健康塾通信

皆様がより健康であるための情報やご家庭でお手軽にできる健康法をお伝えいたします。

健診受けてますか?

2024年11月21日 17時13分08秒 | Weblog

野ブドウ

11月7日、立冬を迎えたと思っていましたが例年より気温が高かったと思います。

そして、いきなり冬の寒さを感じる日がやってきました。街にはダウンコートの人も見受けられるようになりました。

二十四節気の立冬は暦の上では冬ですが、明日22日は小雪(しょうせつ)で、寒くなって雪が降る頃をいいます。

 

今年の夏の暑さそして長く続いた残暑で紅葉も遅れているところが多くなっています。

一番過ごしやすいはずの秋には、たくさんのイベントが有りますが

秋の行楽シーズンは楽しめましたでしょうか?

秋は健康診断を受けたり、通知が来たりすることも多くなります。

皆様は、個々に健診の時期を決めていらっしゃると思いますが、如何でしょうか?

 

私は医療のリンパドレナージセラピストとして、婦人科がんの後遺症の患者様とのご縁があります。

子宮体がん・頸がん・乳がん等の中でも乳がんの発症が多いのが現状となっています。

 

以下は成人病における今年の日本人の3大死因を含めた死亡率です。

1位:悪性新生物(24.3%)

2位:心疾患(14.7%)

3位:老衰(12.1%)

4位:脳血管疾患(6.6%)

5位:肺炎(4.8%)

6位:誤嚥性肺炎(3.8%)

7位:不慮の事故(2.8%)

8位:新型コロナウイルス感染症(2.4%)

となっています。

 

このように悪性新生物による死因が多いのが現状です。

近年では、生活習慣の欧米化等に伴い、悪性新生物の中ではこれまで多かった胃がん、子宮がんが減少し

それに代わって乳がん、大腸がん、肺がんなどが増加しています。(厚労省)

健康診断の目的は、自覚症状がない初期のうちに異常を発見することで

病気の予防につなげることにあります。

職場などで健康診断を受ける機会がない人も、市区町村が実施する健康診断を定期的に受けて、自身の健康状態を把握することが大切です。

また、わが国のがん検診受診率は欧米諸国に比べ低いのが現状だと言います。

 

まず今回は子宮頸がんの事を追記します。

子宮頸がんは、性交渉によってヒトパピローマウイルス(HPV)が

子宮の出口(子宮頸部)に感染することが主な原因とされています。

早期発見できればほぼ治癒できますが、子宮頸がんの初期は

まったく症状がなく40歳ごろから増加するため、早期発見と予防・改善のためにも

定期的に健康診断を受けることが大切です。

子宮頸がんの前段階では程度に応じ、経過観察~治療を行います。

自然に軽快することも多いということです。

では次回は乳がんの原因やリスクなどお伝えいたします。

急な冷え込みで風邪などひかれませんように寒さ対策をしていきましょう。


秋の風の諸々

2024年10月01日 17時41分16秒 | Weblog

きょうから10月、朝晩はすっかり冷え込むようになりました。

前回の秋の風が運ぶものでは、「乾燥」が身体に及ぼす変化をお伝えしました。

漢方では肺から呼吸器系そして皮膚に影響しますが、五臓六腑の中で「肺」と表裏関係の

「大腸」にも特に繋がりがあるので便秘や大腸炎などの症状も出やすくなります。

 

また、最も季節感を感じる皮膚は三層構造になっていて上から

「表皮」、「真皮」、最下層が「皮下組織」となっています。

さらに表皮は五層から成っていていちばん上の角層が一番環境の影響を受けるため

健康な状態では20~30%の水分量も乾燥するとカサカサになって減少します。

 

そのため保湿などのプラスケアが必要になってきます。

 

秋風に吹かれてほっとすることもありますが、少し物悲しく感じたりと五行の感情の分類では悲(憂)になっています。

 

