「 博士の愛した数式 」 を見ました

2007年01月07日 | Weblog


「 博士の愛した数式 」 という映画を見ました。もちろんテレビでです。博士は交通事故により、短時間しか記憶ができないという障害者。その世話をしにお手伝いさんが派遣され、やがて彼女の子供も博士の家に出入りすることになります。博士は子供が大好きで、その心は純真そのもの。

博士によってルート ( √ ) とあだ名を付けられた、その子供が大きくなり数学の先生となって、ある学校に新任として派遣される。、そこで彼の身の上話が、現在の教室の場面と過去の思い出とを交互に描写して進んでいくという、まあそういう設定です。

        

なかなか、心あたたまる映画で、とても面白かったです。俳優の名前は私はあまり知りません。寺尾 聡 と 浅丘ルリ子くらいしか分かりません。母親役の女優は、チャンネル・サーフィンをやっているときに、ちらっと見かけたトレンディ・ドラマなどに出ているとか、よくコマーシャルに出ている女優だな、の程度しか分かりません。

虚数 i というのが imaginary number の i  ということを今になって分かりました。お笑いです。高校の頃は、何の i なのか考えもしませんでした。うかつだったなー。だから、この程度の今の私があるのです。

最後にウィリアム・ブレイクの長い詩の冒頭の部分が、小泉監督の訳で出ていました。

           

写真ではよく見えませんが、

         一つぶの砂に一つの世界を見
         一輪の花に一つの天国を見
         てのひらに無限を乗せ
         一時(ひととき)のうちに永遠を感じる

とありました。英文では、
   
         To see a world in a grain of sand, 
             And a heaven in a wild flower,  
         Hold infinity in the palm of your hand,  
          And eternity in an hour.    

です。ブレイクの詩はこの30数倍も長いものです。詩の題名は Auguries of Innocence です。 「 無垢の兆し 」 とか 「 罪なき者の予言 」 などと訳されたり、いろいろな日本語の訳があります。

日本の映画も、近ごろはすばらしいものが多く作られますね。昔の、どちらかというとワンパターンに近い作り方から脱皮したんでしょうか。若い監督が頑張っていますよね。とても良いことだと思いますよ。因みに小泉監督のは「雨あがる」というのをみたことがあります。あの映画も面白かったですよ。昔の時代劇のように、しゃちこ張った侍ばかり出てくるのではなくて、ぐっと人間味のある人物を描いていますからね。

見た方はたくさんいると思いますが、ぜひチャンスがあったら見てください。なんとなく心あたたまる映画です。それから、数学に苦しんだあの頃を思い出します。