井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

山の風車

2011-12-23 07:52:59 | まち歩き

こう書くとなかなか風情があるのだが・・・。

10月、長崎県立松浦高校に伺う際の道中のことである。佐世保から車に乗ってしばらくしたら「ほら、山の上を見てください。」と言われた。「ぼこぼこ、立ちよりますよ。」

建設中の風力発電所だった。

ここは九州電力の管轄内。「やらせメール」で問題にされている玄界原発も十数キロ先、そう遠くではない。
電力会社は、原発が必要という世論を作りだすために、やらせのメールまで使って、ということが問題にされているようなのだが、なんだ、一方ではちゃんと風力発電を作ってるじゃないか。
一歩間違えば危険極まりない原発より、風力発電の方が、何かにつけ簡単で安全なのは火を見るより明らかだ。
電力会社も、本音のところでは風力発電をやりたいのではないか?
福島のことが無くても、あのように危ない原発をわざわざ作るのは国策であって、電力会社の本意ではなかろう。ただ国策に従っただけのはずだ。
それが、現状のように悪者扱いされるのは、どうも腑に落ちない。
その政策を進めた政治家の扱いは時効なのか?
その存在も、すでに新聞では報道済み。それを今頃あいつが悪いなんて言っても、誰も浮かばれないかもしれないが。
本当に悪いのは、その政治家達をそのように操った存在だろう。国民の関心がそちらに向く時、本当の解決を見る日が来るのだと信じている。

さようなら,大牟田駅と三井三池港務所

2011-03-05 01:27:12 | まち歩き

3月3日,新博多駅ビルがオープンした。
途端に活性化した博多駅。

今まで盛り上がっていたのは鹿児島中央駅のみ,という感じが,ここに来て一挙に逆転した様相である。あくまで主観だが。

12日の九州新幹線全線開業を前に,新しい時刻表も配られだした。これを見ているのが,また楽しい。

何と,東京から鹿児島中央まで1ページの時刻表に収まっているではないか!「東海道・山陽・九州新幹線」というページである。これは昭和47年だったかな,新幹線が岡山まで伸びた時,はたまた昭和50年に博多まで伸びた時の感動に匹敵する。

一方,気がつかなかったさようならも,いくつか見つけて,しんみりする自分もいた。

さて,これは「気づいていた」さようならの話。

新幹線ができると,子供の頃から飽きるほど乗った鹿児島本線の鳥栖-新八代間,ここに乗ることはほとんどなくなることを意味する。

途中の風景が,どれほど重要かはわからない。数えきれないほど乗ったのに,全く覚えていない風景もあるからだ。

でも,これだけは小学生の頃から,ずっと興味を持ち続けた風景である。
「大牟田駅」

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鹿児島本線において私鉄が並走する区間はここしかない。熊本方面から乗ると,これを見た途端「福岡に入ったなぁ」という実感を持ち,常にここで乗り換えたくなる。

そして,

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これではわからないか。ただの線路だ。しかし,JRの線路ではないのである。

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これでもわかりにくい。これは赤いビルを撮ったのではなくて右端に伸びていく線路を撮りたかったのである。JRから分岐しているように見えるのだが,JRの路線図には載っていない。

ようやく最近わかったのだが「三井化学専用鉄道」というのだそうだ。

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西鉄と並走している区間に,反対側にも並走している線路がある。と,説明しない限り,何の意味も持たない「線路」の写真。何を面白がっているんだか・・・,と我ながら思うが。
でも,40年間,不思議な風景だと思い続けて今日があるのだ。

この鉄道は,以前「三井三池港務所」の鉄道で,大牟田市と隣の荒尾市にまたがって,結構路線もいっぱいあったらしい。鹿児島本線とクロスする場所もある。

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これは,その「本線」ガード下(栄町付近)になるが,これではわからないな。

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鉄塔の下に左右に広がる土手のようなものが,その廃線(玉名線)跡である。多分「原万田駅」の近く。いつの間にか廃止されていた。資料によると,専用鉄道に変わったのが1973年,従業員輸送を止めたのが1984年,廃止が1997年とある。

これらの写真,一回で撮った訳ではない。何回かチャレンジしたのだが,走る電車から撮る「車窓」の写真なので,なかなか思うようには撮れなかった。これ以上続ける若さが,さすがに今はない。その若さともさようならか?

子供の頃から,これは何だろうなぁ,と思い続けていた風景。この不思議な風景が福岡県の入り口だったのである。
ただし,本当はまだ熊本県,という,ややこしい風景。荒尾と大牟田の境は,本当にわからない。
それも含めての「不思議な光景」と,お別れになる訳だ。


セレンディピティ

2011-02-07 22:04:48 | まち歩き

昔、今のスリランカはセレンディップと呼ばれていた。18世紀のイギリスで「セレンディップの三王子」という童話が有名だったそうだ。その三王子はよく物をなくして探すのだが、探したものは出てこず、意外な物を見つける名人だった、という物語だそうだ。

その話から作られた人造語が「セレンディピティ」、幸運にも見つかってしまった物などのことを呼ぶ。日本人がノーベル賞を多くとるようになってから、よく耳にするようになったような気がする。

ところで「花園市民センター」というところに先日行った。駅から近いのであるが、川やら線路やらがありまっすぐ行く道はない、道路が狭い、一方通行が多い等の理由で、地元の人間以外がたどりつくのは結構難しい。

そして、やっとたどりついた駐車場である。
Photo

奥の方の看板はこれでは読めないかもしれないが、拡大するとこう書いてある。

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偶然でないと見つけられない駐車場、ですか?

