沢木耕太郎さんの「凍」を読みました。5年ほど前に夢枕獏さんの「エヴェレスト 神々の山嶺」を読んだら凄く面白くて、無酸素登頂とか崖を登る時のこととか知らない事も多く、この分野結構興味が湧きました。
が、あちらはフィクションですが、今度のはノンフィクション。文庫の裏の文章には「最高のクライマーとの呼び声も高い山野井泰史。(中略) 彼は、妻とともにその美しい氷壁に挑み始めたとき、二人を待ち受ける壮絶な戦いの結末を知るはずもなかった。」とあって、「面白そう」と思って読み始めたと。
ただ、今はWikipediaという便利なものがあって、途中でちらりとこの山野井さんのプロフィールを見たらちゃんとご存命なので、そこはやや安心して読めました。ただ、生きて帰ってこられたからこそ、その壮絶な行程が心理状態まで含めて綿密に描かれてるわけで、もうなんか心がザワザワすることしきり。
それ以上はネタばれを避けるため、詳細は書きません。沢木さんは、この「凍」で第28回講談社ノンフィクション賞を受賞してるんですね。面白いはずです。
ちなみに沢木さんのことは、その昔甲斐よしひろさんのラジオで知りました。「敗れざる者たち」の話をしてて、「サウンドストリート」にもゲストで一度来たことがあったと記憶してます。
当然「敗れざる者たち」は読みましたが、その後「地の漂流者たち」「テロルの決算」「一瞬の夏」なども読みました。しばらく読んでなかったのですが、久々に出会ったのがこれだったので、やはりこの人のノンフィクションは面白いと。次は「キャパの十字架」とか読もうかな。
で、実は「凍」は図書館で借りてきたのでした。沢木先生、すいません…。