使いでのある18650懐中電灯たち♪ あっ。。一番左の
Z2はちがいますね。。
久しぶりの懐中電灯の記事です。18650という直径が18mmで長さが65mmの充電池はエネループとかの充電器では充電できません。ハイパワーで大容量。それでいてコンパクト。近頃では電子タバコなどで広く使われるようになり意外に多くの方が使っていたりします。
単3電池を直列で4本ならべて実現できるような能力を18mm x 65mmの電池1本で運用できてしまうのですからなかなか魅力的であります。
実際以前紹介した
Princeという懐中電灯も150ルーメンくらいの明るさを特に発熱することなく10時間くらい連続使用できるのはとても魅力的です。
シンプルで手ごろな価格の18650懐中電灯はないかなぁ。。と思っていたら。。
Aoniro Jさんのところで見たことが無いメーカですが魅力的に思える懐中電灯がありました。色合いの綺麗な219Bで色温度が5700Kというのもとても魅力的。
メーカのホームページはこちらになります。湖北省にあるそうです言語は中国語のようでワールドワイドで一般消費者向けという感じではないようです。
CandlePowerForumsさんにも既にE2のレビューが上がっています。測定機を用いられたテクニカルなレビューをお求めの方はこちらをご覧になることもお勧めします。
E2の5700Kを購入したところ「4000Kの色合いも比較してみては」とM8 4000Kを一緒に送ってくれました。最初はM8がいいかなぁ、でも調光の順番がHigh, Mid, LowというHigh始まりだったので見送った事もあり、願ったりでした。実は今ではM8がかなり気に入っていたりします。
私が購入した時は中国からの発送でしたが現在では日本国内からの発送のようですので直ぐに到着するかと思います。
まずはM8の外観からです。大きめなヘッドと放熱フィン。深めのリフレクターから吐き出されるのはピッと芯のあるスポットで飛ばし屋さんであることが予想できます。なかなかカッコイイです。
なんとなくホッっとする菱目のナーリングの入った黒いHAのアルミボディ。往年のライトマニアの頬を赤らめる程の出来とは言いませんが、お値段の割という枕詞はちょっと失礼かな?と思うくらい至って普通に丁寧に作られていると思います。
スイッチはキャンドル立てできるようになっています。スイッチがポコンと飛び出ていないので押し難いかと思うとそうではありませんが、真のタクチコーを求めている方には物足りないかもしれません。そういう方はきちんとフルサイズのタクチカルライトをお求めになるのがシアワセかと思います。
こちらはE2です。ストンと出っ張りのないストレートな筒であります。手元に届いたのは爽やかなブルーといった感じのHAです。仰々しく無い感じがこの懐中電灯の性格に合っていると思います。
こちらもキャンドル立てができるようなテールスタイルになります。この価格帯だと蓄光材料を含むような緑色のスイッチブーツだったりするのがすっきりとした黒です。キリリとした滑り止めもついていてなかなか精悍なイメージです。
充電機能などのオプショナルな機能実装をしていなのでコンパクトでシンプルな出で立ちであります。物足りないくらいかもしれませんがツールとして考えるならこれくらいの簡素さが良いのかと思います。
クリップが付属しないのでコロコロと転がってしまうので
トラちゃんに応援に来てもらいました(笑)
スイッチ側のネジ切り部はHA処理されていますので緩めれば期待しない点灯を防ぐロックアウトが可能です。その気になればツイストによる調光も可能です(笑)誰もしないと思いますが。。。
台形ネジで耐摩耗が。。ということもなく至って普通のネジ山ですが何ら不自由を感じることはありません。実にスムーズであります。力の入れどころをわかっているのかと思います。
オーソドックスなスリーピース構成です。E2も同様です。
M8。ヘッド側に追加の半田付けの跡があります。ジャンパーできそうなパターンを見たときHigh始まりLow始まり、チカチカモードスキップ。Highオンリーなどがカスタマイズできるのかとワクワクしたのですがちょっと違うようです。
E2は特に半田付けの跡がありません。ヘッド側にもスプリングがありますのでフラットトップの18650でも運用できます。森のなかまは今の所ニップルトップで運用していますが特に問題を感じていません。