また秋風は夏の熱い身体に清涼を与えるとして貴ばれ「金風ごんぷう」と表現します。

それは陰陽五行論で万物を構成する五行【木(肝)・火(心)・土(脾)・金(肺)・水(腎)】の季節の分類()内は五臓の分類で

秋にあたるのが金(ごん)なので秋風を金風ごんぷうと表現しています。

漢方の古典「黄帝内経(こうていだいけい)」では、秋になるとすべてのものの形(容)が定(平)まるという意味から、

秋の3ヵ月のことを容平(ようへい)と言います。

また、秋の養生法として

「この季節には、鶏の寝起きのように、早く寝て早く起きることであり、心を安らかにして、くやまず精神を落ち着かせて、

秋の気が身体を損なうことのないようにし、やたらと動きまわって、肺を冷やさないようにします。これが秋の季節に調和した養生法であります。」

このように記されています。

 

近頃、日暮れも早くなりましたが秋の味覚や行楽シーズンを楽しみながら養生にも気を配りたいと思います。

ではこの辺で今日もお疲れ様でした。


秋の風が運ぶもの

2024年09月27日 16時55分55秒 | Weblog

今年元旦に、能登を襲った最大震度7の巨大地震から、今回の能登豪雨が被災地を

更に苦しめている現状を目にしている方は多いと思います。

中々進まない復興復旧を祈らずにはいられない日々が続きます。

この先も被災地に自然災害が集中しないことを祈りつつ、多くの被害に遭った人々への

お見舞いを申し上げます。

* * * * * * *

関東では彼岸を過ぎて徐々に猛暑が去り、秋の風を感じるようになりました。

熱中症アラートも聞かなくなり一晩中エアコンをつけていた生活から、虫の鳴き声も聞こえている昨今です。

今回は秋の風にまつわる秋のからだのトラブルについて触れていきたいと思います。

この時期に多く悩まされるのは「乾燥」です。

近頃、のどの痛みや長引く咳に悩んでいる方が多くなってきました。

夏の暑い時期は汗をかくことで水分代謝が盛んになりますが、朝晩の涼しい気温によって

乾燥した空気が喉や鼻の粘膜などに炎症を起こします。

 

漢方では【鼻は「天空の気」が出入りする門戸で、「肺は鼻に開孔す」ゆえに

肺に病変があると鼻に症状が現れ鼻づまりや臭覚の異常を起こし

更には咳や呼吸困難が生ずる。】と言われます。

また鼻翼(小鼻)がぴくぴくするのは肺異常の特徴のひとつとされます。

ここでいう、「肺」は西洋医学でいう肺より範囲が広く呼吸全般をつかさどる

臓器をいいます。

また、五臓のひとつの「肺」が主(つかさど)るところは皮毛で皮膚にも影響があるため

肌荒れや皮膚炎、老人性の掻痒症等の症状が出てくるのも秋の乾燥です。

では次回も秋の続きをお伝えします。


「めまい」について

2024年08月31日 14時03分50秒 | Weblog

8月最終日、31日は野菜の日だそうです。

ところで今も各地で雨などの警戒が続いていますが

台風10号が九州で猛威をふるったほか離れた地域でも被害が出ています。

被害を受けた皆様には早い復旧とお見舞いを申し上げます。

9月は台風の時期でもあるので、今回の居座った台風のあとも続いて発生する可能性もあります。

ところで、皆様は「めまい」を体験されたことはありますか?

