昨夜大寒の夜空を見上げた方はいらっしゃいましたか?
冷え切った大気のなか一段と大きい満月が煌々と輝いていました。
こんな日は思わず足早に家路に向かいたくなるものです。
そして暖かいお風呂にゆっくりと。。。手足を伸ばして湯気をたくさん浴びて。。。
思わずファーとか吐息をもらして、ほっこりとバスタイムで癒したいものです。
温泉大好きな私としては、機会があれば近場の日帰りなど計画しただけでウキウキしてしまいます。
昨年12月、石和温泉駅に降りた時、駅前の脚湯スポットでしばし温まりました。
少し熱めのお湯で身体もじんわりと汗ばむくらいで、脚だけでも十分な満足感でした。
こんな私ですが、子供のころは冬場に家のお風呂に入るまでが勇気がいりました。
それはおそらく周りが寒くて、服を脱ぐのに鳥肌が立つ思いをしなければならなかったからでしょう。
特に祖父母の田舎などはお風呂が離れにあって、しかも五右衛門風呂であったため
底板が浮き蓋になっているのです。
ですから浮いている板に乗って底板を沈めながら湯船に入るのです。
慣れないとバランスを崩して板が浮き上がり五右衛門のように火傷をするのではと、怖い思いをしたこともありました。
今ではこんなお風呂も風流でしょうが、近頃のお風呂事情は大分快適になっています。
それでも年間3千人以上が浴室で亡くなるそうです。
これは溺死や溺水という統計ですが、心不全などの病死はカウントされないので、実際の
浴室内死亡者はかなり多くなるということです。
特に冬の入浴は要注意! これは「ヒートショック」によるものです。
「ヒートショック」とは
寒い冬の日、浴室に入って「ゾクッ」としたりする急激な温度変化による身体の異変のことです。
特に慢性疾患を持った高齢者は注意が必要で、血圧や脈拍の急な変化によって、発作や突然死を招くということです。
そこで、浴室や脱衣所が室温との温度差が10度C以上にならないように、事前に暖かくしておく配慮が大切ということです。
ところで、日本には各地に2000以上の温泉地があって、鉱泉は約2万くらいあるそうです。
古くは温泉療法がありましたが明治以降の西洋医学の発達から、いったんは遠のきました。
しかし、温泉医学の必要から昭和6年ごろから徐々に研究が広がりました。
そして温泉・気候医学およびその他の理学療法に関する学術的研究や医学的応用を推進することを目的として、昭和10年に 「日本温泉気候学会」が設立しました。
以来多くの温泉医学研究者たちが各地の温泉の治療効果を世界に発信し続けているということです。
ではここで『安全入浴法』をお伝え致します。
1 家族に知らせる、一人で入らない
2 浴槽の蓋を活用し、事故防止を図る
3 更衣室と浴室の温度管理
4 入浴前後に水分補給
5 42度以上の湯には入らない
6 水位は胸まで
7 朝の入浴は避ける
8 飲酒後は入浴しない
(温泉療法医研修会テキスト 参照)
更に
ぬるめのお湯は
●血圧を急に上げる心配がない。
●副交感神経に働きかけ、リラックス効果を高めてくれます。
●利尿効果が高くむくみが取れます。
●腸の働きも活発になるので、便秘の人は入浴前に水分を補給してください。
更に「美人の湯」とは
●アルカリ泉です。ちなみに日本の温泉のほとんどは酸性泉。
●アルカリ泉は保湿効果と皮膚の汚れを落としやすい洗浄作用があるとの研究も・・・
さあ、時には温泉もそして家庭での入浴は、ヒートショックに気をつけて芯からほっこりしましょう!