健康塾通信

皆様がより健康であるための情報やご家庭でお手軽にできる健康法をお伝えいたします。

新しい医療のかたち

2007年10月27日 23時16分01秒 | Weblog
『With You Tokyo ~あなたとブレストケアを考える会~』
この画期的な取り組みをしている会をご存知でしょうか?

患者さんと医療者が一緒になってケアについて考えていくというこれまでになかったタイプの会のことです。

乳がん診療の進歩とともに質の高い医療が要求される時代になってきた今、診断や治療のレベルアップを図ることだけではなく、その狭間を埋めるケアも充実させる必要があるということから、ブレストケアの質の向上を図るために、患者さんやそのご家族と乳腺診療に携わるいろいろな職種の方々が、同じ土俵に立って意見を交わすことのできる会ができました。

これまでのように医療者側から患者さん側への一方通行のお話ではなく、双方向性のある討論をし、本当の意味で患者さんのためになるブレストケアを、考えていきたいという思いのこめられた会なのです。

今年で6回目を迎え、ちょうど1ヶ月前の9月最終土曜日に築地の聖路加看護大学講堂にて開催されました。

第6回のテーマは「乳がんと痛み」~術後の痛みから心の痛み~ でした。

私は今回がはじめての参加でしたが、あの有名な乳腺外科の権威が冒頭から、 『術後の身体的な痛み以外に心のゆがみやひずみが出て来る場合、それは時としてドクターの言葉で患者さんの心に傷がつく(ドクハラ)ということもある・・・』という展開のお話をされ驚きました。
まさに目線が患者さんに向けられているのを実感いたしました。

このように、今や医療は私たちの見えないところで新しい取り組みが成され、もしこんな言葉で言い換えるなら医療技術というハードの進歩の中で置き去りにされないために、対話や思いやりというソフトがつちかわれていることがうれしいことであり、より多くの医療の現場でもブレストケアに続く取り組みを期待したいと願っています。

ところで「がん」は生活習慣病のひとつですが、通常は西洋医療・医学による治療が大半を占めるかと思います。
しかし、近年は西洋医療に加えて補完代替医療を組み合わせることで、患者さんの心と身体、精神を総合的に考えて治療を行う総合医療(インテグレイティブ・メディシン)と言う概念があります。

代替医学・医療とは一般の方には、なじみの少ない言葉です。

また、その定義についてもいろいろ議論されていますが、日本補完代替医療学会では、「現代西洋医学領域において、科学的未検証および臨床未応用の医学・医療体系の総称」と定義しています。

アメリカでは、alternative medicine(代替医学)またはalternative and complementary medicine(代替・補完医学)という言葉が使われています。

ヨーロッパでは、complementary medicine (補完医学)という言葉が使われることが多い様です。

いずれにせよ、通常の医学校では講義されていない医学分野で、通常の病院では実践していない医学・医療のことです。

代替医療の範囲は広く、世界の伝統医学・民間療法はもちろん、保険適用外の新治療法をも含んでいます。

国連世界保健機関(WHO)は世界の健康管理業務の65から80%を“伝統的医療”と分類しています。

補完代替医療の分類:<米国NCCAM(国立補完代替医療センター)による>

分類と名称・・その内容

代替医療体系・・・ 伝統医学系統・民族療法・(東洋伝統医学・アーユルベーダ
         ・ユナニ医学)

精神・身体インターベンション・・・瞑想・祈り・心理精神療法・芸術療法
                 ・音楽療法・ダンス療法

生物学に基づく療法 ・・・ハーブ・食品・ビタミン・ミネラル・生理活性分子

整体や身体を基礎とした方法・・・脊椎指圧療法・整骨療法・マッサージ

エネルギー療法・・・気功・レイキ・セラピューティックタッチ・電磁療法

*上記以外にも<免疫療法・再生医療・遺伝子治療・ナノテクノロジーを用いた療法>も補完代替医療として扱う場合もあります。

日本の代替医学・医療の現状としては、残念ながら代替医療に取り組む政府機関がないので、この分野では欧米に比べて遅れているという見方もできますが、
一方で代替医療を最もよく実践している国が日本だと考えられているようです。

そのわけは、代替医療を求める患者さんの急増がひとつ。

そして、古くから植物療法を取り入れ“漢方薬”として使用してきた歴史があり、世界的に見ても漢方薬を保険薬と認めている数少ない国の一つということと、鍼灸などの東洋医学も一部保険適用となっていて、多くの患者さんが日常的に利用していることなどです。

医療制度の崩壊が叫ばれているなかで、日本は最新鋭の現代西洋医学を実践している国であることには変わりはありません。

しかし代替医療は、薬剤などの副作用も無く、難病の患者さんをはじめとして、多くの患者さんたちに侵襲の少ない治療法として選択肢があたえられることは喜ばしいことです。

日本では社会的背景や現状をふまえて、健康保険の適応以外のものすべてを補完代替医療と定義しています。

皆様の中にもきっと多くの補完代替医療をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

こんな取り組みや、進歩がやさしい医療として、現在医療に益々希望の光をもたらすことを期待したいです。





節々の痛み!!

