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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

K

2020-03-10 | 作家別諸々(か行)

 

川上弘美
『センセイの鞄』★★★★

 

久々にシビレてしまった。
それも朝の通勤電車で。
誰かと共有したいと思い、先月初めてさしで飲んだ女性にメールした。

この作家さんは名前は知っていたけど皆無
「年の離れた 恋愛小説」
そう検索した中で惹かれた本 いやはや参りました。

10や20なんてなんのその!?

 


---

 

 

新しい卸金を買ったのは、センセイにあげようと思ったからだ。
光っている刃物を見ているうちに、センセイに会いたくなった。そこに肌が触れれば、すっと切れて赤い血がにじみ出るだろう鋭い刃先を見ているうちに、センセイに会いたくなった。刃物の光がなぜそんな心もちを引き出すのかそのからくりは判らない。しかし無闇矢鱈とセンセイに会いたくなった。

 

 

 

 

 

 

正月の三日、兄一家が年始のあいさつに行った昼に、母が湯豆腐を作ってくれた。母の作る湯豆腐が、昔からわたしは好きだった。子供は湯豆腐などふつうは好まないものだが、小学校に上がる前から、わたしは母の湯豆腐を好んだ。醤油を酒で割って削りたてのかつおぶしを散らしたものを、小さな湯のみに入れ、豆腐と一緒に土鍋の中で温める。じゅうぶんにあたたまった土鍋の蓋をあけると、湯気がほんわりあがる。切らずに丸のまま温められた、ごつごつと目のつんだ木綿豆腐を、箸の先でくずす。角のお豆腐屋さんのお豆腐でなければだめなの。三日からは、もうお豆腐屋さん、やってるから、そんなことを言いながら、母はわたしのために、いそいそと湯豆腐を作ってくれた。
おいしい、わたしは言った。あんたは昔から湯豆腐が好きだったわね。母も嬉しそうに答えた。

 

 

 

あんまりかんたんなんで、このまま一生センセイと顔をあわせなくとも済むかもしれない。一生会わなければ、諦めもつくだろう。

 

大事な恋愛ならば、植木と同様、追肥やら雪吊りやらをして、手をつくすことが肝腎。
そうでない恋愛ならば、適当に手を抜いて立ち枯れさせることが安心。

 

その伝でゆくならば、長く会わないでいれば、センセイへの感情も立ち枯れさせることができるかもしれないというものだ。
それで、ここのところセンセイを避けている。

 

 

 

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https://www.subashiri.jp/
富士山の麓の道の駅すばしりでGET
手作り感ありありなラベルがないワイン

 

美食美酒のお祝いまであと2日!

 

 

 

コロナは・・もうどうしようもない。
すれ違う人すれ違う人マスクマスクマスク
マスク転売規制 
静岡の荒稼ぎしていた議員はセーフ? 悪しき欲


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K

2019-09-03 | 作家別諸々(か行)



香月日輪
『妖怪アパートの幽雅な日常①』★★


交換読書で借りた本
夏の終わりのホラー
高校生の俺のちょっとしたひと夏の経験的物語
1巻ってことでまだまだ続く。この先どうかなぁ・・
(やはり学生モノは気持ちが乖離)

あなたは幽霊の存在を信じますか?





帯のおばQみたいなのがかわいい。




























お友達も色々な仲間も、そして会社関係もバッチリ!
なのになのに・・相方とすれ違い、温度差があり過ぎて限界!待てず手放す。
「価値観の違い」ある程度の歩み寄りは大事
その元となるきちんとした話し合いが出来ない人とはどうにもならない。

ゆらりゆらり
週末ぷかぷか海に浮かびながら思ったこと。
夕空が既に秋めいて、海水だけがまだ夏の温度








お~ぃこっち向いて!!
スマホを向けるとぷいとしてしまう(汗;)


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K

2019-04-10 | 作家別諸々(か行)



北野勇作
『この世界は何だ!?じわじわ気になる(ほぼ)100字の小説』★★

 

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そこは未来なのか、過去なのか。
おわりなのか、はじまりなのか。
たった100字の短い物語が、君の頭を誘いこむ。
異空間をさまよう130話!

