山本周五郎
『五辨の椿』★★
新潮文庫 や - 2 - 5
読書会の課題本に推した本
TVドラマもやっていて、何となく話題性もあるかなと。
しかし、半分ぐらいまで読み進めている内に「ミスチョイス?」(^▽^;)simatta
--------(抜粋)
「この世には御定法で罰することのできない罪がある」最愛の父が死んだ夜、自分が父の実子ではなく不義の子なのを知ったおしのは、淫蕩な母とその相手の男たちを、自らの手で裁く事を決心する。おしのは、母を殺し、母の男たちの胸につぎつぎに銀のかんざしを打ちこみ、その枕もとに赤い山椿の花びらを残してゆく……。
ミステリー仕立で、法と人間の掟の問題を鋭くついた異色の長編
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ネタバレじゃないけど「燃やしちゃう!?」とまず最初の疑問
そこからして、主人公のおしのに寄り添える感じもなく・・
P217
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危なかった。本当に危なかった。あたしの胸はまだこんなに強く動悸を打っているし、手は拳にしていないと、指はみじめなほどふるえる。
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この一文を読んで、人間味は残っているのねと安堵した。
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椿の花片を一枚、枕許へ置くときに、あたしは父に呼びかける。お父つぁん、これで恨みが一つ消えたでしょ、——すると父の微笑みがうかび、枕の上でそっと頷くのが、ふしぎなくらいありありとみえるように思う。おそらく、父のたましいはあたしに付いていて、あたしのすることを助け、あたしのしたことでなぐさめられるに違いない。
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どうなの?やはり寄り添えない・・
周五郎さんどう始末をつけるのか。
後半戦、おしのの仕業だと気づいた与力の青木千之助
料理茶屋での掛け合いが周五郎節が効いている。
そしておしの喀血!!
口からほとばしる血
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「いそがなければならない」とおしのは独り呟いた、「いそがなければ」
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第六話 最初の「丸梅」って?・・聞いたことあるような?
即気づいたけど、あまりの記憶のなさに愕然。。
『五辨の椿』は他の作品とは一線を画す一作でした。
鉛筆で囲った一文
わたしは本に書きこむことはしません。