スイッチを分解してみました。なぜ分解したかというと。。なんだか押しやすいんです。通常ブーツの下はすぐにスイッチパーツがきていて、スイッチパーツのピョコっとした形状をそこはかとなく感じるのですが。。JAXMANのスイッチは「面で押している」ような感じで力をかけやすいような気がしたのであります。
右側ブーツの上にあるナイロン樹脂のようなパーツがその感触を生み出しているようです。ブーツへの負担も少なくなりますし、間食も森のなかまは好きです。
そして。。。特筆なのは。。スイッチを抑えているリングですが「逆ネジ」であります。
あまりありませんし。。名前をあげませんが。。電池を入れるためスイッチパーツを緩めるとリングが一緒に回って緩んでしまいスイッチがカタカタするような懐中電灯を知っています。
多くの懐中電灯はそんなことはないのですが、逆ネジであればそういったことはないかと思われます。
いやいや。。それはだね。。どこどこの精度がしっかり出ていれば問題がないはずだよ
と言われるかもしれません。でも設計時点でそういった要件をしっかりと盛り込んで作られていることに関心するのであります。
腕の良い職人で作ればギリギリの設計でもなんとかモノになってしまうところを、そこそこの歩留まりで目標値に近いものを生産すること。。最近そういうことに関心がいってしまいます。えっと。。もちろん腕の良い職人さんがつくるものは。。大好きですよ♪
M8の正面です。飛ばし屋なのですがスムースリフレクタではなく光をやんわり拡散させるオレンジピールリフレクタを使っています。おかげでパターンはとても綺麗だと思います。
E2の正面。トラちゃん気圧されています(笑)M8のトラちゃんと比べると光学系に性格の違いが表れているのがわかるかと思います。
■操作
リバースクリッキースイッチですのでカチンと押し込むと点灯。さらにカチンと押し込むと消灯です。点灯中半押しでモードチェンジになります。3秒以内の半押しはモードチェンジと判定され、3秒以上たつと初期状態に戻ります。なのでモードメモリはありません。
M8はHighが初期状態で半押しでHigh, Mid, Low, Strobe, SOSとモードチェンジします。
E2はLowが初期状態で半押しでLow, Mid, High, Strobe, SOSとモードチェンジします。
コンテンポラリーな最近の懐中電灯の操作であります。Strobe, SOSのチカチカモードが毎周でてくのですが、2回タンタンとタップしてスキップするようにしていますが、そんなに巧みに調光を駆使するような。。そんな使い方を望まなければよいのかと思います。
でも。。個人的にはもしチカチカモードが無いモデルがあったらそちらを購入したいです。逆に言うとそれくらい気に入っています。
スイッチ操作に慣れるとモードチェンジの判定が3秒は長いなぁ。。と思うのですが半押しに慣れていない方がフルプレスでカチン、カチンと調光することを考えれば妥当なのかと思います。これが10秒だと。。。消灯してから直ぐに点灯すると。。前に使っていた状態の次から始まるのでイライラが募り投げ出してしまうのであります。
■配光例
M8 219B 4000K: High:350Lumens(135M), 130Lumens(445M), 20Lumens(45H)
参考 XPL-HI: High:700Lumens(100M), 275Lumens(330M), 40Lumens(33H)
E2 219B 5700K: High:20Lumens(45H), 130Lumens(445M), 350Lumens(135M)
参考 XML2 U2: High:39Lumens(45H), 220Lumens(445M), 580Lumens(135M)
写真で見ると「どっちも同じじゃん」と思われるかもしれませんがM8のセンタースポットはE2よりもキリキリと絞られていて大口径で深いリフレクタを使っているだけのことはあります。気持ち良いです。
「より遠距離を!」「タクチカルな用途で!」を優先させアグレッシブさを求めるならXPL-HIが間違いない選択かと思います。でも4000Kの高演色も色温度が高いキセノンみたいでこれはこれでありかと思っています。