2007年10月21日 23時57分00秒 | Weblog
ながらくのご無沙汰でしたが10月も半ばを過ぎてしまいました。
10月のことを神無月(かんなづき)と言われていますが、10月に日本中の神様が、出雲の国(現在の島根県)に集まり会議を開き、他の国には神様が居なくなってしまうことからとか、そして神様の集まる出雲の国では神在月(かみありづき)と呼ばれているということです。
また神無月の「無」は「の」という意味で『神の月』とされているという説も有ります。
私は10月生まれとして、神様が不在より、後者の方が大歓迎です。

さて今月に入りまして、朝晩気温が低くなり風邪を引いている方もみうけられます。そしてこのように冷えを感じるようになると「関節痛」に悩まされる方もいらっしゃるかと思います。
ちなみに、日常生活で関節痛を感じている人は、腰は約90%、ひざは約80%といわれます。

関節痛とは骨と骨のつなぎ目である「関節」におこる痛みのことです。

関節は「関節包」という袋に覆われていて、これは「滑膜」と言う膜で出来ています。ここから「滑液」という関節を滑らかに動かすための潤滑油出ているので、この「滑膜」と「滑液」の働きによって関節はスムーズに動くことができるのです。

*まずは痛み方ですが

①動かしたときに痛む
老化や肥満による関節軟骨の傷やすり減りによるもの・・変形性膝関節症など

②動かさなくても痛む (自発痛)  
関節を包む骨膜の炎症や、軟骨や骨の破壊によるもの・・・関節リウマチなど

*次に痛みの種類と対策は

①寒冷痛・・・・患部を冷やさないこと。適度な運動をすること。

②自発痛・・・・関節に熱感があり腫れていることがあるので、 安静にして
        寒冷に気をつけること。適度の保温に心がけること。

③圧迫痛・・・・安静にして湿布薬や消炎鎮痛剤を用いる。

④阻血痛・・・・血流が悪くなり、酸素が欠乏しておこる痛みなので
        温熱療法や、関節運動で血液の循環をよくする。

⑤運動痛・・・・関節を動かすと出る痛みなので、いたみの感じない範囲で関節を 曲げたり伸ばしたりする訓練を行いながら
        強化していく。

⑥荷重痛・・・・ 関節の軟骨が減って、体重がかかることにより、骨どうし
        がこすれ合って痛むもので、 その関節の主導筋を鍛えたり
        膝の場合は杖など装具を使い痛みをやわらげる。

⑦心因痛・・・・たいした原因がないのに生じる場合や連想や暗示による痛み。
       精神的なストレスを解消する。

*関節痛を起こしやすいタイプ

①O脚の人・・関節の内側には70%の負担がかかるため関節軟骨の変形や磨り減りが起こりやすくなります。

②肥満の人・・体重過多は膝への負担が増します。

③高齢者の方(特に女性)・・高齢者は関節を支える筋肉が弱く、特に女性は男性に比べて関節の面積が小さいので、関節にかかる荷重が大きくなるために痛みやすいといわれます。


*膝の関節痛を軽減するためには、

①肥満に注意

②筋力アップ

③足に合った靴を選ぶこと

関節軟骨には血管や神経は通っていないので、修復や再生がほとんどされないとても弱い器官だということがいえます。そのため関節軟骨には老化の影響が大きいのです。
まずは関節痛を起こしている患部の炎症を取り除き、運動などによって筋力をつけ血流を改善して新陳代謝を活発にしていくことが大切かと思います。

この季節、とくに節々の冷えには要注意ですね。





FMかわさき「ゆうドキッ!元気ワイド」にゲスト出演。

2007年10月03日 23時06分13秒 | Weblog
1年2ヶ月ONエアーされました「川崎元気ワイド第2部」の『古賀 公子のリフレッシュタイム』ですが、9月25日最後の放送を終えました。10月より毎月第一火曜日、夕方5時から50分くらい、天気予報、交通情報のあと音楽セレクションの中で、ゲスト出演が決まりました。

