健康塾通信

皆様がより健康であるための情報やご家庭でお手軽にできる健康法をお伝えいたします。

6月のかわさきFMから「むくみ」

2009年06月28日 12時48分21秒 | Weblog
朝から太陽が顔を出さず、雨も日照りも一休みのしのぎやすい気温になりました。
しばらく続いた真夏日とむし暑さの日々に今朝はホッとしています。

今日はまず驚きのニュースから・・2ヶ月ほど前にご近所の方2.3人から「アライグマが電線を伝わって歩いているのを見た」という話を耳にしました。
「お宅はよく玄関先に猫ちゃんをつないでいるけど朝晩は気をつけたほうがいいですよ」などと助言もいただいていました。
どうやら食べ物を求めて夜のうちにやってきて朝早く裏山に帰っていくようです。

一度その光景を見てみたいものだと思っていましたがとうとう私も目撃者になりました。

2日ほど前の午後9時をまわったころ、自宅近くの交差点に差し掛かった時
若い女性が2人、自転車を止めてなにやら叫びながら上を見上げていました。
私もふぃと足を止め見上げると、何とあらいぐま?が器用に電線の上を歩いていました。
女性たちは「ねこかしら・・?でもチョット違うみたい・・」等といってたので私は「多分アライグマだと思いますよ。この辺で見かけた方がいますから・・でもほんとに見ちゃったらちょっと怖い感じね」と、おもわず口を挟んでしまいました。

本当にいたんですね。電線を歩くアライグマ・・・猫ちゃんは高いところは歩きますが、おそらく電線は無理ではないかと思います。

さて今日は19日のかわさきFMの放送内容をお伝えいたします。
今の時期日本特有のジメジメとした高温多湿の気候が健康にも影響を及ぼします。
適度な湿度はお肌はしっとりとしてくれるのですが、水分代謝には要注意です。


*まずむくみの原因には

①体液循環や排泄機能に原因があるもの
たとえば立ち仕事やデスクワークなどで同じ姿勢を長時間続けることで
下半身にむくみが出るのは体液循環が滞ったことによります。

②病気などが原因のもの
リンパ節切除によるもの「リンパ浮腫」があります。
また心疾患や静脈疾患その他内臓疾患によるものもあります。
高齢者の下肢廃用性浮腫(下肢の下垂と筋肉を使わなくなることによって起こる)
その他怪我などにより外傷付近が一過性に腫れることもあります。

*リンパの流れは

リンパの流れは1秒で0.5センチ以下といわれるくらいゆっくりと流れています。リンパ管は重力の影響を受けやすいので心臓から遠い下の脚などにリンパ液がたまりやすくなります。
この流れが「むくみ」を引き起こす原因なのですが、余分な水分や老廃物、脂肪やたんぱく質のかけらを運び最後は静脈の流れに戻ります。

そしてリンパは

・呼吸(横隔膜の動き)
・内臓の自立運動
・運動による筋肉運動
・リンパのマッサージ
などの要因によって輸送され途中、弁構造があるので逆流を防ぐようになっています。


*流れが滞ると

①組織に十分栄養が行き届かなくなります。

②老廃物が滞り、それが原因で
肌荒れ、にきび、シミ、しわ、そばかす、湿疹、疲れ、肩こり、風邪、冷えなどが起こります。


*むくみに効く食べ物

カリウムが豊富で利尿作用が高い食品を食べましょう。
今から旬を迎えるもの(冬瓜、きゅうり、とうもろこし、すいかなどなど)もありますから参考にしてください。

・冬瓜は
利尿、解熱、解毒などの作用があるとして漢方でも使われてきました。

・きゅうり
一年中手に入るお野菜ですがカリウムを含むので利尿作用があり、手足のむくみを解消します。煮ることで効果がより一層高まるといわれています。

・とうもろこし
これからどんどん出回ってくるとうもろこし、以前もブログで茹で方をご紹介致しましたが、カリウムが体内の余分なナトリウムを排泄し、血圧を下げ利尿作用を高めてくれます。特にヒゲ部分は利尿作用に優れ、漢方では慢性腎炎の治療に利用されています。

・そら豆
カリウムを豊富に含み、胃腸を丈夫にします。特に腎臓の機能を高める働きに優れているので、尿の出をよくしてむくみを予防します。
その他、ビタミンやミネラルをバランスよく含み、特にビタミンB2は「成長・美容ビタミン」と呼ばれ、子どもの成長を促し健康な皮膚や髪を作る働きを持っています。

・小豆
小豆に含まれるカリウムが余分な塩分や老廃物を排泄し、水分代謝をよくしてくれます。
更に小豆にはサポニンとビタミンB1が含まれサポニンは血液中の脂肪を洗い流す働きがありビタミンB1は疲労回復に有効です。

・すいか
利尿作用があることでは知られていますが果肉よりも白い部分カリウムが多く含まれています。

・海苔
カリウムが豊富で利尿作用があるのでむくみを予防します。その他ビタミンAの含有量は海藻中では最も多く、たんぱく質は大豆に匹敵する量を含んでいます。

ということでむくみはリンパ液の滞り、すなわち老廃物の滞りですから運動をして筋肉ポンプの働きでリンパの流れを助けてあげたり、カリウムを含んだ食べ物などを食べてむくみを解消していきましょう。

ところで気が付いたら外は雨模様です。休日の午後はしっとりになってしまいましたが、どうか気持ちは晴れ晴れお過ごし下さい。


*前回ブログの回答4問とも×でした。
さて何問正解でしたでしょうか?