9月は台風のシーズンで、気圧が急激に変化する時期で、 内耳は気圧変化に影響を受けやすいので、めまいが悪化すると言われています。

日常生活動作では立つ・座る・横になる・歩く・走るなど様々ですが

この運動や動作をバランスよくコントロールしているのが

  • 内耳の中の「三半規管・耳石器」
  • 眼の中の「視覚器」
  • 体幹の中の「深部知覚器」 

この3つのアンテナによって調整されてスムーズに運動できるしくみになっています。

でも、この感覚器と脳をつないでいるどこかに支障があるとめまいやふらつきが起こります。

原因は血流障害、炎症、自律神経障害、心因性のほか原因不明の場合もあるそうです。

 

今回はめまいの症状の中で「良性発作性頭位めまい症」とよばれている病気の事をお伝えします。

寝起きや寝返りなどで頭の位置を変えた時におきて回転性のめまいが多いのですが

通常は1~2分で治まります。

これは三半規管に耳石の小破片が流れるために起きるとされますが通常は1~2週間で耳石が解けて治まるようです。

症状が続く場合は頭位理学療法の運動で治療します。

☆彡耳石を散らせるためのトレーニングで体位を左10個間・右10個間交互に停止する寝返り運動を10セットで一日、2回めどに行うなどの方法です。

「めまい」にもいろいろな原因や性状が有りますから軽視することは出来ませんね。

長引く場合や不安な時は耳鼻科でまずはご相談することが大事になります。

 

それでは季節の変わり目ですので、自然災害の備えの他、体調管理にも気を配りたいと思います。

きょうは8月に撮影した鎌倉方面の写真をアップいたしました。


後頭部のツボと筋肉

2024年08月06日 16時17分34秒 | Weblog

 

稲村ケ崎より8月5日

週末から雲の多い日が続いていますが夕方にマジックアワーを見れた日には疲れも癒されます。

きょうは最近の夕空の写真と共に一読いただけたら幸いです。

逗子より

また、各地の風物詩と言われる花火大会や夏祭りも盛んな時期になりましたが

中々現地に行けないのが残念です。皆様はどこかでご覧になりましたか?

 

ところで、夏休みはいつから始まったのか?調べてみましたら140年以上の歴史があり驚きました。

1881年に文部省が夏季休業日と定めたことで誕生したそうですが

教育機関の正式名称は「夏季休業」といって 校舎などに冷房設備がない場合が多く、

太平洋高気圧支配下での授業が暑熱により困難なので、

その間を休業とするためとされたようです。

昨今のように30度超える日が続き教育機関にも冷房設備は整えられたと思いますが

私が子供の頃は学校の夏休みは有っても大人たちは仕事に追われ、

お盆休みだけが一般的に夏休みのようだったと記憶していました。

今は職種にもよりますが、労働環境によって夏休みの取り方も変化してきたのではと思います。

 

さて、今回は後頭部にある筋肉やツボをご紹介します。

(経絡経穴概論・医道の日本社発行より転記)

日常的に作業の多くは下を向くことが増えていますが首コリ、肩こり

が安眠等の支障にも繋がります。

後頭部には触ると出っ張りがあってこれを外後頭隆起と言い枕のあたるところです。

正中線上、督脈には脳戸(のうこ)が有ります。

正中から左右に親指の幅一つ分に玉枕(ぎょくちん)のツボが有り、

脳空(のうくう)は更に親指ひとつ広めの左右横にあります。

 

更に髪の生え際で僧帽筋の外側の左右には天柱があります。

図を参考にツボの位置や筋肉を触ってご確認ください。

 

次に3つのツボの効能を記します。

「玉枕」ぎょくちん 

不眠症、肩背痛、首コリ、頭痛、めまい、目の痛み、視力低下、鼻づまりなど

足の太陽膀胱経は顔と頭を走行しているため、それらの部位に出現する症状を治します。

「天柱」てんちゅう

頭重、頭痛、不眠症、眼疾患、鼻疾患、肩こり、頸痛、心臓疾患など

このツボは後頭部では特に重要なツボとして応用範囲が広く

臨床上でも多く用いられています。

「脳戸」のうこ

三叉神経痛、後頭痛、項頸痛、咽喉など

 

ご紹介した後頭部や首まわりの筋肉などほぐしたあと軽く肩回し運動や

頸の運動など取り入れて、これらのツボはイタギモと感じるくらいの

強さでゆっくりと押していきます。

両手の親指をツボにあてて頭を後ろに倒しながら頭の重さで刺激したり

お休み前に枕を外して平らな状態で刺激する方法もあります。

 

