山野井泰史
『垂直の記憶 ―岩と雪の7章』★★★★★
やっぱり本人直筆だと臨場感ある・・
極限の世界
ブレない信念
世間の欲にまみれることなく完全に自立している。
その精神構造は計り知れない・・
生まれ持ったものを感じずにはいられないし、
それを理解し分かち合う生涯のパートナーとの出逢い
満たされささやかな生活の中での生きがい
読んでいる途中今までにない感情にしびれてしまった。
茫然自失
思わず今は生きているのか?検索してしまった。
山野井通信 http://www.evernew.co.jp/outdoor/yamanoi/
http://www.magic-mountain.jp/yamanoi/index.html
「山野井泰史 山野井妙子 究極の登山家は聖人か?狂人か?」なるタグまで。
それはまずこの本を読んでからよね。
講演があったら是非本人の話を聞いてみたいなぁ
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「不死身だったら登らない。どうがんばっても自然には勝てないから登るのだ」
僕は、日常で死を感じないならば生きる意味は半減するし、登るという行為への魅力も半減するだろうと思う。
いつの日か、僕は山で死ぬかもしれない。死ぬ直前、僕は決して悔やむことはないだろう。一般的には「山は逃げない」と言われるが、チャンスは何度も訪れないし、やはり逃げていくものだと思う。だからこそ、年をとったらできない、今しかできないことを、激しく、そして全力で挑戦してきたつもりだ。
かりに僕が山で、どんな悲惨な死に方をしても、決して悲しんでほしくないし、また非難してもらいたくない。登山家は、山で死んではいけないような風潮があるが、山で死んでもよい人間もいる。そのうちの一人が、多分、僕だと思う。これは、僕に許された最高の贅沢かもしれない。
僕だって長く生きていたい。友人と会話したり、映画を見たり、おいしいものを食べたりした。こうした平凡に生きていても幸せを感じられるかもしれないが、しかし、いつかは満足できなくなるだろう。
ある日、突然、山での死が訪れるかもしれない。それについて、僕は覚悟ができている。
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まだまだ読みたい本がたくさん。
先日からの目標に関して「考える」から 過去「考えろ」と親身になって「考えて」くれたコへつながる。