今日のひとネタ

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歯医者にてトーキングモジュレーターを連想しました

2021年06月19日 | ギターと楽器のこと
 本日半年ぶりの歯医者さんでした。「水を吸う管を入れるので噛んで下さい」と言われたのですが、これで連想したのがトーキングモジュレーター。

 トーキングモジュレーターとは、トーキングボックスとかトークボックスとも言われますが、Wikipediaによると「エレクトリックギターやシンセサイザー等の楽器の音を、アンプ内蔵のスピーカーではなく専用のスピーカーからビニールチューブなどを通して演奏者の口の中に導いて共鳴させ、ボーカル用マイクで音を拾う。」というもの。歯医者とはいえ、太めのビニールチューブを咥えるとこれを連想するのがギタリストの性です。

 ギターのエフェクターでは、クライベイビーとかワウワウとかいわれるベダルがあって、それを踏み踏みするとトーンコントロールを極端に上げ下げして人がしゃべる「ワウワウ」というような感じの音の効果が得られます。コードカッティングで使うと「チャコポコ」とか「ワカチコ」と表現される効果が得られますが、ギターソロではシカゴの「長い夜」に代表されるものもあります。ジミヘンとかジェフベックが有名なようですが、私はあまり知らないので…。

 実際には、アンプで鳴らした大音響をビニールチューブを通して口の中に入れ、それを口の動きでワウワウと操作したものをボーカルマイクで拾うものなので、やる方は結構大変だそうです。

 ギタリストの葛城哲哉さんがある雑誌で使用感を語ってましたが、「何時間もやってると頭がボーッとする」という感じだそうです。大音響を口の中でさく裂させるわけで、これをやり続けると発狂するとか歯が抜けるという話もあるようですが、葛城さんは「それをいうなら工事現場なんかで大声で話し続ける人も同じでは?」と言ってたのですが、私は経験がないのでわかりません。

 ちなみに私がこのトーキングモジュレーターを知ったのは、甲斐バンドの「そばかすの天使」。二回目の間奏がこの音なのですが、確かに普通のワウワウの音ではないし「歌詞カードにあったトーキングボックスってなんだろう?」と思ったわけです。

 それが「コッキーポップ」に出演して「そばかすの天使」を演奏した際に、マイクの前で大森さんが口をワウワウさせてたのを見て「あれか!」と思ったと。当時はインターネットもYouTubeもなかったので、田舎の中学生は情報を得る手段がなかったですし。

 なお、トーキングモジュレーターを実際にステージで見たのは、プリンセスプリンセスの中山加奈子さんが「逃げろ」という曲でやった時のこと。プリプリも確かあの曲だけですね。こういうのはたまにやると効果的なのであって、しょっちゅうやるものではないですし。

 甲斐バンドでは、田中一郎さんが「シークレットギグ」の「東京の冷たい壁にもたれて」のイントロでクライベイビーを使ってました。こういうクセの強いエフェクターは、ここぞという時に出すのが効果的ですね。

 トーキングモジュレーターは原理としては単純ではありますが、口の中で大音響で鳴らされるのも嫌ですし、そもそもそれをマイクで拾わないと意味がないので自宅ではやる機会もないし、私は遠慮します。チューブを咥えるのも、今のご時世では消毒が大変そうで機材の管理に手間がかかりますしね。

 ただし、「やる方は大変なんだよ~」というのは世間に周知したいです。今日の歯医者は全然痛くなかったので物足らなかったのですが、トーキングモジュレーターを連想して気をそらしたので平気だったのかもしれません。皆さんも是非どうぞ。