
沢木耕太郎
『深夜特急4 シルクロード』★★★
高松からの戻りの飛行機で読む2
既に台風の影響なのか揺れて2ドキ2
また火事の夢をみた。。
今度ははっきり炎が上がって それも青い炎がぶわっと。。
燃え移ったのが原因
それもそれだけじゃなく助けを求め隣の部屋へ飛び込んだら、
そこでは人が燃えていた !!!
誰が?
…知らないおじさんが。。
衝撃過ぎてガバッと飛び起きた 旅の途中の高松のホテルの一室
火事の夢は以前にもみて調べて分かっているけど「吉夢」
しかしあまり後味はよくない。。
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そのペンをくれないか、駄目だ。そうか。
実に素直なのだ。しかし、誰が来ても、一度は言ってみないと気がすまないらしかった。
一日、いったいそこを何人が通過するのかしらないが、そのすべてにペンをくれ
と言いつづけているようなのだ。まるでそれこそが本当の仕事だとでもいうよう
に。
しかしパキスタンのバスは、この壮絶なインドのバスのさらに上をいくものだった。
パキスタンのバスはどれも相当くたびれているが、眼の前にある車はすべて追い
抜かなければ気がすまないというような勢いで強引に走っていく。車体はガタガタで、
客は常に機銃掃射を浴びているような具合に体を震わせていなければならない。
アフガニスタンにあるのは、国家ではなく部族だ、法律ではなく掟だ、という言
い方がある
アフガニスタンの風景はこころに沁み入るようだった。とりわけ、ジャララバー
ドからカブールまでの景観は、「絹の道」の中でも有数のものなのではないかと
思えるほど美しいものだった。
鋭く切り立った崖が、果てしない壁のように続く奇勝。やがてそこを脱すると澄
んだ水が流れる谷間の河に遭遇する。さらに上流に向かって進んでいくと、透明
な水をたたえた湖がある。東南アジアからインドにかけての泥のような水しか見
られなかった眼には、動悸が激しくなるほどの新鮮さがあった。
「ヨーロッパの冬は寒いぜ。でもそれは、雨が降るから、雪が降るからという寒
さじゃない。宿に帰っても誰もいないという寒さなんだ。」
しかし、その寒さはヨーロッパに限ったものではなく、旅人が迎えなくてはなら
ない冬というものに、常について廻るもののようにも思えた。
なぜイスラムの民だけが、キリスト教国にも仏教国にも必要だった偶像を拒絶で
きたのか。あるいは、偶像なしでやってこれたのか。偶像拒否の精神、偶像不在
の建築とはどういうものなのか。