今日のひとネタ

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BSフジ「バーボンストリート」

2023年06月11日 | TV番組レビュー

 こういう音楽番組があることは知りませんでした。バーのマスターに扮したハマ・オカモトさんが、常連客という設定の今野多久郎さんとともにゲストとのトークを繰り広げるものです。(今野さんはクレジットで「企画」にもお名前がありました。) ゲストは一流ミュージシャンなので、もちろんセッションもあり。(番組サイトはこちら)

 その今回の出演者は以下の通り。

<マスター>
ハマ・オカモト(OKAMOTO‘S)
<バーの常連客>
今野多久郎
<ゲスト>
片山敦夫(キーボード)
河村”カースケ”智康(ドラム)
西 慎嗣(ギター)
八木のぶお(ブルースハープ)
山内 薫(ベース)

 トークでは、それぞれに現在の楽器を始めたきっかけ、ミュージシャンをやっていて良かったと思った瞬間など、様々な話が聞けました。ベテランミュージシャン揃いですが、あらたまってそういう話を聞けるのは貴重な機会です。

 そして、今野多久郎さんの振りで西慎嗣さんがスライ&ロビーとコラボしたきっかけの話へ。この辺はちゃんと聞いたことがなかったのですが、色々驚きでした。そもそも一緒にライブをやることになったのに事前資料の音源が全然届かず、しかも来たのを聞いてみたらほとんどベースしか入ってないDATの音源。リハーサルは1時から8時まで確保してたのが、彼らが来たのは7時。おまけに、自分たちの楽器だけチェックしたら帰っちゃったと。

 

 当日のライブではステージで一緒にいるものの、ほとんど西さんにはソロが回ってこず、弾き始めようとしたら音を出した途端に曲が終わったりの連続。西さんは怒って途中でギター担いで帰って来ちゃったんですと。が、その夜に彼らが食事してる時に「シンジを呼べ」と電話が来て、西さんも「なんで?」と思ったものの「折角だから言いたいこと言おう」と思って出かけて行ったとか。

 そしたら「どうしたんだ、シンジ。今日は体調でも悪かったのか?」ですと。なんともレゲエの人らしいというか…。なので、西さんが言いたいことをぶちまけたら、翌日のライブは順調でソロもたっぷり回ってきて、結果彼らに気に入られ「ジャマイカに来い」と切符が送られて来て現地でレコーディングの運びに。

 そして、行ってみたら現地の有名ミュージシャン達が「シンジがこれにギターを入れてくれるそうだな!」と集まってきて、思い思いの音源を手に行列を作りレコーディング祭りになったとか。なんともレゲエの国らしいというか…。

 そのスライ&ロビーとのコラボ作品は大ヒットとなり、グラミー賞にもノミネートされ授賞式にも招待されたものの受賞はならず。その点は残念そうでしたが、世界中で認められた演奏は誇れるものだと思います。

 ちなみに今回のセッションは

What A Wonderful World(西さん以外)
Sunset Blues(八木さん以外)
I'm a Steady Rollin' Man(全員)

の3曲。ご本人たちも凄く楽しそうで、なおかつ一発勝負の緊張感もある極上の演奏で、配信して欲しいくらいの充実ぶりでした。

 ということで、いい番組を見せて貰いました。それにしてもBSフジの深夜枠とは。再放送ないのでしょうか。