有吉佐和子
『青い壺』★★★
会社のコのおすすめ本
有吉佐和子?初作家さんです。
世代が違えども、『恍惚の人』や『紀ノ川』は何となく聞いたことがある。
和歌山県出身の作家さんです。
初出誌「文藝春秋」昭和51年1月号~52年2月号
--------(抜粋)
無名の陶芸家が生み出した美しい青磁の壷。売られ盗まれ、十余年後に作者と再会するまでに壷が映し出した数々の人生。定年退職後の虚無を味わう夫婦、戦前の上流社会を懐かしむ老婆、四十五年ぶりにスペインに帰郷する修道女、観察眼に自信を持つ美術評論家。人間の有為転変を鮮やかに描いた有吉文学の傑作
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青磁の青い壺を巡る物語と分かっているけど、どの場面にその壺が登場するのか。
特に秀悦だったのが第九話
弓香を巡る同窓会メンバーとのやり取りは苦笑モノです(笑)
名前でイメージしてはいけません。
思うに、その当時はキラキラネームだったのかも。
ラストは疑問が生じて、おすすめしてくれたコに意見を聞いた。
名を刻むと言うこと。
解説は平松洋子
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まぶたに浮かぶ青磁の色がある。あれは南宋時代、中国浙江省龍泉窯の砧青磁の筒形の壺。目にしたのはれいの1999年、山口県立美術館。それは胴部から口縁にむかってほんのわずか緩やかに広がりをみせ、ただならぬ気品に充ちて静かにすっくと佇んでいた。いま、そこへ陽炎のように重なるのは省造の焼いた青い壺である。
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母が送ってくれたチョコレート
八橋蒔絵螺細硯箱 アンジェ(KCH30)
ちょっとしたティータイム
アンジェチョコレートをつまみつつ、暖かく静かな部屋で『青い壺』を読む。
ふふ 芸術品に縁があるそんな日もある。
(予約投稿)