山本周五郎
『山彦乙女』★★★★
「やまひこ?」・・「やまびこ」ヤッホーでした。
--------(抜粋)
武田家再興――百三十余年にわたる悲願に翻弄される甲州甘利郷のみどう一族。江戸の新御番、安倍半之助は甲府勤番中に失踪した叔父の遺品を調べるうち、叔父を狂気へと導いた武田家の莫大な遺産をめぐる「かんば沢」の妖しい謎のとりことなり、己れもまた甲州へと出奔してゆく。著者の郷里甲州の雄大な自然を舞台に謳いあげた、周五郎文学に特異な位置を占める怪奇幻想の大ロマン
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こちらめずらしく中編です。
主人公 安倍半之助の叔父が奇妙な失踪をする。
この出だしからわくわく感
「かんば沢」周五郎さんの故郷が舞台とのことで興味も湧く。
ただ「大ロマン」と大げさな紹介はなしかな(苦笑)
出世競争と腐りきった世界に嫌気がさし、半之助は田舎に出奔する。
これは現在にも言えることでもあり・・
都会の喧騒から離れ、平和に田舎暮らしをしたい!ってね。
まぁ田舎生まれのわたしからしたら、都会で生活して、休日田舎がよろしいと思うけど。
なんせ田舎はしがらみが半端ないし、自由?ではないですよ~と言いたい(笑)
コロナ渦でそれはまさに実感
ってか未だに帰省していない・・
そう言えば・・先日飲み屋さんのカウンターで隣になったおじさまが同郷だった!
de 「やっとお正月帰省しましたよ~」と田舎あるある話
GWに長期帰省したいな。
いつの世にも世間の荒波に疲れきった人はいる。
物語の内容はそうだけど、何よりも甲州の山の景色に着目
あぁ右に櫛形山、正面に富士山ね。
そうよ八ヶ岳だって茅ヶ岳だって見えるし、甲斐駒も眺められる。
今年は登りたい鳳凰三山眺めて半之助は乙女と語り合っているしね!
はい。壮大な甲州の雄大な山並みが浮かぶ物語です。
椹ケ池(さわらがいけ)
・・この読みが分からず何度も戻って探りました(・.・;)
その昔、領主甘利氏の子どもたちが池の大蛇に引き込まれ、
退治に駆けつけた領民たちに甘利山が与えられたとされる伝説のある神秘な池です。
あぁ春になったら『山彦乙女』巡りしたい!!