山本周五郎
『ならぬ堪忍』★★★★★+
ならぬ堪忍するが堪忍
堪忍できない物事において堪忍してやることが堪忍するということである、絶対に許せないようなことを許してやることこそが本当に許すということだ、という意味合いの表現
--------(抜粋)
藩の“家宝”が象徴する武家の権威を否定して“人間第一主義”を強調する『浪人走馬灯』
生命を賭けるに値する真の“堪忍”とは何かを問う『ならぬ堪忍』など戦前の短編全13作を収める。
・白魚橋の仇討
どうしても理不尽に思えてしまう・・
恩を仇で返す的
江戸時代、父母や兄など自分よりも前の世代の親族を殺された時、相手に復讐する慣習は、敵討ちや仇討ちと呼ばれ行われてきた、法の上でも認められていた制度
ただ同じ親族であっても、妻子や弟、妹が殺害された場合には、基本的には認められていなかった。
「喧嘩両成敗」
ラスト「いみじくもあやし」これはどう捉えれば?
・新三郎母子 ★★★★★+
(「キング」昭和8年8月号)
いやマジで感涙。。
泣けますよ周五郎さん。
そんな作品が多過ぎて・・エンドレス読書になってます。
・悪伝七 ★★★★
(「講談倶楽部」昭和11年9月号)
ラスト一言のオチがおかしみ大
どんでんどんでんです。
・津山の鬼吹雪
(「キング」昭和13年12月号) ★★★★
続ラスト一言のオチがおかしみ
平和愉快な物語
・浪人走馬灯
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―—皮肉だな。
廻る影絵と、人生と。
いずれも、しょせんは朽ちて、腐れて、塵に還る運命である。
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・五十三右衛門
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「一藩の大事を行うに他人の手を借りるようなことはせぬぞ」
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ハッとさせられる一文 その通りである👀
・千本仕合 ★★★★★
(「譚海」昭和16年3月号)
沁みる名言に出逢えた一作
これは再読したいので、記載は省略
周五郎さん!その通りですよ。
相方よりも身近なお友達の顔が浮かんだ。
・宗近新八郎
琴と笛のお手合わせで、音の響きから今の精神状態が分かる!?
それにはちょっとおかしみがあり、直視出来ず(一一)ホント?
疑うのなら音合わせ願います。
・米の武士道
周五郎さんの故郷 甲府物語 めずらしいんじゃないかな。
・湖畔の人々
デジャヴ
この展開前も読んだことある!
「旦那様お許し下さい・・その成敗するお方は、わたくしが昔産んだ子供です およよよ(涙)」
的な、で、旦那も改心してめでたしめでたし~
そうよ同じ展開を読んだ読んだ。ただ順不同で読んでいるから年代的にこちらが先かも?
(『現代作家傑作文庫②』昭和17年6月号)
周五郎さん後日書下ろしたかな。
・鏡
水戸物語
伊曾保物語(これはイソップ物語を指す)
標題作
・ならぬ堪忍
王道物語である。うむ。
・鴉片のパイプ
官能?現代物である。異色な一作
こちら最後の4作
帰宅の電車(別路線)での人身事故で電車に約一時間待たされた際に読んだ。
イタリアンを予約していたのもあり、時間が気になりあまり集中力がなく・・
いつか再読したい一冊です。