それでは寝苦しい夜に首こり・肩こりをほぐして、どうか安眠できますように☆彡


暑中お見舞い申し上げます。

2024年07月29日 15時03分44秒 | Weblog

きょうも危険な暑さになるのではといわれていますが、

ある調査では40年前は夏のシーズンで最高気温35度を超えたのが1日だったと聴きましたが、

日本気象協会記録では2023年の東京は7/6~9/7の64日間最高気温30℃以上の真夏日が続いて過去最長を記録、猛暑日は22回で過去最多になったそうです。

確かに去年も暑い日々でしたが、今年は40度超える地域も出ています。

 

ちなみに猛暑日は最高気温35度以上の日、真夏日は最高気温30度以上の日、夏日は最高気温25度以上の日、熱帯夜は最低気温25度以上の日ということです。

また、「暑さ指数」や「熱中症指数」などの基準があって注意喚起を促される日々です。

そこでこれらの内容を調べました。

 

暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、

人体の熱収支に与える影響の大きい 気温、湿度、 輻射熱(周辺の熱環境)それぞれの効果から算出される指標です。

 

熱中症指数は、環境省の発表する「WBGT指標(暑さ指数)」に米国の基準の

「極めて危険(Extreme)」というレベルを加えた6段階で表現したものを採用しているそうです。

 

6段階目の『極めて危険』とは外出は極力控えて室内では冷房を使用。

運動は中止し、涼しい場所で十分な水分・塩分補給をということです。

後の5段階の内容も参考にチェックしてみましょう。

危険

屋外での活動や外出はなるべく控えて涼しい室内で過ごす。

運動はできるだけ中止し、こまめな水分・塩分補給を。

厳重警戒

外出は炎天下を避けて、室内では冷房を適切に使用。

激しい運動は控え、適宜水分・塩分を補給する。

警戒

運動や激しい作業の際は定期的に十分な休息を。

水分・塩分補給を意識し、激しい運動は30分を目処に休憩。

注意

激しい運動や重労働では熱中症の危険がある。

体調の変化に注意し、運動の合間には水分・塩分補給を。

ほぼ安全

 のどが渇く前に水分補給を

熱中症の危険は小さいが、水分・塩分補給を適切に。

 

この様な段階が有りますが、クールファーストという

熱中症の応急処置 Ⅰ度(軽症)の症状では

皮膚には濡らしたハンカチなどをあて、うちわや扇風機で体を冷やすようにしましょう。

衣服の上から直接冷やした水をかけたり、氷で冷やしたりするのも効果的です。

特に首の付け根や脇の下、太腿の付け根など、皮膚直下を流れている血液を冷やすことでより早く体を冷やすことができます。

 

さあ夏休みも始まって楽しみな計画もある中で、子供たちも大人も高齢者も

それぞれの環境で暑さ対策をしながら安全にこの夏を過ごして参りましょう。


耳の導引②

2024年06月25日 15時37分24秒 | Weblog

①の漢方の起源から漢方治療の起こりをお読みくださり有難うございました。

引き続き、実技になりますので、是非お試しください。

 

導引とは節々を動かして気血の巡りを良くする健康法です。

表導引は太極拳や気功法のように動きのある運動法で

裏導引は、自分の身体の部位を押したり揉んだり擦ったりする健康法です。

 

中医学では「腎気は耳に通じ、腎和すればよく五音を聞く」と述べられ

腎に異常が起こると耳鳴りが生じたりひどくなると聞こえずらくなるなど

腎と耳には密接な関係があります。

 

下の図は耳介にある全身の反射点です。

耳の導引 両耳同時に行います

①耳介を全体的に(耳)揉みほぐす・・・親指と人差し指でつまむように

②耳介の上をつまみ上げ揉みながら上に向かって引っ張って放す

次に耳介の外回り真ん中あたりを横に揉みながら引っ張って放す

最後は耳たぶを揉みながら下に向かって引っ張って放す

 