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帯に惹かれ、ぱらぱらめくって目を引いた挿絵
植田たてり
https://tateri.wixsite.com/ueta
こういう独特な間とストーリー性のある絵 好き。




物語より絵の世界に惹き込まれた。
光の加減もよくて。
http://bookwall.jp/features/feature/2368









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K

2017-10-22 | 作家別諸々(か行)



川上健一
『あのフェアウェイへ』★★★★★

 

題名+装丁で手に取った。初作家さん。
うん。おもしろい。

他の作品も読んでみたい。


雨 雨 雨
そして「超大型台風」・・超?
どれだけ地面に雨水が吸い込まれているんだろうと降り止まない雨
さすがに河川の増水が気になる。
こんな日は家で読書&ゴルフ鑑賞

来週はお天気次第で山or波乗りかしら。



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『忘れ物』

木々の若葉と、萌え立つ緑の芝が、春風にきらめいてまぶしく輝いている。



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『時間ドロボー』

乾いた風がコースを吹き抜け、時折少し強くなって木々の梢を揺らし、若葉が気持ちよさそうに躍っている。風が、光っていた。



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『いつの日かバーディ』

九月――。
よく晴れて空気がさわやかな初秋の日だった。透き通った日の光が木々の葉にきらめいてまぶしかった。



「世の中にはヘタクソでも楽しめることが二つある。ゴルフとセックスだ」



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『優勝カップ』

曇り空だったが空は明るく、かすかに薄日もさしている。さわやかな秋風がたえずゆるやかに吹き渡っていた。



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『増毛リンクスへ』

その日は快晴で、海からの少し冷たい風が吹いていたものの、空も海も雪が残る山も、くっきりと青く輝いていた。

はるか遠くの青い山並みに残雪が真っ白に輝いている。透き通った初夏の風に、若葉がきらめいて揺れていた。気持ちのいい青空がどこまでも広がっている。



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『ドライバーショット』

ナイスショットにはナイスショットと声をかけずにいられないのがゴルファーだ。たとえ相手がケンカをしていて口をききたくないゴルファーだとしてもだ。ゴルファーの性なのだ。



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『同級生』

ドアを開けるといきなり朝日を浴びて目を細めた。雲ひとつない秋晴れの空だった。



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『フェア』

前日来の雨は夜半過ぎに止み、ホールを分ける松林が、すがすがしい秋の朝日を遮って黒く陰っている。その分、緑のフェアウェイが色鮮やかだ。



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『パートナー』

春霞の西の空に太陽が傾いていた。吹きわたる風が暖かかった。どこかで小鳥が鳴いている。



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『輝く』

「それが不思議なのよ。私なんかボールがちっとも前にいってくれなくて、未だに120前後でしか回れないんだけど、とっても楽しいの。後悔の連続なんだけど、それでも楽しいから変なスポーツよねえ。それに私はゴルフ場の景色が好きなの。自然の海も山もいいけど、ゴルフ場もとっても素敵。ゴルフ場にいっただけで気分がスカッとするし、ワクワクして楽しいの。ファッションも会話も楽しめるしね。」



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『最後のコンペ』

「しょうがない。ワンペナを怖がっちゃゴルフは面白くない、っと。ハハハ」

「そうそう、ワンペナを怖がっちゃ、だな」

「ワンペナがなんだ!」



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『あるがままに』

「おお……、レンブラント光線だ!」

グリーン手前に、雲の切れ間から光が差し込んでいた。レンブラントの絵にある通りの斜めから差し込んでいるきれいな光りだった。


ゴルフ場では決して一人ではない。ゴルフ場のスタッフもいい仲間だし、天気やコースそのものが大切な仲間なのだ。ましてや気の置けない仲間たちは最高だと、



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ラウンドした~ぃ 新たなゴルフ友達が続々

落し物が多い・・ニット帽に傘に・・雨の日なのに・・

もってゆきようのない感情 おおしまくんからのナイスタイミングなお便り





























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K

2017-05-28 | 作家別諸々(か行)



久保田貢
『知っていますか?日本の戦争』★★★



「戦争を誰が始め、誰が止めなかったのですか?」



意見は別として、読まなければ分からなかった過去の戦争


左寄りの傾向があり右の方からのアツイ批判が想像出来る。
でもそれは置いておいてね。
現代の若者の無知な質問に筆者が愕然とし、
伝えなければならないと思いしたためた気持ちは分かる。



先日の沖縄で不思議なご縁で出逢った彫刻家 金城実氏
彫刻を拝見し、
泡盛を酌み交わし、戦争談義をしていて心に響いたのが影響





何も知らないんだな私って。

平和に暮らしている。暮らせている幸せ。
それは失ったみないと分からない?

