椎名誠
『酔うために地球はぐるぐるまわってる』★★★★
たまには新刊を。
酒飲みは一日にしてならず。
うむ。その通り。
ビール飲みつつ読む2 休日それも土曜なのが最高
何と240冊の本を書いていて唯一「サケだけの本」だって(笑)
それもいつも沢野さんのイラストなのに誰の絵だろう?
なんと椎名さんの絵だった!それも下書きなしなのがよい。
はじまりは乾杯
人生では酒にたすけられる瞬間というものがある。
サケは高地になると酔いがより深くなる。早い話、いくら気密化されているといっても飛行機で飲むとやたら短時間でいい気持ちになって寝てしまう。
ひとむかし前の日本の納豆屋さんのようなもので、ドイツは朝にできたてのビールを飲む人がけっこういる。
ドイツ人は外国人がビールを飲んでいるのを見ると、みんなものすごく嬉しくなるらしい。
フランス統治の長かったベトナムはこのフランスパンがたいへんうまい。このパンの真ん中を裂いてコブラの唐揚げとハーブみたいなものをはさみベトナムソースをかけると「コブラサンド」の出来上がり。
シングルモルトウイスキーの本場でやる水割りは、グラスのウイスキーの十分の一ぐらいの水を加える程度である。
「お静かに。ウイスキーが眠っています」
ザ・マッカランはスペイン産のシェリー樽を使って貯蔵している。
ボウモアを牡蠣に垂らす。牡蠣の塩味とボウモアのスモーキーな香りが絶妙に相まって、激旨となる。
正しいモルトの飲み方
「まずグラスをかざして色を見ます。光を通して金色に輝いて見えるでしょう。グラスをゆっくり円を描くように揺らすとモルトがグラスの内側に付着し静かに垂れてきます。ゆっくり垂れるほどよいモルトなのです。水を少し足して手でグラスに蓋をして混ぜます。そのとき立ち昇る香りを静かに嗅ぎます。それからひと口。飲むのではなく口の中で優しく噛むように……」
伽羅の香り
「わたしらは、神社仏閣の香りといいます」
家に帰ると犬が「くふくふ」笑った。
サウナの中は退屈なので腕をのばして汗が出てくるところを眺めていたら、汗というのはいきなり「ぷくん」ととび出してくるのですね。「あついあついあついもうだめだぷくん!」
ぼくはSF小説をかなり書いているのだが、未来の先進科学医療をもっと進めてもらって、やがていつか取り外し自由の「イブクロ」が開発されているシアワセの未来の話を何度か書いた。
二日酔いの日は体の中のイブクロをそっくり取り外し、キンチャクを裏返すようにして胃の内側のサケで爛れた胃壁を冷たい水で丁寧によく洗い、二時間ほど「陰干し」してからまた体内に戻す。爛れきった胃は廃棄し、フレッシュスペアイブクロ「無敵」なんていうのに入れ替えることもできるようにしていただきたい。
「その土地のサケはその土地で飲むべし」
気持ち丸分かり!
お酒を好きな分だけ美味しく飲めて幸せ♥♥♥
明日は早朝から九十九里 波乗りちゃん。