『リンパ浮腫』セルフケアー講習会を終えて

2009年06月17日 07時43分58秒 | Weblog
6月5、12日とリンパ浮腫のセルフケア講習会があざみ野の男女共同参画センター横浜北で開催されました。

初回の内容はむくみ改善のリンパドレナージのセルフケアやリンパの仕組みなど、2日目は運動療法と日常の注意事項など盛りだくさんの内容でした。

この講習会で何より皆様に持ち帰って頂きたかったことは、リンパ浮腫をより正しく理解して今の生活を見直すことで、より良い状態をめざしてむくみと向き合っていただきたいということです。

今はまだむくみが出ていない方、軽度の方 、またむくみが出てから時間が経過してしまった方も、毎日皮膚の手入れを行うことで、昨日と違う皮膚の情報を見つける可能性や、細菌感染などからも未然に皮膚を守ることができます。

更に、正しいマッサージのケアや運動を、生活の一部に取り入れる工夫と日常の注意を守ることで、恐怖心を持ったり神経質になることもなく生活の質を高めながら、趣味や旅行を楽しむこともできます。

ということで、15年前にはリンパ浮腫の情報も少なく、お医者様も術後の浮腫に対する注意や生活のアドバイスなどの説明はありませんでした。

特に長年待ち望んでいた『リンパ浮腫治療の保険適応』が2008年4月から導入されて、入院中1回に限り「リンパ節郭清(カクセイ)範囲の大きい乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がんの手術後にしばしば発症する四肢のリンパ浮腫について、その発症防止のための指導について評価を行う。」というリンパ浮腫指導管理料が保険で受けられることになりました。
もう1点は、四肢リンパ浮腫に対する弾性着衣を用いた圧迫療法が療養費の対象となったことです。

私はたまたま開業時に初めての患者さまがリンパ浮腫の方でしたので、リンパ浮腫治療を学び取り組むきっかけとなり、この時が原点となってこれまで多くの患者さまとの出会いがありました。
また術後の浮腫は個々に発症の時期や部位も異なるため数々の臨床経験を積ませて頂くことができました。
今後も更に研鑽を重ねより新しい情報の発信や治療、運動療法などで皆様のお役に立てるよう努力して参ります。

今回の講座で「乳がんの基礎知識」に関しては次のような質問を致しました。その一部で比較的多くの皆様が間違えて解答した問題を書き出してみました。

これは千葉県対がん協会検診センター顧問など乳腺専門医として「ブレストサービス」を設立しテレビなどでも幅広くご活躍の宮内 充 先生の講義を拝聴した時のものです。
皆様も是非お考え下さい。○×形式です。

問1 
疫学(統計)的には乳腺細胞の活動が活発になる妊娠や授乳などの機会(回数)が多い方が乳がんになりやすい。

問2
乳がんの早期発見のためには2年に1度のマンモグラフィー検診より、毎年必ず触診を受けた方が良い。

問3
乳がんの治療は手術が大原則で、少々無理をしても手術で取ることが治療成績を上げる為の最も確実な方法である。

問4
乳がん術後の抗がん剤治療は正常細胞まで障害を受ける為、免疫力が落ちる原因になりますので充分な手術ができているならば特に必要がないとされている。

皆様はすぐにわかりましたか?それでは解答は次回のブログで

さてこれからの時期、圧迫療法は皮膚の弱い方には大変なストレスになります。
しかしリンパ浮腫の治療にはなんといっても圧迫療法が最も重要になります。
湿気や暑さなどの対策は、ご自分の皮膚に合った方法で包帯や弾性ストッキングなど選んで頂きたいと思います。先ずは、行き付けの病院や治療院で適切な指導を受けご相談ください。

今回は「乳がん、婦人科がんの後遺症によるリンパ浮腫のセルフケアー講習会」の報告でした。検診を受けていない皆様、この機会に是非受診をお薦めいたします。
では、蒸し暑い梅雨どきをさわやかにお過ごし頂きたいと思います。

美肌の為の生活習慣「睡眠」

2009年06月09日 00時18分04秒 | Weblog
昨日の真夏日からグーンと気温も下がり小雨模様の一日になりました。

では昨日お伝えできなかった「睡眠」について早速まとめてみたいと思います。

ところで今朝のお目覚めはいかがでしたか?

