知り合い達が「良い曲だ」と言い始めたので、私も便乗して……。
1980年代以降は、中学生用の合唱曲として定着していたと思う。
しかし、もともとはNHKの番組「ステージ101」のオリジナルソングとしてヤング101が歌っていたものだ。
なので、いわゆる「ポピュラー音楽」が教育用音楽にすんなり導入できた数少ない例だと思う。
なぜすんなり導入できたか。
一つは恋愛の歌ではないからだ。この曲が生まれた1970年代、世の中で作られる歌の9割以上が恋愛の歌だった。(それからすると現在は驚くほど恋愛の歌の比率が下がっている。)
恋愛の歌を合唱は、できない。
もう一つ、もともとが合唱曲だったからだ。これは大きい。やはり一人で歌うものと集団で歌うものは、共通する部分はあるものの、本来作りが違う。
良い歌だからといって、良い合唱曲にはならないのが普通だ。
この条件が重なって生まれた名曲なのだが、さらにこの背景にも注目したい。
「ステージ101」という音楽番組自体が、かなり手間ひまかかったものだったそうだ。
アメリカのとある番組がモデルだったらしいが、メインになる「ヤング101」は週4~5日NHKに通って、収録以外にも様々なトレーニングを受けていたという。
そして、アナウンサーよりもずっと高額の給料が支払われていた、との後日談も聞いたことがある。(この辺りは以前の記事にも書いたことがある。)
同じ時代の「8時だよ~」におけるドリフターズも、ジャンルは違えど同じような話が残っている。
やはり、手間ひまかければ良いものができるという、当たり前の結論が導きだされるのだが、現在のコンピューター時代、手間ひまかける「イメージ」自体がなくなりかけているのかもしれない。
そのことは心しておくべきだろう。
そだね。(今流行の北海道弁です。)