そして昨日10月2日すでに第一回目の放送が終わりました。
これまでのお昼番組と違い、陽が落ちかけた町並みは今の季節も手伝ってかいくぶん寂しさを感じます。

スタジオのある武蔵小杉は今、日本中から注目され住んでみたい町日本一になっているとか・・駅付近は国内最高層となる59階建てを含む9棟の高層マンションの建設が進められていて、東京湾岸のマンション販売競争が「湾岸戦争」と呼ばれたのになぞらえ、業界には「武蔵小杉戦争」と呼ぶ声も聞かれるということです。
2年後には横須賀線の新しい駅ができるほか、東横線と並行して走る目黒線が日吉終点まで延びる工事も行っています。東横線は渋谷から、みなとみらいにつながり、元町中華街まで直結できとても便利になりました。
あと2年後には新しい町の出現で大きく様変わりすることと思います。

さて、第一回目の放送ですが、今回はパーソナリティーの相沢さんが、ゲストの私のことも意識して、選曲してくださり曲間にトークを展開しました。


まずは内容をご紹介いたします。
今回のテーマは「疲労回復」です。
お疲れ様の簡単な体操・・むくみとり
(くつやスリッパをはいている方は脱いて行ってください。姿勢は椅子に腰掛けたままでも、立っていただいても、床に足を投げ出してすわっていただいてもOKです。)
 ①軽い肩回し・・腕はさげたままゆっくり後ろへ3回前へ3回
 
 ②腹式呼吸・・・両手のひらをおなかの上に乗せてゆっくり呼吸します。3回
 
 ③あしゆびの開閉・・足の指のグーとパーを交互にゆっくり行います。
 
 ④アキレス腱伸ばし・・座っている方も立っている方も、床にかかとをつけた
  まま、足先をもちあげてアキレス腱を伸ばします。(片足ずつ)  
 
 ⑤膝伸ばし・・・膝の曲げ伸ばしを行ってふくらはぎの筋肉を収縮させます。
 
 ⑥足首膝下のバタバタ運動・・膝から下を脱力して振動させます。
 
 ⑦腹式呼吸・・再びゆったりと腹式呼吸を行います。

むくみにも運動をすることで筋肉が動き、筋肉ポンプの働きでリンパの流れも良くなります。
そして、筋肉運動は基礎代謝アップにもつながります。

そこで今回は基礎代謝をあげる食材を紹介しました。
<アボカド>
・・今夜の食材から・・
栄養価の高いくだもので、オレイン酸などの不飽和脂肪酸なのでLDLコレステロールを減らし動脈硬化を予防、代謝を活性化するビタミンEや HDLコレステロールをふやすパントテン酸(糖・脂質代謝にかかわる)が豊富です。

<柚子こしょう>
・・何時も我が家においているこだわりの食材のひとつから・・
唐辛子から作られるこしょうの辛味成分はカプサイシンといって血行促進、新陳代謝を活発にします。さらには脂肪分解を進めます。

最後に今夜のお惣菜は?という問いかけに

*きのこ入りハンバーグ
*サトイモとこんにゃくの煮物
*アボカドとアスパラのグリーングリーンサラダ
をご紹介しました。

放送後記として
これまでのまとまった時間と違い、曲間の5分・9分・5分・3分の間に話をまとめるのが、ちょっと難しく感じました。
つい、欲張ってたくさんの情報を伝えたくなるのですが、これからは内容をもう少ししぼって、ゆっくりゆっくりお話したいと思う次第です。
次回は11月6日第一火曜日、夕方5時過ぎにお耳にかかりたいと思います。
79.1MHzの電波が届く皆様、これからもよろしくお願いいたします。

*この放送は電話でも聞くことができます。
    0180-994-791



基礎代謝アップの対策

2007年10月02日 01時28分49秒 | Weblog
今日から10月、秋雨のひんやりとした一日でしたが、急激な気温の下がり方に長袖や上着を着込む方も多かったことと思います。

ところで本日、あるヤングママたちの集いに講師として呼ばれました。
秋の到来と共に、疲れを癒し心身にパワーを充電する為の体操、ストレッチ
そして、ペアーで行うマッサージを行いました。

ヤングママたちにとって、自由な時間と言うのは程遠くほとんどお子さん中心の生活になります。それは落ち着いて食事が取れない・排泄さえもペースが乱れる・家事やお子様のお世話でくたくた・肩こり、腰痛などの症状あり・慢性疲労あり・・・などの訴えもありました。

毎日子育てに奮闘中のママたちに、自分をケアーする時間を見つけていただくのはなかなか厳しいのですが、家事をしながらでもできる簡単なストレッチや
筋トレなど無理なく生活に組み込んでいただくのがベストかと思います。

たとえば立ち仕事のとき片足立ちを交互にしたり、爪先立ちをしたり、モップや掃除機をかけるときなどもつま先で前に進んだり、時には後ろ歩きをするなど・・ストレッチはお子さんと一緒に身体の前屈や、腹ばいになって飛行機のポーズ・・からだのねじりなど・・遊びながらできるストレッチや筋トレなどもお勧めです。