昨日は試合にも勝ち、懐かしい方々とも久しぶりにお会いする機会になり、勝利を祝っての会食や会話も弾み、楽しく心地よいひとときを過ごす事ができました。

こんな要素もその日の睡眠には大きく関与するのではと思うのですが・・・
おかげさまで今朝は、肩や首のこりも無くまずまずすっきりと目覚めることができました。

私たちは生きていくうえで休養はとても大切な要素ですがその休養の代表が「睡眠」です。そして睡眠には大切な役割が有ります。

①身体や大脳を休ませる(疲労回復)
②免疫力を高める
③成長ホルモンの分泌
④ストレス解消

私たちの肌と睡眠の関係は③の成長ホルモンの分泌にあります。
特に皮膚、毛髪、血管、筋肉などの再生や修復には成長ホルモンが不可欠です。

そして皮膚の健康には毎日8時間の睡眠が必要といわれています。

①皮膚の血管が拡張する。
②細胞に栄養が補給される
③老廃物を外に運び出す

まさに睡眠中に①~③の新陳代謝が行われます。

皮膚の新陳代謝が最も活発に行われるのはPM10時~AM2時まで
この時間帯を『肌のゴールデンタイム』と呼ばれています。

美肌を保つ為には栄養はもとより、良い眠りをすることで、肌のターンオーバーも正常な28日周期をくりかえすことができます。

そこでもう少し「睡眠」について調べてみました。

睡眠は
★ノンレム睡眠・・・『脳の眠り』という。レベル1~4まであり4が最も深い睡眠になります。

★レム睡眠・・・『身体の眠り』といわれ急速眼球運動 が現れる睡眠で夢を見る時の眠りです。

ノンレムの4段階にレムが加わり、睡眠段階は5段階に分けられます。
普通入眠後約1時間でノンレムの4段階に達し、徐々に眠りが浅くなるレムになるまでの90分の周期を一晩に数回繰り返すということです。

では良い睡眠の為のアドバイス
①夜の食事の後のカフェインのとりすぎは寝つきを悪くします。

②睡眠薬の代わりに寝酒を飲むのは睡眠の質を悪くします。

③自分に合った寝具を選ぶことも大切です。

④気になる音や光などで睡眠を妨害されないようにします。

⑤ぬるめのお風呂や軽いストレッチは寝つきをよくします。

⑥音楽や軽い読書、ハーブなどの香りでリラックスすることも良い眠りにつながります。

更にお茶の中のうまみ成分に「テアニン」が含まれますが、この成分は心身をリラックスさせ集中力を高めたりして睡眠の質を高めることでも注目されています。

心身の健康に良いとされる睡眠時間は7~8時間が適度といわれますが、翌朝目覚めた時疲労感が無くすっきりとしているなら時間が短くても問題ないといわれます。

さあ、心地よい目覚めのために質のよい睡眠を取って身体の中から美肌を作ってまいりましょう。


美肌のための生活習慣・・おまけ・・

2009年06月07日 13時42分48秒 | Weblog
2009.6.7.
6月にはいり、入梅まじかとなりました。
本日は久々の快晴で、紫外線もたくさん降り注いでいる屋外ですが・・・これから防備をしてアメフト観戦に出向こうと思います。

5月にブログの美容のビタミンCのところで「紫外線」のことは触れたのですが、FM放送でも日焼け止めのことをお話いたしました。

本日は本題・・美肌のための生活習慣「睡眠」に入る前に少しその話題を追加いたします。

みなさんはもう日焼け止めクリームはお使いになっていらっしゃると思いますが、クリームの裏側にある「SPF」「PA」のことを正しく理解していますか?
ここで確認を致しますが、これらの数値は紫外線防止効果の高さを表します。

そして地表に到達する紫外線には
波長が短い「UVB」・・皮膚を赤くしてひどい場合は水ぶくれ、数日後に皮膚を黒くさせる。
それより波長が長い「UVA」・・太陽を浴びた直後から皮膚を黒くする作用がある。
と呼ばれる紫外線の2種類あります。

★「SPF」は UVBの波長に対する防止効果があり
SPF50は日本化粧品工業連合会が規定する最高レベルのようです。
ですが紫外線の感受性は個人差があるのであくまで目安ということと非常に紫外線の強い場所や紫外線に過敏な人などはSPF50+と表示しているようです。

★「PA」はUVAの防止効果をあらわしていて+が多いほど効果が高くなります。
PA+  PA++  PA+++ のいずれかです。

参考のために  http://www.jcia.org/consumer/spf_main.htm
○日常生活の散歩や買い物ではSPF20以下PA+~++の間
○屋外での軽いスポーツやレジャーなどでSPF10~30 PA+~+++の間
○炎天下のレジャーやリゾート地でのマリンスポーツなどSPF30~50 PA++~+++の間

更に参考のために
1SPFは15~20分のことです。
たとえばSPF20のクリームで20×(15~20)=300~400 で何も塗らない時より約5~6.6時間くらいの日焼け止め効果があるということになります。


更に肌質の違いも考慮してください
色白の人が
1~3時間外出する時 SPF 10~30   PA++ 
3時間以上外出する時 SPF 50     PA+++

色黒の人が 
1~3時間外出する時 SPF 5~10   PA++ 
3時間以上外出する時 SPF 20     PA++ 


ということで本題に入る前にキックオフの時間が近づいてしまいました。
本題「睡眠」また追ってお伝えいたします。

では皆様も陽射しにお気をつけて有意義な休日を・・