戦争について実感がわかない。


憲法改正について。
危機感を持ってと言われても・・ね。


近々NHKで特集が組まれてる
https://hh.pid.nhk.or.jp/pidh07/ProgramIntro/Show.do?pkey=001-20170603-31-19667


---参考---

ちなみに日本では「左寄り」とは共産主義や社会主義に共感する人。
「右寄り」とは共産主義が危険だと思う人を言うそう。
日本の場合はアメリカに国防を頼りきっているので、現実的な対応を求め資本主義を支持する人達が「右寄り」
中国共産党を支持して、中国との関係を深めたいと思う人達が「左寄り」
戦争に反対なのは日本の総意で、どうすれば戦争を防げるかという考え方の違い。
盲目的に憲法9条を信じる事が戦争回避になると考える人達を「左寄り」で、
憲法9条を改正して、自衛隊を認める様な、現実思考が戦争回避になると考える人達が「右寄り」

---

←左です  右です→
どちらとも言えないです。








「「慰安婦」はウソなのですか?」


重い問題を回避しようとしてしまう、でもなかったことにすることは・・








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I-H

2017-04-09 | 作家別諸々(か行)




五百田達成 堀田秀吾
『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』★★



地元の本屋さんで見つけてドキッとした(笑)
『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』
あぁ確かに・・

よく「わたし人見知りなのよ」って言って相手の反応を見ていたなぁ



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敵は相手ではない
自分の中にいるのである



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はい。よく存じております。



怒りを静めろ。
だめだだめだだめだ。
手で顔を覆って目をとじて大きく深呼吸

+30って分かりきったこと でしょう?



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防衛機制
人が不満を解消するはけ口がいくつも種類がある

抑圧
同一化
摂取
投影
反動形成
退行
置き換え
攻撃
消化
合理化
逃避



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なかったことにする 「え?なんのこと?」



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歳をとると心はさめていく 自分のモノサシ以外で世界を見ることができなくなる



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次・・言おうと思う。
やっぱり相手にのまれている?





























たまにはハイアット


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K

2015-07-04 | 作家別諸々(か行)



木皿泉
『ハル』★


ほんわか木皿ワールド

劇場中編アニメーション☆
全く持って興味はないけど、、
www.youtube.com/watch?v=tNXhoXiufGk


ねぇくるみ
って言えば私の中ではミスチル


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K

2014-12-28 | 作家別諸々(か行)



鹿島田真希
『ゼロの王国』★★


結構厚めなハードカバー
持ち応えがある。
見た目だけでもこれからどんな物語が始まるかワク2する感じ。
ネバーエンディングストーリー的な。

しかし内容は、、、

会話で成り立つ物語



「恋というものはそういうものなのよ。男か女、どちらかが激しく傷つくものなのよ。」



「見返りを気にしていたら、生きてはいけないではないですか。」



「多くの人を愛すると、そのぶん一人に対する愛情が薄まってしまうとお考えなのでしょう。男というものは特にそういうことを考えてしまいがちですね。なにしろ男という生き物は、表面には出さないものの、本当は実に嫉妬深く、独占欲の強い生き物ですからね。」



