厳密に考えれば、たまにヴァイオリンに通用しないこともあると思うが、大多数のことは共通しているだろう。
その一つに「クロイツェル(42の練習曲)第9番」での指慣らしがある。
プリムローズは「ゆっくり」「中くらい」「速く」でまず3回やり、次に指使いを「2-4-3-4」にして再度上記3テンポで、計6回やるとのこと。
確かにこれだけ繰り返せば指は良く動くようになる。
しかし、時間がかかって仕方がない。
それに、夏場は指が動かない困難を感じることが少ない。
それで、徐々に6回やることは減ってきた。
ところが、最近サンサーンスの協奏曲やロンド・カプリチョーソを練習するにつけ、指のトレーニングを再認識するにいたった。
パガニーニより難しく感じるのは、3-4指を頻繁に使うからではないか。
普通の指慣らしで1-2-3指は、ある程度動くようになる。そこで「指は動くようになった」という勘違いが生じているようだ。
やはり、と思い2-4-3-4のトレーニングも省略せずにやることにした。
すると、サンサーンスが弾き易くなっただけではなく、左手のピチカートも音が出るようになった。
めでたしめでたし。
あのプリムローズがそれを毎日やったのだから、私がやるのは道理である。