今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

レコーディングでのアレンジが素晴らし過ぎるのではありますが

2020年12月20日 | 昭和歌謡・アイドル歌謡
 昨夜BS-TBSにて「昭和の巨星スペシャル 作曲家・筒美京平 ありがとう先生!恩師に贈る言葉&歌謡名曲集」という番組をやってました。ヒット曲の映像は、まず尾崎紀世彦の「また逢う日まで」から。その他、収録でのトークゲストは、岩崎宏美・麻丘めぐみ・大橋純子・庄野真代・早見優・清水道夫・ジュディ・オングという面々。

 この人たちは、筒美先生への思いを語るとともに最近だったりヒットした当時だったりの歌唱映像も紹介されました。

 もちろん筒美京平先生は数えきれないほどのヒット曲があるので、歌唱映像だけの紹介もあれこれ。そんな中で、割と珍しかったのは中原理恵さんの「東京ららばい」。さすがBS-TBSだけあって、レコード大賞新人賞のステージでの映像でした。

 調べてみると、この曲はオリコンの週間シングルチャート最高9位だそうで、かなりのヒット曲です。それでも、歌唱映像が紹介されるのは割と珍しいような。サビだけとかいうのはたまに見かけますが。

 ただ、このブログでも何回か書いてますが、この曲はレコーディングでのアレンジから歌唱とかその点が素晴らし過ぎるのが難点ともいえます。すなわち、歌番組での生歌唱を聞いた時に「あら…」と思ってしまうということで。前にも書いた通り、私にとっての歌番組での生歌唱三大ガッカリはこの「東京ららばい」と、マギーミネンコさんの「燃えるブンブン」、桜田淳子さんの「はじめての出来事」になります。次点が清水健太郎さんの「失恋レストラン」と。

 何しろ「東京ららばい」は、イントロのフラメンコ風のギターから始まって、あの存在感抜群のリードギター、曲中のストリングスやホーンセクション、細かい効果音的なパーカッションも相まって、筒美先生の緻密なアレンジが堪能できます。さらにボーカルのリバーブの感じも絶妙。そこに韻を踏んだ歌詞も面白いので、本来はフルコーラス聞かないとその魅力がわからないと。

 それが、歌番組の生バンドの演奏での歌唱だとどうしてもを感じてしまいます。中原理恵さんは、その後欽ドンなどでコメディエンヌとしての才能を開花させ凄く頭の良い人だという気もしますしキャラとしては嫌いじゃないのですが、新人歌手としてはちょっと荷が重い曲だったのかもしれません。

 それで、昨日のレコード大賞の映像を見てたら同じく新人賞のステージに並んでたのが渡辺真知子さん。考えてみれば、彼女のシングルも「迷い道」、「かもめが翔んだ日」などレコードのアレンジは素晴らしくて、歌番組の生バンドではとてもそのままの雰囲気を再現してたとはいえないかと思います。

 が、それでも歌番組では落差とかガッカリ感を感じた事がなく、かえって「生でどんな風に歌うか」というのを楽しんでたように思いました。そうやって考えると、昨日見た岩崎宏美さん、庄野真代さん、大橋純子さん、太田裕美さんなどもそうですね。レコードとは演奏が違うけど、違うから嫌だとかは思った事がないので。

 歌唱力とか表現力とかつい一言で片づけてしまいますが、歌の世界で長年活躍できる人はそこが違うんだろうと思います。ただし、作者と表現者の究極の出会いということでは一発屋も否定するわけではありません。作品は作品として評価します。そういう意味で、やっぱりテレビで生歌唱の歌番組見るのは面白いし好きだなあ。