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📚読書備忘録📚
(自己評価★★★★★)+泣ける物語
たまに山ブログ
         

Y

2014-10-13 | よしもとばなな



よしもとばなな
『スナックちどり』★★


あぁまたばなな(笑)
最初に歌の歌詞を持ってくるのが定番?

ぷんっと一瞬お部屋に日本酒の香りが。
コップにつがれたままの獺祭。。

やっぱり本日の高松便は欠航
読みが当たって平和に読書で言うことなし。


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ペールブルーに淡く続く海とさびれた感じの港と新鮮な魚介類があるだけ。


海岸特有の透明な光が人々の姿を照らし出し、その影を幽霊みたいに透かす場所


セントマイケルズマウント


私たちはその町の孤独にからめとられ、つかまってしまったみたいだった。


ニーハオとかアンニョンとかコニチハとか、あてずっぽうで子どもたちにさんざん声をかけられた。


くたびれてはいるけれど、心は自由になったような感じだった。


「~その固定観念に満ちた価値観をくつがえさないと」


九割の真実と、一割の逃げ、その逃げの部分がどうしても気になって、じくじくと膿んだ傷のように治らなくなった。


私は単純だから、そういうのにすぐしびれてしまう。自分を曲げない、曲げようがないっていうはひとつの才能だと思うのだ。


「そうかあ、ああいうのに弱いんだ。面白いもの好きなんだね。」


新しい家族に恵まれることもなく、多少老けて、思い出だけはいっぱいに抱え、気持ちは子どもみたいなあのときのままで。


『いくら楽しく過ごしても何も残らず、ほんとうには心が通わない淋しい人だ』


どうもイギリスの人たちは明るいところでお酒を飲むのが嫌いみたいだと思った。
こんなに暗くてはギネスなんて闇に溶けて見えなくなってしまうではないか。


「理由はないけど、どうしていいかわからないほど淋しいの。」


先の約束をひとつする度に、未来に小さな光がひとつ灯った。


夜の時間が、お酒の力でのびていくのがわかった。



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そのこってりさにけっこううんざりしていた

りさ?
(笑)


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Y

2014-10-13 | よしもとばなな



よしもとばなな
『海のふた』★★


先日旅した西伊豆が舞台の物語
読むのは二度目だけど今回はまたひとしお。
あのシュノーケリングしたおだやかな海の景色が浮かぶ ゆら2


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実はいろんなことってそんなに確かなものじゃない。っていうことに気づいたら苦しいから、あんまり考えないでいらるように、神様は私たちをぼうっとさせる程度の年月はもつような体に作ってくれたのだろうか。



人は、人といることでもっともっと大きくなることがある。



ふるさとの町のこの景色、変わらない海岸線……打ち寄せるなめらかな波、遠くの灯台からまわてくる赤い光の筋……でも、こうしている間にも、なにひとつ同じであるものはなくて、どんどん変わっていき、失わせているのかもしれない。



「そうか、私は成り行きにまかせて、つまみぐいをしながら自分勝手に育っていくタイプだわ。」









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T

2014-10-13 | 翻訳物(ロシア文学)


トルストイ
望月哲男 訳
『アンナ・カレーニナ4』★★★

第四巻 最終巻~
月末月初遊び過ぎでちょっとブランクが生じたけど、、、
直島のお蕎麦屋さんの離れにて宿泊していた時に読破!!!
もぅアンナの独白、リョーヴィンの苦悩?に突っ込みを入れながら(笑)
望月さんの訳 読みやすかった。


「そうだ、死ぬんだ!・・・・・・」


「自分はいったい何者か?自分はどこにいるのか?なぜここにいるのか?」


自らの目の光を見てしまうアンナと、遠い星空の世界に真理の存在を投影するリョーヴィン
――相矛盾した感覚や志向
互いに抗いながら見事に共存していた。



複数の物語/複数の時空間

心理的時間の長さと濃さ

終わらない物語

光と闇








「他の男の人たちが、あんなに家庭的で優しい人までもが、こんなにわたしにまいってしまうというのに、いったいなぜあの人だけがわたしに冷たいんだろう?・・・・・・でも、冷たいわけじゃなくて、愛してくれてはいるんだわ、それはわかる。でも今のわたしたちのあいだには、何か新しい壁ができてしまった。なぜあの人は一晩中家を空けているのかしら?(中略)
あの人は、自分には別の仕事があるんだということをわたしに見せ付ける機会ができて嬉しいのよ。そんなことわたしにもわかっているし、反対する気もないわ。でもどうしてわざわざわたしにそのとを証明しなくてはならないの?あの人は、わたしへの愛によってあの人の自由が妨げられるべきではないということを、わたしに証明してみせたがっている。でもわたしに必要なのは証明なんかじゃなく愛情なのよ。(中略)
だってこれが暮らしって言えるかしら?わたしは生きているんじゃなくて、ただ結末を待っているだけだわ。だけどその結末、どんどん先に引き伸ばされていくばかり。返事は今日も来なかった!(中略)
わたしには何ひとつできないし、何ひとつ始められないし、何ひとつ変えることもできない。ただ我慢して、待って、暇つぶしにいろんなことに手を出しているだけ――(中略)
あの人はもっとわたしに同情してくれてもいいはずよ」
自分への憐憫の涙が目にあふれるのを意識しながら、彼女はそんな風に呟いていた。

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