③耳介の中央を揉みほぐす・・・胃など内臓のツボが有ります

④耳をふたつ折りにして点呼を打つ(20回目安)・・・耳の奥の三半規管への活性化になります

このやり方は中指で耳をふさぐように折り畳み中指の上に人差し指を重ねてずらしながらトントンと耳の奥に響くように叩きます

⑤人差し指を耳の穴に差し込んで(指)ポンと抜く

⑥人差し指と中指で耳の付け根の前後をはさみ摩擦する(10回ほど)・・・耳の付け根の前後にはリンパ節や大切なツボが有ります

⑦最後に耳介の外側からゆっくり折りたたみ、ゆっくり戻して終わります

 

5月のブログで内耳の話を致しましたが、耳は胎児が胎内で丸くなっている姿を想像してみると

耳たぶが頭部で背中を丸くしているあたりは耳介の外側になります。

そして、耳の中央は内臓と見ていただくとこの導引は、全身の刺激に繋がり、簡単に出来ますので

湯船に入りながらとか。。。ながら運動でお試しください。

 

それでは、このジメジメ時期をどうかさわやかにお過ごしください。


異法方宜論(いほうほうぎろん)の導引 ①

2024年06月25日 15時07分34秒 | Weblog

こんにちは

関東も遅れていた梅雨入りとなりましたが、梅雨の晴れ間の気温は真夏日となって、湿度も高い時期になりました。

21日19時半過ぎ東南東の空に6月の「ストロベリームーン」を見ることが出来ました。

写真はその後20時半過ぎのものです。

さて本日は、先月予告しました「導引」についてお伝えして参ります。

 

日常、あまり耳にしない導引(どういん)

という言葉ですが、漢方の起源と発達に由来するものです。【異法方宜論(いほうほうぎろん)より】

 

少し長くなりますので今回は導引①と耳の導引②と分けて、投稿させていただきます。

 

中国古代医学は西暦紀元前後には記述され、体系を整えられた時と言われていて、

医療の経験は更に数百年はさかのぼり戦国時代頃と推察されています。

 

俣野邸別邸のシャクヤク

中国の国土を東方、西方、北方、南方、中央の五つの地域に分け、それぞれの風土の特徴や食物に起因して治療法が起こりました。

 

東方は海に近く、民は魚や塩辛い物をたしなむことが多く、体内に熱を生じて、血の流れが盛んになりうっ血症によって

おできが出来ると砭石(へんせき)といって石メスを使っておできを切開して血や膿を出す外科的治療法が起こりました。

 

西方は高原地帯で寒冷気候により獣肉を食し、毛織物を着て厚着をし病は体内より生じ臓器の疾患が増えたため漢方薬を用いた治療法が起こりました。

 

南方は陽の気が盛んで地は低く湿度が高く太陽光線が強いため皮膚は日焼けして邪気を受けやすい。

また酸味を食し麻痺や痛みを発症したことで鍼治療が発達しました。

 

北方の地は高く寒冷地で遊牧民が野外生活することが多く、身体は常に冷やされたので

お灸で温める灸治療が発達しました。

 

最後の中央は気候風土が穏やかで四方から多くの食べ物に恵まれ、身体を動かさないことから

肥満や血の巡りの悪い慢性病が起こりやすくなり、導引按蹻(どういんあんきょう)という

養生法が発達しました。(図説東洋医学基礎編より改編)

 

耳の導引②に続く

24日久しぶりに良く焼けた夕空をキャッチしました。

一日のご褒美です。


内耳の話

2024年05月31日 17時37分07秒 | Weblog

萌えるような新緑に癒されるこの頃です。

ゴールデンウィークから始まった5月でしたが、体調を崩している方も多いと聴きます。

 

