きょうから10月、朝晩はすっかり冷え込むようになりました。
前回の秋の風が運ぶものでは、「乾燥」が身体に及ぼす変化をお伝えしました。
漢方では肺から呼吸器系そして皮膚に影響しますが、五臓六腑の中で「肺」と表裏関係の
「大腸」にも特に繋がりがあるので便秘や大腸炎などの症状も出やすくなります。
また、最も季節感を感じる皮膚は三層構造になっていて上から
「表皮」、「真皮」、最下層が「皮下組織」となっています。
さらに表皮は五層から成っていていちばん上の角層が一番環境の影響を受けるため
健康な状態では20~30%の水分量も乾燥するとカサカサになって減少します。
そのため保湿などのプラスケアが必要になってきます。
秋風に吹かれてほっとすることもありますが、少し物悲しく感じたりと五行の感情の分類では悲(憂)になっています。
また秋風は夏の熱い身体に清涼を与えるとして貴ばれ「金風ごんぷう」と表現します。
それは陰陽五行論で万物を構成する五行【木(肝)・火(心)・土(脾)・金(肺)・水(腎)】の季節の分類()内は五臓の分類で
秋にあたるのが金(ごん)なので秋風を金風ごんぷうと表現しています。
漢方の古典「黄帝内経(こうていだいけい)」では、秋になるとすべてのものの形(容)が定(平)まるという意味から、
秋の3ヵ月のことを容平(ようへい)と言います。
また、秋の養生法として
「この季節には、鶏の寝起きのように、早く寝て早く起きることであり、心を安らかにして、くやまず精神を落ち着かせて、
秋の気が身体を損なうことのないようにし、やたらと動きまわって、肺を冷やさないようにします。これが秋の季節に調和した養生法であります。」
このように記されています。
近頃、日暮れも早くなりましたが秋の味覚や行楽シーズンを楽しみながら養生にも気を配りたいと思います。
ではこの辺で今日もお疲れ様でした。