宮部みゆき
『名もなき毒』★★★
『誰か somebady』杉村三郎シリーズの続編です。
ノンストップで読み進めます。宮部みゆきの心理戦
2011年12月10日 第1刷
単行本 2006年8月 幻冬舎刊
ノベルズ版 2009年5月 光文社刊
吉川英治文学賞受賞作(2007年)
--------(抜粋)
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今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、質の悪いトラブルメーカーだった。解雇された彼女の連絡窓口となった杉村三郎は、経歴詐称とクレーマーぶりに振り回される。折しも街では無差別と思しき連続毒殺事件が注目を集めていた。
『誰か Somebody』から約一年後の出来事を描き、テレビドラマ化でも話題となった人気の杉村三郎シリーズ第二弾
人の心の陥穽を圧倒的な筆致で描く吉川英治文学賞受賞作
解雇されたことを根に持って杉村をつけ狙う原田いずみは、悪意に心をのっとられた存在だ。その行動は危険であるのに幼稚極まりない。彼女は真の大人になる契機を摑むことができずに成人してしまった偽の大人であり、人の世にありながら他者の痛みを感じることができなくなった歪な精神の持ち主なのだ。
思い起こせば、そうした者たちが仮面をつけたままこの社会で普通に生活しているということを、早い段階から不安視していたのが宮部みゆきという作家だった。(杉江松恋「解説」より)
『誰か Somebody』から約一年後の出来事を描き、テレビドラマ化でも話題となった人気の杉村三郎シリーズ第二弾
人の心の陥穽を圧倒的な筆致で描く吉川英治文学賞受賞作
解雇されたことを根に持って杉村をつけ狙う原田いずみは、悪意に心をのっとられた存在だ。その行動は危険であるのに幼稚極まりない。彼女は真の大人になる契機を摑むことができずに成人してしまった偽の大人であり、人の世にありながら他者の痛みを感じることができなくなった歪な精神の持ち主なのだ。
思い起こせば、そうした者たちが仮面をつけたままこの社会で普通に生活しているということを、早い段階から不安視していたのが宮部みゆきという作家だった。(杉江松恋「解説」より)
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読ませるP607(巻末解説含)
これを一気に一日で読んでしまった・・
これを一気に一日で読んでしまった・・
もう他が手に付かず・・もちろん家事はしましたが。
そのぐらいこの杉村三郎シリーズ二作目は衝撃でした。
宮部さんの人間描写が胸を衝く内容★★★★★なんだろうけど、
私的には再読するには、あまりに「毒」ってて★★★としました。
今まで読んだ宮部作品ではトップとなる筆致だと思う。
そのぐらい登場人物たちのそれぞれの思いが錯綜して目が離せなか った。
ちょっとした伏線も見逃さずきっちり読みこなせた、 集中した時間でした。