この時期次々に咲き誇る花々や緑の木々に囲まれ良い季節ではありますが

その反面、気温は定まらず寒暖の差や気圧の影響を受けて

自律神経のバランスを崩しやすくてすっきりしないのもこの季節ではないでしょうか。

気圧の変化は耳の奥にある内耳という部位が感知しています。

内耳には二つの働きがありますが、

周りの音を集めて、脳に音の情報を伝える聴覚機能

もう一つは平衡機能で、頭の運動や位置に関わる情報を耳の神経を通じて脳に伝え

体のバランスを正常に維持する働きがあります。

 

内耳から脳に伝達された情報の中で気圧低下などが自律神経の乱れを生じストレス反応によって

心拍数の増加・血圧の上昇・慢性痛の悪化・うつやめまいなどの症状が現れます。

この様に気圧の変化と耳の一番奥にある『内耳』との関係は知らない方も多いのではと思います。

 

では、次回は養生法の導引の中から「耳の導引」をお伝えします。

港の見える丘公園にて


おしりの筋肉・大臀筋

2024年04月25日 17時50分16秒 | Weblog

関内

こんにちは

きょうの横浜は24度と気温は高くなりましたが、風も強くなく予報では花粉の飛散も少ないという情報でした。

季節も進み春爛漫となりましたが、近頃は5月病ならず「四月病」と言われて体調を崩す傾向が大きいようです。

 

ところで、東洋医学の五行説では自然環境の変化が原因となって五臓に影響を与えるものを五悪と言います。

五行の『春』では「五悪」に該当するのが「風」です。

風は花粉や黄砂などを運んで来るので、花粉症の方は強風を避けなければなりませんね。

花粉は気温が上がってくる昼前後と、気温が下がって上空の花粉が落ちてくる夕方頃に多く飛散して、

気温が上がる前の午前10時頃までは花粉の飛散は少ない傾向だということです。

よく耳にする『春の5K』の中には花粉、強風、黄砂そして、乾燥、寒暖差が入っています。

この要因も四月病に影響が大きいのでしょうね。

 

さて、先月は身体の中で一番大きな筋肉の大腿四頭筋の事をお伝えしましたが

太ももの前にあるこの筋肉は1913㎥で2番目は大臀筋の864㎥です。

おしりの筋肉で、表面にある一番大きい大臀筋、その下の中臀筋、更に深層にある小臀筋を

確認したいと思います。

今回はまず大臀筋から

 

*大臀筋は股関節と大腿の動きを助ける役割があり、歩行時に足を後ろに蹴り出したり踏み込んだりしたときに、

大臀筋が作用するおかげで下半身を安定させることができるので大臀筋を鍛えることで、

体全体のバランスが保ちやすくなり転びにくくなります。

 

無理のない大殿筋の鍛え方

  • はじめに椅子を用意して、しゃがむ・立つ動作を行なってみます。
  • 次に上体を前に倒しておしりを突き出すような形で椅子には腰を下ろさず

  椅子に座る要領で3~5秒かけて空間にしゃがみ、3~5秒かけて元の体勢に戻していきます。

  • 無理なく5回から始め余裕が有ったら徐々に回数を増やしてやってみましょう。

 

百花繚乱のこの季節、もうすぐゴールデンウイークです。

是非、少し足を延ばして五感を癒しに行ってみたいと思います。

それでは皆様も良い休日を

 

 

 

 


一番大きな大腿四頭筋

2024年03月26日 21時53分55秒 | Weblog

彼岸過ぎての寒の戻り、春の嵐のような冷たい雨、コートの襟を立て背中を丸めている姿は

まだかたいソメイヨシノのつぼみのようです。

ところで今月初旬、20年ぶりに初島に行って参りました。

温暖な気候に恵まれあたみ桜や菜の花が色鮮やかに迎えてくれました。

以前は漁港近くに見かけた猫ちゃんの姿はなく、島1周約4kmと言われますがほぼ半周の自然散策をして

灯台に上り、島を一望することが出来ました。

春の長雨の関東もこの先は、ぽかぽか陽気が続いて桜の開花宣言が待たれるところです。

 