そして、運動不足による筋肉の硬さを防ぐには習慣づけてバランスよく身体を動かすことが大切です。
本日お集まりくださった皆様は、お互い情報交換や勉強会などを開いて、太陽のように明るく元気な母親目指して子育てに取り組む姿はまぶしく、素敵でした。


それでは今日のテーマであります「基礎代謝アップの対策」を考えてみたいと思います。

①まずはストレッチで筋肉をほぐして血行が良くなることで、細胞内に脂肪や酸素が運ばれやすくなり、脂肪を燃やしてエネルギーに換えることが出来ます。

②更に筋肉を鍛えることでエネルギー消費量が増えるのでやせやすく太りにくい体を作ることが出来ます。
③有酸素運動として、手軽なウオーキングで更なる脂肪燃焼をはかります。
ウオーキングは30分などまとまった時間が取れない方でも、たとえ10分でも一日3回できれば効果が有ります。

④栄養や食材を考えて更に基礎代謝をアップします。

*運動で筋肉を刺激した後で、高タンパク質を取ると新しい筋肉が作られやすくなり筋肉量を増えると基礎代謝を上げる効果が高まります。
(牛乳・チーズ・ヨーグルト・ゆで卵・枝豆・豆腐・豆乳・豆菓子)

*脂肪の燃焼を助けるマグネシウムを取る。
{アーモンド・カシューナッツ・海草(ひじき、わかめ、昆布)・納豆・バナナ
ごま・ホウレン草・枝豆・豆腐・貝類(あさり、カキ)・エビ・魚(特に鰹などの青魚)・ごぼう・牛乳・玄米(白米)・お茶}

*むくみに効くカリウムを多く含む食品を取る。
(さつまいも、ほうれん草、豆類、ナッツ、玄米、キャベツ、海草、
バナナ、キウイ、プルーン、ひじき、切り干し大根、干しシイタケ)

切り干し大根はカリウムのほかにカルシウム、鉄などのミネラル、さらに食物繊維が含まれます。

*たんぱく質、炭水化物、脂肪の三大栄養素は、適度なバランスでエネルギー燃焼がスムーズになります。

*ビタミン、ミネラルで代謝活動が活発化してきます。
ビタミンは体内で合成することができないので食事から取り入れますが、特に不足しがちなビタミンA、B1、B2、C、Dを含んだ食品もしっかり取ります。
ミネラルは体の成分中にも多少含まれていますが、おもにカルシウムと鉄です。(豆類、牛乳やチーズなどの乳製品、緑黄野菜)など意識的にとるようにいたしましょう。

*ねばねばやさいは水溶性食物繊維が多いので腸管で脂肪や糖分の吸収を抑えてくれます。

*濃い色の野菜は抗酸化力のある色素成分のカルテノイドが豊富。

*カロリーを考えた蛋白源(肉や魚)を選びます。
鳥のササミは豚のバラ肉と比較してカロリーは1/4です。
鶏肉でも手羽は、カロリーがササミの2倍。
脂肪の少ないのは、ササミ、ヒレ、モモなど。
脂肪が多いのはロース、手羽、バラ肉、サーロインなどです。
マグロは腹側のトロと背中の赤身を比較すると、トロの脂肪分は18倍もあります。
ウナギ、ブリなど脂ののった魚は、太りやすいのです。
ヒラメやカレイ、タイ、タラ、カジキマグロなど、低脂肪、低カロリーの白身魚がベストです。

*調理法を工夫します。
油は1グラムで、約9キロカロリーあります。
「揚げる」「炒める」よりは「ゆでる」「蒸す」「焼く」「煮る」などの調理方法を考えてみましょう。体脂肪になりにくい油としては、α-リノレン酸(しそ油、えごま油など)ステアリン酸(カカオバターに含まれる)などがあります。
焼肉のように余分な脂肪を燃やす調理やしゃぶしゃぶのように熱い湯のなかに肉をさっと通すと脂肪が流れ出てくれます。

*一日三食、良く噛んで、夜10時以降は 食べないこと。

*交感神経を活性化するカプサイシン、カフェインなどは脂肪燃焼効果大です。
(冷え性や血色の悪い人にも効きます)

*一日の疲れはゆっくりと入浴で代謝アップ!就寝前は38~40度Cのぬるめお湯が、副交感神経を優位にしてよく眠れます。

私たちの身体につく脂肪を体脂肪といいますが、一般には中性脂肪といい、
食事から摂取した脂質や糖質が消化吸収、合成されて体内に存在し、エネルギー源として、脂肪細胞の中にたくわえられます。これが過剰になると肥満になるわけです。ですから余分な中性脂肪を燃やし、体脂肪が減ってくると、代謝が正常になってきます。
本日の基礎代謝アップの対策で、まずは運動と食事対策から始めてみてください。