健康塾通信

皆様がより健康であるための情報やご家庭でお手軽にできる健康法をお伝えいたします。

タオルでからだほぐし

2020年08月23日 19時45分35秒 | Weblog

八月も終わりに近づきました。23日は二十四節気では「処暑」といい、

暑さがおさまるころと言われます。

しばらく猛暑が続いていましたので、きょうは高気圧の勢力が弱まった影響もあって

少し凌ぎやすく感じました。

しかし、今年の暑さはまだまだ続くようです。

そんなせいもあって、睡眠の質がダウン傾向にあるようですが皆様は如何でしょうか?

 

睡眠の質の向上のために、1日の身体の疲れやこわばりをとることが大切です。

そこで今回はタオルを使ったからだほぐしを提案いたします。

 

用意していただくのは、大きめのバスタオル1枚、フェイスタオル2枚です。

バスタオルは写真の様に巻きます。体重がかかるとつぶれますので、2枚重ねか厚手のバスタオルが良いと思います。

フェイスタオルはあまり厚めではなく、普段使いこなしたものを縦に4つ折りしてから、写真の様に硬めに巻いていき余った端は中に入れ込みます。

いずれにしましても、ご自身の使いやすいものが出来ると良いと思います。

今回は、このタオルを使って背中や腰回り臀部、肩甲骨周りなどを

タオルの上に体重をかけながら、コリや緊張などをほぐしていきます。

 

「図説東洋医学」より

上の写真は背中にある「太陽膀胱経」の経絡(ツボとツボを結んだライン)の一部です。

この経絡(けいらく)は目から頭、背中、下肢の後ろを通って足の小指で終わります。

67個のツボが、左右ですとその倍になります。

この写真ではすべてのツボの名前が入っていませんが経絡の流れとして参考までに

全身の経絡の中で最も長くツボが多いのが膀胱経です。

今回はこの経絡を参考に背骨の真上、次にその横の2列のラインあたりなど

タオルを移動しながら、ゆっくり体をタオルの上に沈めていきます。

 

①脊柱に沿った膀胱経のほぐしです。はじめは脊柱の真上(中央)次に左側と右側にバスタオルを移動して

タオルの上でゆっくり体を揺らすようにしてほぐします。

②次にバスタオルを横にして、臀部や腰、肩甲骨、肩から後頭部などに移動しながらほぐします。

③フェイスタオルを丸めたものは、もう少し強く刺激を加えてほぐしたい場所に

タオルをセットして、①②と同じように仰向けで体重をかけていきます

*写真ではほぐしたい場所を示しています。

臀部や手が届きにくい左右の肩甲骨の間あたりは

イタギモ。。。と感じる方もいらしゃるかと思います。

また、丸めたタオル2つを脊柱の両側においてバランスよく行うこともできます。

ご自身がタオルの上で、体重をかけたり緩めたりと、気持ちの良いように動きながら

からだほぐしをしてみましょう!

お気に入りの癒しの音楽をかけながら (^^♪

お休み前や、空き時間などにご自身の身体と会話しながら心地よくほぐして、最後はリラックスします。

 

世間には健康器具などもっと刺激の強い物もたくさんあります。

しかし、「タオル」という身近なもので手軽に緩い刺激で安全にほぐすセルフケアとして

是非、お試しください。

 

それでは、今夜も良い睡眠を ❣☆彡


おしりのほぐし体操

2020年08月01日 18時33分23秒 | Weblog

今日から八月、

例年よりながーい梅雨でしたが、関東もようやく梅雨が明けました。

さっそくの強い陽ざしではありましたが、比較的冷たい風がさわやかに感じられる日でした。

本日は、股関節の動きにかかわるおしりの筋肉を確認しながら

ほぐし体操をしていきます。

 

股関節は肩関節と同じく球関節に分類されますが

その動きは肩関節よりは制限されます。(臼状関節)

立った時、体重を支え関節の安定性や、動作に最も深くかかわります。

 

図①

図の①は骨盤から大腿骨の上部ですが、

太ももの付け根の外側を押して触れるのが、大転子です。

大転子の右側が大腿骨頭の部分でその3分の2が、関節窩にはまり込んでいます。

股関節まわりの筋肉や腱が働いて、まるい骨頭がお椀の形の臼蓋(きゅうがい)の中で転がることで

股関節を前後左右に動かす作用があります。

 

主なおしりの筋肉とその作用は

 

図②

大殿筋・・おしりの筋肉の中で最も表層にあって大きく、皮下脂肪の発達によってふくらみがあります。

大腿を伸展する(後ろにひく)筋肉で立ち上がったり、走る、階段を上る時によく使われます。

図③

中殿筋・・・殿部の外側で逆三角形をしています。作用は外転(股関節を側方に挙げる)です。

小殿筋・・・中殿筋の下にかくれた三角形の筋で、作用は外転です。

 

図④

梨状筋・・・大殿筋の深層で円錐型(梨状)をしている筋で大腿の外旋を行います。

仙骨神経叢が支配していて、障害を起こすと下肢痛や坐骨神経痛となります。

 

大殿筋は大腿骨に、中殿、小殿筋、梨状筋の停止部は大転子に着いてます。

お尻の筋肉が硬くなっていると腰痛や骨盤のゆがみや股関節の痛みなどにつながりやすくなります。

おしりの筋肉を柔らかくして、股関節を動きやすくするために

おしり回りのほぐし体操をやってみましょう!

いくつかの動きがありますが、順番は有りませんので

参考までに。

 

A

足の裏を合わせます。がっせきと言います。

B

Aの姿勢からB、がっせきのまま足を少し前に伸ばし体もゆっくり前に倒していきます。

痛みを感じず、心地よく響くあたりまで(15から20呼間停止します。)

C

四つん這い姿勢から片方の股関節を内側に曲げて反対の足を延ばします。

背中が丸くならないようにしながら

床の方にイタギモと感じるあたりまで、身体を倒していきます。

(15から20呼間停止します。)反対側も行います。

D

仰向けのまま両ひざを曲げ、片方の足のくるぶしが反対の太ももの上にくるように乗せます。

E

Dの姿勢からEに移ります。

両足の間に三角の隙間が出来るので、上になっている足と同じ方の腕を中に通し

床についている足のもも裏を両手で引き揚げます。そのまま体の方へ引き寄せます。

これも同じように無理のない程度に(15から20呼間停止します。)

反対側も行います。

 

AからEまで、抜粋して隙間時間にトライしてみましょう。

 

ヒップアップ効果や腰痛、殿部痛、坐骨神経痛などの痛みが出る前に

おしりの筋肉を柔らかくほぐしてあげましょう!

 

それでは、これから益々の暑さが予想されますので、水分補給もお忘れなくお過ごしください。

 

*参考文献

矢野忠 編集主幹.図解鍼灸療法ガイドⅠ・Ⅱ.株)文光堂発行.2013年