 

さて、2月は筋肉のことに触れましたが、大腿四頭筋について補足してお伝えしてまいります。

大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は太ももの前にあり4つの筋肉の総称です。

4つすべて膝関節をまたいでついているので、膝を伸展させることが主な役割です。

ただ、大腿直筋だけは、股関節もまたぐため、股関節の屈曲作用があります。

 

日常生活では歩く、階段を上る、しゃがむ、椅子から立ち上がるなどの日常動作に関わり

運動ではランニング、キック、ジャンプ、サイクリングなどで機能しています。

 

膝を伸展させる大腿四頭筋を鍛えることによって、膝関節にかかる負担を軽くし

膝の痛みなども解消させることができます。

 

先ずは無理のないスクワットから始めてみましょう。

 


春は筋

2024年02月29日 14時03分43秒 | Weblog

今年は4年に一度の閏年(うるうどし)で、きょうは29日となりました。

個人的には4年に一度の贈り物として4で割り切れる西暦の年に感謝して

366日の残された日々を楽しめたらと思います。

また、季節の変わり目となり、桜の便りも気になる頃ですが

東洋医学の陰陽五行論から

春は陰から陽への転換を迎える時期で、気の巡りが滞りやすくなります。

深い呼吸や運動で気・血の巡りを良くすることで心身に元気を取り入れたいと思います。

見かけなくなった公園ねこ

更に東洋医学の五行の配当から五臓は「肝」、五季は春、五主は「筋」に当たります。

 

そこで今回は「筋肉」がテーマにお伝えします。

筋肉量は25歳頃から減り始め、加齢によって更に減少します。

特に脚には全身の60%の筋肉があるので、下肢の筋力アップは大切です。

しかも足の筋力は腕の筋力より衰えやすく、

太ももの前にある大腿四頭筋が最も衰えやすいと言われます。

 

「老化は脚から」筋肉は48日で半分入れ替わると言われますので、

気温の変化や風雪などの悪天候もありますが、室内でもできる

筋トレなどを活用して、筋力アップに挑戦したいと思います。

 

 


「気」を巡らす

2024年01月30日 20時13分39秒 | Weblog

元旦の能登半島地震から間もなく1か月になりますが、被災した皆様には

大寒の時期と重なり大変な環境の中、早い復旧とお見舞いを申し上げます。

1月も終わりに近づき26日に東の空に煌々と輝く満月を見ました。

そして、明け方前の西の空に再びその輝きを確認できました。

ちなみに今月はウルフムーンと呼ぶそうです。

このような月の満ち欠けの繰り返しで、太陽と月が180度離れたときに満月となりますが、

こうして命を繋ぎながら宇宙の流転の中で生かされているご縁をしっかり受け止めたいと思います。

実は、お正月休みが終わる頃久々に風邪をひきました。

初期は熱もなく早めに治そうと思っていたのですが、8度近く熱が出たと同時に

咳、のどの痛みと2日ほどつらい症状が続きました。

 

身体が病んでくると気力も衰えていくのを感じ『気』について

思いを巡らしました。

東洋医学では「気血」「気の流れ」と言う言葉を使いますが

その滞りが様々な病を引き起こしているという点からも

目には見えないながらも生きるための大切なエネルギーと考えられています。

 

気という言葉はいろいろな意味で熟語となって使われていますが

心身や環境に気を配りながら、気運を高め、気力を充実させ

活気ある生活を呼び込むためにも気合を入れてまいります。

 

近頃、一日のご褒美のように夕焼けに輝く空から元気をもらっています。

明日も良い一日でありますように。


2024年も宜しくお願い致します。

2024年01月01日 13時55分45秒 | Weblog

2024年明けましておめでとうございます🎍

穏やかなお天気に恵まれた元日になりました。

皆々様におかれまして、お元気で笑顔溢れる一年になりますように、

お祈り申し上げます。

さて、お正月には「お屠蘇」を飲んで無病長寿を願うという風習がありますが

その由来は「屠蘇延命散」といわれる何種類かの

材料をお酒の中に漬け込んだものから出来ていたそうです。

今回はその材料や効能・作用などを調べてみました。

 

