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K

2019-10-12 | 京極夏彦


京極夏彦
『姑獲鳥の夏』★★★

夏読書が秋読書に・・

https://blog.goo.ne.jp/bookook/e/6f3c17a641859a0ff6182552a99a55f0

ちょうど二ヶ月
読み応えたっぷりのデビュウ作





外は暴風が吹き荒れている。
台風19号
忘れられない日となるか!?
あと数時間で上陸らしい。

窓ガラスに養生テープを貼り、お風呂にお水を溜める。

って地震が…自然災害が重なる…



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「うぶめ?」
「よしなき物をにおそれたりとて、人人大わらいしてかえりけるとぞ、ですよ」
「諸国百物語ですね。慥か巻きの五――靏の林うぐめの化け物――でしたか」
「流石に能く御存じですね。不本意乍ら私はそれに出て来る間抜けな侍の役どころです」
「斬りつけてみればただの五位鷺だ、と仰るのですか。しかし、もしかしたら本物の化け物かもしれませんわ」
「どちらでも同じことです」
京極堂は眼光鋭く涼子を見ると、笑った。
出典を知らぬ私には、全く珍粉漢な応酬であった。
黒衣の男と、モノクロオムの女。この世界から色彩は消えていた。
そして私は何となく悟った。この男にだけはここに連れて来てはいけなかったのだ。
京極堂と涼子は――引き合わせてはならない種類の人間同士なのではないだろうか。
涼子と榎木津は人形だ。謂わば、この世ならず彼岸の住人として同類である。しかし京極堂は違う。こいつは人形ではない。人形使いだ。








闇は光のないところばかりにあるとは限らないのだ。闇は至る所にあるじゃないか。その証拠に今私は自分がどんな姿をしているのか判らない。生暖い雨が全身を包み、どこまでが雨、どこからが自分か境が能く解らない。



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さてお次はこちらですが・・この厚さ(´∀`;)
冬休み読書かしら。



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