土曜に借りてきたアリスのベストアルバムを聞きました。私が初めてちゃんと聞いたアリスのアルバムは「アリスV」でした。当然5枚目ですが「今はもうだれも」「遠くで汽笛を聞きながら」「帰らざる日々」などが入っとります。そのベストにはそこから7曲くらい入ってたのですごく懐かしかったと。
で、アリスのことをちょこっと調べてたら「チンペイさんとベーやんは当時全然ギターが弾けなかったらしい」とか言うのを平気で書いてる人がいるんですね。「最近テレビで見たらちゃんと弾いてたのでできるようになったんですね」とか。どこでどう聞いたのか知りませんが、これはいかんでしょう。
今なら当時のテレビ映像があちこちで見られたりするので、こんなことを言うのは自分の無知をさらすようなもの。私は昭和53年の春に生でステージを見てますが、当然お二人ともちゃんと弾いてました。そのときは「冬の稲妻」がヒットした直後だったので、アリスの3人に加えてラストショウのメンバーがバックにいました。中盤に3人だけで演奏するコーナーがあって「青春時代」ではキンちゃんがピアノでチンペイさんがギターでベーやんはマンドリン弾いてたり。キンちゃんはピアノもギターもパーカッションもやりますが、この3人の時は主にピアノだったような。
で、私はこのときしか見てないのですが、私の兄は「冬の稲妻」以前にもライブを何回か見てて、その時はどちらも全編3人だけでやってたのだとか。もちろん3人だけの時はキンちゃんはドラムは叩かないそうです。お二人とも歌がメインですからギターはスタジオミュージシャン級というわけにはいかないでしょうが、なんといっても迫力があったのはチンペイさんのDOVEのボディ表面の削れ方。ギターの1弦側にはピックガードがありますが6弦側にはないので、チンペイさんの激しいピッキングで6弦側のサウンドホール脇がすごく削れてるんです。当時のあの人のトレードマークでしたが、私はあれを見て「かっこいい~」と思いました。どんだけ弾いてりゃあんだけ削れるんだと。あれこそライブでガンガン弾いてる証明ですのにね。
と、まぁそんなことを思い出したのでした。で、私見ですが当時のフォークグループのギタリストで上手かったと思うのが、伊勢正三さん、ふきのとうの山木さん、グレープの吉田さん、などなど。とはいえこの方々はテレビで見ただけで生で見たことはないのですが。ちなみに「アリスV」収録曲でヒット曲以外のは30年ぶりくらいに聞いたのではないかと。重ね重ね懐かしい。