「あなたは短所ばかりの人間なんていないと思っているのでしょう?確かにそれはあなたの考えている通りかもしれないけれどもねえ。じゃあ仮に短所ばかりの人間がいるとしましょうか。それも女と限定してみましょう。そういう女は男にたいそう愛されるでしょうよ。私を尊敬しているだなんて!私はそういう理由で男の人に愛されたことはないわ。私はいつも短所ばかりの女として、男に愛されてきたわ。君の太ももは大変たくましい。鎖骨の発達ぶりも異常だ。昔はさほど美しいとは思わなかった。それから君は馬鹿だ。愚痴ばかり言っていないで、たまにはモンテーニュの『エセー』でも読みたまえ。こんな具合にね。だから君を抱いてあげよう。もっと汚らわしくしてあげよう。そうやって私は娼婦のように抱かれてきたのよ。どうして男は美しくもなく、馬鹿な女を抱きたいと思うのかしら。愛というものはなんて理不尽でいびつなのでしょう。
ある時私は読んだわ。モンテーニュの『エセー』を。はじからはじまで。暗記するほどなんども。悔しくて別れることもできなかった。丁寧に研究して、ある時語ったわ。『エセー』について。彼は私の乳房に触れてこう言ったわ。ねえ、もう難しい話はやめようよ。と。抱き合おうという意味だったのよ。私はそのことに気づいた。そしてその愛の理不尽さが怖くなった。決してその男と抱き合ってはならないと思ったのよ。だから私はある時言ったのよ、私の体はとても不潔です、と。そんなこと、と男は目を爛々と耀かせて言ったわ。そんなこと、それなら僕が食べてあげるよ、と。だから風呂にも入らなくてもいい、と。僕だって性器の皮がぽろぽろ剥けるんだよ、とその男は言ったわ。とにかく私は恐ろしかったわ。その男の屈折した性欲が。とにかく、焦る必要はないわ、と私は言った。とてもいやらしい声で。抱かれるためではなく、性交を拒否するために私はいやらしく、したたかになっていったの。僕は焦ってなんかいない、とその男は言ったわ。例え三ヵ月後でもいい、と」



冷笑する人には知的な人が多いといわれている。確かに、冷笑する人には、人生というものを真剣に考え、その考えを出すために、さまざまな本を読んで深い教養を身につけた人が多いのだろうと考えられる。シニカルになるためには、それなりの努力が必要というわけだ。しかしシニカルな人が忘れがちなのは、その根拠というものが、所詮人間が作ったものであるということだ。シニカルな人は、人間が作った根拠を第一であると考え、それを超越する存在があるかもしれない、という可能性を考えない。そうやってよくよく考えてみると、シニカルな人というのは、人間の作ったものをそんなにも信仰できるのだから、楽観的な人種なのではないか、とも考えられる。



「恋愛も、け、権力闘争だということが。とても小さな規模の。どちらが主人で、どちらが奴隷かという戦いなのですよ。だけどそれは単なる単純な権力闘争ではありません。支配の快楽、これは誰でも知っています。だけど奴隷の屈辱の快楽。これがあるんですよ。だから、誰しもが主人になりたいと思っているわけではない、進んで奴隷になろうとする人がいるのですね。」



「人は、ものを所有していると、それに縛られてしまいますからね。財産を持っていると、それがいつなくなってしまうか、気をもんでいなければなりません。そして、人はものに束縛されてしまいます。ものを捨てるというのは、自身を解放する行為だと思っています。」


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K

2014-12-16 | 作家別諸々(か行)



幸田真音
『RUNWAY』★★★★


装丁に惹かれて手に取ったのがきっかけ。
そこから一気に物語に引き込まれた。
全く知らない世界を垣間見るようでおもしろかった前半
テンポよく進む人生
そんなとんとんと上手くゆくもの?って気持ちがないわけではなかった後半
読んでいて爽快なサクセスストーリー。
あくまで小説

色々な職業がある。
バイヤー セレクトショップ そして投資家

この作家さんの名前 ステキ
初めて出逢ったけど、随分とお固い経歴でギャップ!








横浜中華街での気休め的占いで
「あなたは遊び大好き!遊ぶためにに働いている」って言われ大笑い。
一緒に見てもらったコは「仕事のために働いてる」ってまさしく経営者
そして「自らのパワーで生きてる」って言われたのに対して
私は「周りからパワーをもらって生きてる」だって ははは。
間逆な二人 仲よろし。

今年も残すは半月


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K

2014-11-22 | 作家別諸々(か行)



木皿泉
『昨夜のカレー、明日のパン』★★★


たまには新刊も読むのです(笑)
結構前に出逢った 新宿の紀伊國屋で。
確か「本屋大賞」か何かとったのかな?

ドラマ化されている らしい(みないけど)

この作家さんはご夫婦共同ペンネーム!
仲良きことは美しき哉

『野ブタ。~』の作家さんでもある。
野ブタ・・・うちの相方 ぶひぃぃぃ








「動くことは生きること、生きることは動くこと」


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