谷川彰英
『地名に隠された「東京津波」』★★★
新書欄で目に留まりチラッと読んだらおもしろくて。
そう現住所の江東区はまさしくゼロメートル地帯
震災後にお引越しすると決めた時に母が、
「お願いだから新宿より先に住んで」
原発被害もそうだけど、津波被害にも襲われその現状を目の当たりにしているからネ。。
未だにあの光景が忘れられない。。
時と共に風化してゆく感覚と現実とのズレ。。
確かに沈むよ江東区
開発が進む湾岸とか見ていると恐ろしくなる。
「わざわざ住まんよネ」ってかる~く言うけど。
生きている内に再度そんな悪夢を見ないよう願うばかり。
海抜ゼロメートル地帯の中でも特徴的といわれる江東区
「砂町」
名前の通り「砂の町」危うし。。
この地は大正七年と比べると四メートルほど沈下している。。
「亀戸」
こちらも文字通り、この地は昔海の中の孤島であって、その島の形が亀に似ていたところからきている。
「大島」
同上・・・この地に大きな島があったことによるもの。
「深川」
はぃ「深い川」
お隣の墨田区は隅田川の隅田区だったそうで。
「押上」
今で言えばスカイツリー駅
蓄積された土砂によって陸地化していく様子から生まれた地名
「曳船」
昔は物資を運ぶのに舟を使った 舟を曳く
「向島」
昔江戸の町は隅田川までであり、この墨田区は「川向こう」であり、そのために「向島」と呼ばれた。
そして江戸川区 唯一「江戸」という地名が残っている地
「宇喜田」
この地は江戸川河口の最も落ち着かない地盤のところで、「浮田」とも表記されたことがある。
そう「浮いた田」
「一之江」
ここは川沿いの入り江に開発された新田でやはり水に関連している。
「瑞江」
「瑞々しい初穂」にちなんでつけたもの。
「小松川」
川沿いに出来た村名 小松菜が有名
ちょっと離れた葛飾区 寅さん♪
「柴又」
かつては「嶋叉」であったというのが定説
水が島を避けるように流れていたという地形を暗示する地名
「亀有」
また亀さん『こち亀』ですネ。
水に漬かると土地の高いところだけが「亀」の甲羅のように出るという意味
地名で分かる液状化現象
記憶に新しいのはディズニー周辺の浦安ネ。
�海岸の埋立地・・・千葉県浦安市、千葉市、東京都江東区豊洲
�かつての川や沼・・・利根川流域、江戸川流域、荒川流域
�干拓地・・・霞ヶ浦周辺
他 気になった要注意地名
「日比谷」
かなり危険な場所であるらしい!!!
標高は二~三メートルで、津波が東京湾から北上して来れば、真っ先にやられる地域である。
「溜池」
文字通り「溜池」であったところで、江戸の内陸では最も低い土地である。
「汐留」
意味深な地名である。外から入ってくる汐を止める堤防があったことに由来する。
「お台場」
言わずとも。。
河川は津波の遡上に耐えられるのか 谷底地名
「神田川」「小石川」「江戸川」「早稲田」
「古川」・・・? 千駄ヶ谷の谷を下って渋谷に出、さらに恵比寿の裏側を流れて白金台の下を通り、今の麻布十番の駅を右に流れて東京湾に流れる水系である。
「芝」「三田」「麻布十番」「渋谷」「千駄ヶ谷」
「品川」「目黒」
「谷中」「千駄木」「根津」
---
東京十社 根津神社・神田神社・亀戸天神社・白山神社・王子神社・芝大明神・日枝神社・品川神社・富岡八幡宮・氷川神社
---
安全な町はどこだ?
尾根沿いにつくられた春日通り・・・あぁなつかしくて目に浮かぶ
中山道
甲州街道
「四谷」
青山通り
高台につくられた「池袋」
「六本木」の丘
東京には名前がついている坂だけで1000個もあると言われている。
そのほとんどが下町や谷底から台地に上る坂である。
東京は生き残れるか?
巨大地震に備える。
「建物の崩壊」と「火災」に関しては、私たちの努力である程度までカバーできる話である。
しかし、「津波」と「液状化現象」は個人の努力ではどうにもならない問題である。
立っているその場所は何メートル?