一方、E2は浅い小径リフレクタらしく柔らかく光が拡散しています。住宅地の夜道を徒歩で使うのはLowで十分に感じます。暗ければMid, Highと調光すればよいだけです。色むらも少なくスカッとした色合いと相まって、照らすのがうれしくなります(笑)
ハンディライトでこれだけ色温度が高い高演色光を得られるものはあまりなかったかと思います。リフレクタの配光でなく多灯でドバッというフラッディなものを求められる方には
3眼のE2Lもあります。
Highでの連続点灯はさせていませんがMidの445M(7.4H)は概ねスペック通りです。やんわり暖かくなるくらいです。
Low, MidではPWMが使われているそうですが、チラツキは殆ど感じる事はありませんでした。チラチラするのは森のなかまもイヤですが、ちらつきを感じないのであれば、省電力、色温度が低くなりにくいといったメリットを享受できます。人によって意見はわかれますが何が何でも「PWM即斬(悪即斬)」ではないかと思っています。
■演色例
森のなかまスタジオでライトをキャンドル立てして天井バウンスさせています。カメラは中央重点測光で+1になるようにしWBは5000Kで固定しています。
カメラの特性もありますので絶対的な演色性を示すものではありません。
219B 4000K, 5700K
XP-G2 CW, XM-L T5 NW,
E14 219B,
NITECORE LR30
一番わかりやすいのは右下の革のホルスターかと思います。高演色以外はなんとなく赤の発色が鈍く緑色っぽくくすんでいます。肉眼でみるとかなりはっきりわかります。細かいことを言い出すと色々あるのですが。。
5700K, LR30のすっきり具合は多くの人に好まれるのではないでしょうか。一般に高演色懐中電灯というと4500K付近(E14がそのあたりかと)が多く、そういうものだと思われていた方も「これなら」と思われるかもしれません。
一方ちょっと驚きだったのがXML T5 NW。革の色こそくすみますが思いの外よいとおもいました。
「CWが肉眼でみるより緑色じゃないか」と思われるかもしれません。確かに。。カメラのイメージャは肉眼のように補正がきかないこともあり蛍光灯のあかりで写真をとったような感じになったのかと思われます。
実際
E14の紹介記事でWBをオートにして撮影した写真を載せていますが、そうするとそれほど変な感じはしません。が。。。見比べてしまうと。。明るさを要求されるような用途以外では高演色LEDを使いたいと思います。
「明るい」と一口にいっても「際限なく明るいものを!」といった要件もあれば「このバッテリで」「この持ち運びやすさで」といった条件のなかでの「明るさ」というものもあるかと思います。いくら演色性が高いからといって自分が求めている明るさが出ていなければ使いにくいだけです。
森のなかまは18650の電池で100-200ルーメンくらいの明るさが延々と得られればニコニコしている人間なのでちょうど条件に合うのかもしれません。もし明るさが足りなければ2−3本併用しても問題もないような使い方をしているということもありますけど。。
どれが絶対的に良いというわけではなく、自分が使いたいものを使えばよいのではないでしょうか。というと月並みですが。。。昔はそういった選択肢がなかったのでとても嬉しいです♪販売する側は大変かと思いますが。。。
おまけですが。。。今回こんなライティングで撮ってみました。NITECORE LR30に100均一で買ったスチール製のブックエンドをスタンドにしてみました。ブックエンドとの接続はマグネット。接続する場所によって角度をある程度変えられるのであります。使い終わったらブックエンドを重ねてLR30を2台ペタンと貼り付けて撤収完了です♪
大きめなヘッドをもっていますが全長はSureFireパーソナルシリーズと同じくらいなので取り回しはとてもしやすいかと思います。フルサイズのタクチカルライトにはない軽やかさが心地よいと思います。
コンパクトなクセに結構マッチョなシルエットを持っていたりと気に入るまでにそれほど時間はかかりませんでした。
18650という電池を使うことから一線を踏み止まっている方には敷居が高いかもしれませんが、単3電池2本で動作する「
JAXMAN M2 2AA」もあるそうです。Low/Highと割り切った仕様は森のなかま好みでもあります。
選べる高演色。しっかりした基本性能。求めやすい価格と。。また楽しい懐中電灯が出てきて嬉しい限りです。
それでは!