*白朮(ビャクジュツ) キク科オケラやオオバナオケラの根茎を乾燥したもので

主な薬効は 健胃、整腸、利尿作用。

 

*山椒(サンショウ) サンショウの実は食欲不振,胃下垂,消化不良,回虫駆除や腹の冷え、

腹部のガスの停滞と腹痛に用いる。また、不整脈、狭心症、消火器系統の病気の治療にも役立つ。

 

 *桔梗(キキョウ)桔梗根は、鎮咳、去痰、排膿作用、抗炎症作用があり、咳、痰、化膿性疾患、扁桃炎、咽頭炎などに用いられる。

 

*肉桂(ニッケイ) ニッケイの樹皮を乾燥させて作られ、シナモンとも呼ばれます。 発汗、 解熱、 健胃、整腸作用があります。

 

*防風(ボウフウ) セリ科ボウフウの根を用いたもので、 抗ウイルス、解熱、消炎鎮痛、血圧降下、胃粘膜保護、関節炎を抑制する作用などがあります。

 

*陳皮(チンピ) みかんの皮を乾燥したもので、胃酸の分泌、腸の蠕動運動を促進させる。

 

では、本年も健康塾通信をよろしくお願いいたします。


大晦日

2023年12月31日 12時19分33秒 | Weblog

大晦日を迎え、久々に貝原益軒先生の養生訓を紐解いてみました。

養生訓巻第八 養老「七十歳を過ぎる頃」の頁からの抜粋です。

 

『年齢が六十歳を超えて七十歳になったならば、一年を無事に過ごすだけでも

酷く難しい。

老人もこの頃になると一年の間でも体力・気力の衰えが時とともに変わっていく。

その変化は若い時の数年を過ぎるよりもなお明瞭である。

このように衰えていく老いの身であるからよく養生しなければ

天寿を全うすることはできない。

またこの年の頃になっては、一年の経過は若い時の

一、二か月過ぎるより早く感じられる。』

 

このような記述にあるように私自身古希を迎え、まさに日々実感しているところです。

特に師走に入ってからの毎日は足早に過ぎ

一日でもっとも昼間が短い冬至から今日までは、

日めくりカレンダーが極薄になると今年のやり残したことはないかと思う日々でした。

健康面では、心臓に先天的な異常があったことも老化によって発症した現象のひとつと

思っていますが、これまで大きな病や手術歴もなく、

運動や健康法を追い求めていた自分の身体に過信は禁物という警告だと感じています。

ゆず

*ゆずをたくさん頂きお料理の香り付け用に保存したり、当時のゆず湯はもちろん、

ゆず湯の後はキッチン回りのお掃除にと活用できました。

さて、皆様はこの一年はどのような年になりましたでしょうか?

 

ところで、大晦日に「年越しそば」を食べて一年の災いを断ち切るなどの風習があります。

そばには、たんぱく質やビタミンB1(疲労回復)、B2(皮膚、粘膜などの細胞の再生)

が含まれ、特に注目したい栄養素はルチンで高血圧や動脈硬化の予防に効果があるといわれます。

そして、薬味のネギの役割はビタミンB1の吸収を高めてくれ、

更にビタミンCたっぷりの大根と一緒に摂ることも効果を高めてくれますし、

お店で出してくれるそば湯を飲むことも

その中に溶け込んでいる水溶性ビタミン群の栄養素を摂れるので健康効果が増すといわれます。

 

それでは、今年最後の日にそれぞれの思いを巡らせ、振り返りながら心にゆとりをもって

過ごせたらと思います。

 

今年も、健康塾通信をお読みくださり有難うございました。

 

では、皆々様どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

来年も何卒よろしくお願い申し上げます。

マリンタワーよりイルミネーションの風景