(撮影地 : 熊本市)


さようなら,リレーつばめ

2011-01-26 17:55:22 | まち歩き

3月12日に九州新幹線が全線開通する。それは同時に「リレーつばめ」という風変わりな名前を持つ特急電車の廃止を意味する。

この「リレーつばめ」はJR九州苦肉の策である。2004年に九州新幹線の南半分,新八代から鹿児島中央までが開通した。普通だと,在来線から改札口を抜けて,階段を上って乗り換えとなる訳だが,それでは乗り換えに時間がかかってしかたない。新幹線の時間短縮効果が感じられないのでは,何のための新幹線やら,ということになりかねない。

それで,鹿児島本線から連絡線を建設して在来線特急を走らせ,新幹線ホームの向かい側に停車させる,乗客は向かい側に停車している新幹線に乗り換える,乗り換え時間は3分,ちょっと長目の停車時間と同じ感覚だ。

指定席の座席番号も極力「リレーつばめ」と「つばめ」は同じ物にして,乗り換えをスムーズに,という涙ぐましい工夫もあるのだが,実際は車両の長さが違っていて,降りて真向かいに入り口がある訳ではなかった。

大丈夫かね?と心配していたのだが,乗り換えてみると,案外大変さはなかった。乗り換え時間「3分」も実際にはかなり余裕がある。

また,その後JR九州はさらに追い打ちをかけた企画を始めた。「土日限定2枚きっぷ」等で始発と終電の数本に限り,1万円で往復できるきっぷを売り出した。通常の往復は15,600円だから,これは安い。3年くらい利用させてもらった。

これら全てとお別れしなければならないのだ。途端に「リレーつばめ」の良さが見えてくる。博多駅の乗り場も在来線ホームだから,手軽で,新八代の乗り換えも大したことないから,乗りやすさに関しては「リレーつばめ」が良かったな,とか・・・。

四の五の言ってもはじまらない。お世話になった「リレーつばめ」,ささやかながら記録をとって感謝の気持ちを捧げよう。

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手前の線路が連絡線。見にくいけれど,向こうにのびるのが鹿児島本線。

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横に広がるのが新幹線駅,下が鹿児島本線の新八代駅。(これもわかりにくい写真でごめんなさい。)

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(この画像では見えないけれど)新幹線「つばめ」の先頭にはsince 2004と書いてある。

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同じホームの両側に新幹線「つばめ」と在来線「リレーつばめ」

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787系電車。20年前はJR九州の看板電車「つばめ」だった。座席の網棚替わりに飛行機のようなドア付きの荷物入れ,飛行機同様の読書灯,立食ながらビュッフェがあり,「つばめレディー」という乗務員も配置され,東京者を感激させていたものだ。


ごくあくだいかん

2010-06-09 21:59:54 | まち歩き

昨日は「学内演奏会」という名の発表会、1年生から3年生まで、弦楽器や管楽器を主として学習している学生の発表の場である。こんなささやかな場でも、緊張のあまり全まくいかない学生もいるのだから、やはり重要な学習の機会である。

で、さらに重要な打ち上げの話である。

近所の「握代憾(あくだいかん)」という店で行われた。ちょっと前に学生が立ち上げた店、ということで身内の話題になったのだが、堂々立派に営業を続けている。

そこでとれあえずはビールなどを飲んでいたのだが、ふと気まぐれに「握代憾」というカクテルを飲んでみることにした。メロンリキュールとウォッカのカクテルだそうだ。これは強い、はずだが、ちびちび飲んでみると、結構飲める、結構おいしい。

店の人が「ごくあくだいかん、というのもありますが・・・」

などとのたまう。そんなものはいらない!・・・と私は言ったはず・・・なのに・・・「持ってきちゃいました」

冷酒のグラス程度のカップにつがれた無色透明の液体。聞けばポーランドの蒸留酒で「96度」あるという。残りの4は何なんだ?

ライターで火がつけられた。ボーボー良く燃える。ブランデーなどの、チロチロ燃えるのとは訳が違う、完全にアルコール・ランプ状態。いやあ、このまま全部燃やしてしまおうか、と思っていたら、店の人が「早く火を消してください」だと。

口で強く息を吹きかけたら、火は消えた。グラスを顔に近づけるだけで、強い香りが漂う。口をつけようとしたら「あちっ」

「え、そんなにすごいですか?」

「いや、火のおかげで、グラスが熱いんだ」

お酒の部分は冷たいのに、上は触れないくらい熱いというのも変わった経験。そう簡単には飲めないようにできている。

グラスもようやく冷えてきて、やっと口に含むことができるようになった。なめる程度に口に入れてみる。フワッとさわやかな香気が口中に広がる。これはいい。

ところが、それを飲み込むと大変。カーーーッ、とくる。そこらにある液体をなんでもいいから飲みたくなる。あわててチェイサーとしての水を注文して、ようやく人心地がついた。

でも、この口に広がる清涼感がたまらない。それを楽しんだ後、水を含み、口中でブレンドしてから、おもむろに飲み込む。これは楽しい飲み方だ。何のかんの言いながら、グラスの半分近く、なめてしまった。M市も珍しいものが手に入る街に、いつの間にかなってしまったのだなあ、と一人感慨にふけることしきり。十数年前は、新しいビールさえ入手困難だったのに。

おかげで、今日の昼まで、どこかほろ酔い気分。ごくあくだいかん様にはかなわねえな・・・。