The Rest Room of ISO Management
ISO休戦
プロセス・アプローチ(1)
監査について まだ述べ残したことがありました。それは プロセス監査という考え方についてです。
これは しかし“プロセス”という言葉を 明確にしないと 解らないと存じますので まず、ISO9001の最初に登場する“02. プロセスアプローチ” の説明から 始めてみたいと存じます。
その“02. プロセスアプローチ”では、次のような図が登場します。まるで、ISO9001の プロセスアプローチを例示しているかのようです。
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ところが、以前にご紹介した本“中小企業のためのISO 9001 何をなすべきか―ISO/TC176からの助言”の“訳注”のP196では この図が 不適切であるとしています。“単に ISO9001の構造(章節構成)を示しているに過ぎず、プロセスアプローチの説明には不適切” とし、また“この図の意味は品質マネジメントシステム全体と顧客の関係を示していることにある”。つまり 単なる規格の章立てを図示しただけだと言っています。これは どういうことなのか。
“プロセス”とは“インプットをアウトプットに変換することを可能にするために資源を使って運営管理される活動”であるとしています。これを 視覚化すると一般的に次のような図になると説明されています。
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要は、ある一かたまりの仕事を 活動のユニットとして その仕事の前にインプットされるもの、それを活動によって加工して 成果としてアウトプットする、というイメージです。こういう仕事のイメージについて “活動”を きっちり限定(定義)し、インプット,アウトプットを明確化しようというものです。明確化された インプット,アウトプットにより 定義されユニット化された複数の活動を繋げて行くことで プロセスのネットワークを構築し、結果として品質マネジメントシステムの設計ができることを期待している、と言えるのではないかと思うのです。
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ここで、資源は 人,物(原材料など),ハードウェア(機械・設備・装置など),ソフトウェア(方法、手順など),資金,情報を指すのが一般的です。通常、いわゆる“インプット”とこの“資源”の峻別は 困難な場合が多いですが 峻別自体は、あまり神経質にしなくても良いと思います。
“ISO/TC176からの助言”でISO9001に登場する図が “プロセスアプローチの説明には不適切” としているのは、プロセス、インプット、アウトプット 各々の設定が曖昧なままで、意図するような厳密さで 正確なプロセス・ネットワークの構築を目指すにはふさわしくない図であると見られたからであろうと 思うのです。
これは しかし“プロセス”という言葉を 明確にしないと 解らないと存じますので まず、ISO9001の最初に登場する“02. プロセスアプローチ” の説明から 始めてみたいと存じます。
その“02. プロセスアプローチ”では、次のような図が登場します。まるで、ISO9001の プロセスアプローチを例示しているかのようです。
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ところが、以前にご紹介した本“中小企業のためのISO 9001 何をなすべきか―ISO/TC176からの助言”の“訳注”のP196では この図が 不適切であるとしています。“単に ISO9001の構造(章節構成)を示しているに過ぎず、プロセスアプローチの説明には不適切” とし、また“この図の意味は品質マネジメントシステム全体と顧客の関係を示していることにある”。つまり 単なる規格の章立てを図示しただけだと言っています。これは どういうことなのか。
“プロセス”とは“インプットをアウトプットに変換することを可能にするために資源を使って運営管理される活動”であるとしています。これを 視覚化すると一般的に次のような図になると説明されています。
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要は、ある一かたまりの仕事を 活動のユニットとして その仕事の前にインプットされるもの、それを活動によって加工して 成果としてアウトプットする、というイメージです。こういう仕事のイメージについて “活動”を きっちり限定(定義)し、インプット,アウトプットを明確化しようというものです。明確化された インプット,アウトプットにより 定義されユニット化された複数の活動を繋げて行くことで プロセスのネットワークを構築し、結果として品質マネジメントシステムの設計ができることを期待している、と言えるのではないかと思うのです。
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ここで、資源は 人,物(原材料など),ハードウェア(機械・設備・装置など),ソフトウェア(方法、手順など),資金,情報を指すのが一般的です。通常、いわゆる“インプット”とこの“資源”の峻別は 困難な場合が多いですが 峻別自体は、あまり神経質にしなくても良いと思います。
“ISO/TC176からの助言”でISO9001に登場する図が “プロセスアプローチの説明には不適切” としているのは、プロセス、インプット、アウトプット 各々の設定が曖昧なままで、意図するような厳密さで 正確なプロセス・ネットワークの構築を目指すにはふさわしくない図であると見られたからであろうと 思うのです。
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国内で第1位、世界では第3or4位の自動車部品メーカの或る製造部門のTS事務局をしている者です。
全社の事務局が実践ガイドを購入して社内教育を行うためにあらゆる各部署のプロセスパターンを当てはめて考えていくと、インプットは直接の「顧客の要求事項」又は製品実現のために社内で加工された「顧客の要求事項」となります。
顧客要求事項=インプット=契約内容です。
要求図面(寸法、性能)、要求仕様(品質、信頼性)、要求売価、要求納期 などの要求事項を、社内図面、QC工程図、FMEA、製造原価、生産管理、輸送日程 などなどの事項に形を変えるだけです。
各プロセスのインプットは物ではなく、あくまでも情報ととらえると判りやすい。
むしろ難しいのはアウトプットで、次のプロセスのインプットになるものとならないものがあるからです。
プロセスアプローチ上の途中プロセスでは、顧客満足を得る生産物はアウトプットにはならないのですが、最後のプロセスでの生産物はアウトプットになります。
これが要求納期によってデリバリされることになります。
当社ではコンサルタントを雇ったことがありません。
外部教育機関の講師も審査員も当てになりません。
事務局が協力して具体的なモデルを検討して行き着いた結論が以上の考えです。
机上で考えて本を書いている方々や、審査員では具体的に行き着くのは難しいでしょう。
ある会社のコンサルタント兼研修コースの講師の方が、研修では教えることが出来るが、コンサルタントとして具体的に指導しようとすると良く判らないので教えて欲しいと言ってきたことがあります。
IAOBが世界にある審査登録機関を1/3に淘汰したように、コンサルタントや研修コース講師も淘汰すべきでしょうね。
Plexus Japan のS社長が第3者審査員と対等にやりあえる知識を身に付けておくと良い、と言っていますので、それを実践しています。
納入先はBig8というより、国内外の主要自動車メーカのほとんどが納入先です。