは言わぬまでも、数回ならば今でも笑える。
ただ、内容は個人の好みなので、関心が無い方にまで好みを押しつけるつもりはない。
注目していただきたいのは、この手間暇である。
邦楽器を含めたアレンジを施し、それに合わせて振りつけをして、と、大変な手間がかかっている。しかもこれが特別番組ではなく定時番組なのだ。
今のテレビが面白くなくて当然だな、と言うのは簡単だが、それほど予算的にひっ迫しているということだろう。バブルよまた、とは言わないが、若い方々には同じくらい活気のある文化状況を作るべく、がんばってもらいたいと思う。私もがんばりますが・・・。