佐伯泰英
『酔いどれ小籐次留書 御鑓拝借』★★★★
豊後森藩下屋敷の厩番・赤目小籐次は、 大酒会で一斗五升の酒をあおって藩主・ 久留島通嘉の参勤下番の見送りを欠き、奉公を解かれる。だが、 そこには小籐次のある目論見があった。 江戸城中で他藩主から辱めを受けたことを通嘉から聞かされ、 脱藩して意趣返しをする決意を固めていたのである。 大名行列の襲撃―。小籐次の孤独な闘いが始まった。
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巻末の説明文(抜粋)
まず・・この筆者初耳(歴史小説初心者)
佐伯文庫
お江戸物語は深い。
あまりの渋チョイスに貸してくれたコに聞いてみた。
まずどういう経緯でこの作家さんに出逢ったのか?
(本屋さんの時代劇小説棚からこの作を手に取る想像が出来ない・ ・)
会社の先輩のおすすめだったらしい。
「酔いどれシリーズは、いやいやそんな...漫画チックな展開に なるけど、けっこうおもしろいですよ。」とのこと。
確かに読みやすい。
時代劇さながらちょっとハラハラしながら読み進めた。
なんておもしろいんだろう!
最後の展開は聞いていた通り「漫画チック」で笑ってしまった( 笑)
ある意味ほっこり系かもしれない。
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「おまえ様も酒が好きとみえるな」
「おまんも好きか」
「男も金もいらぬ。酒があればこの世もそう悪いもんでもねえよ」
「とは申せ、好きなだけ酒が飲めた例などそうあるものでもない」
「違えねえ」
二人は漬物を菜に茶碗酒でぐびりぐびりと呷った。
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シリーズ物なので続きます。
次作が楽しみ。