この季節さまざまな草木が見る目を楽しませ心を癒してくれています。
近くの民家に大きく伸びた夾竹桃(キョウチクトウ)の木が有ります。細くとがった竹のような葉を持ちその花は白や濃いピンクの桃の花に似た美しい花を咲かせます。
夾竹桃は公害や乾燥に強いので公園や街路樹などで見かけますがこの花や葉、枝などに毒があることはあまり知られていません。
この植物はミフクラギ(目膨木)といわれることもあり、その樹液に毒があって目などに入ると腫れるということです。
過去にはフランスでバーベキューにこの枝を串代わりに使用して、11人中7人の死亡事故が発生しています。
この有毒成分の中の『強心配糖体』は心臓に作用し、心不全の薬剤に似た効果がある反面、健康の人の体内に入ると心臓に負担かけて事故につながってしまいますので、要注意です。
梅雨どきを代表するお花といえば「アジサイ」ですが、その美しい色のグラデーションは梅雨空にも映えて落ち着いた安らぎを与えてくれています。
しかし最近、飲食店でお料理に添えて出したアジサイの葉を食べてしまった8人が食中毒症状を起こしたというニュースを聞きました。
アジサイには「青酸配糖体」と呼ばれる有毒成分が含まれていて、胃の中の消化酵素と反応することで、青酸(シアン)が生成され、中毒症状を引き起こすということです。
この他にも多くの植物や、お部屋に置かれた観葉植物などにも有毒なものが有ります。
ここで紹介させていただくのは、ほんの一部では有りますが参考までに身近に有りましたら小さいお子様などの誤飲などにご注意ください。
*あさがお
これからの季節に子供たちの観察日記にも登場する「あさがお」
毒名はファルビチンといい毒のある部分は種子です。
症状は下痢・腹痛などをおこすそうです。
*エニシダ
英語ではBroom(ほうき)といって、むかしほおきのような「エニシダ」の枝に魔女が乗って、夜空を飛んだという伝説があります。
毒名はスパツテイン・ サロタミン ・ ゲニスティンで毒のある部分は全草(特に葉枝・種子)です。
症状は嘔吐・悪心・視覚異常・痙攣(けいれん)・皮膚炎をおこします。
*スズラン
白く鈴のような可憐な花をつける「スズラン」
毒名はコンバラトキシン・コンバロシドで毒のある部分は全草(特に花と根)でスズランを活けた水を飲んでも
中毒を起こすそうです。症状は嘔吐・悪心・視覚異常・血圧低下・心臓麻痺・心不全・頭痛です。
*ナンテン
葉は防腐効果があるので、料理のつけ添えやお赤飯の上に乗せられたり、またナンテンのど飴のように果実には咳止めの効果もあります。葉は胃腸,脱肛,眼病あるいは歯の痛みをおさえる薬として使用されています。
毒名はドメスチン(実)・サンジニン(葉)で毒のある部分は実・葉で
症状は実は知覚と運動麻痺(まひ)、葉は大脳と呼吸中枢の麻痺・興奮をおこします。
*ホウズキ
ナス科に属しますが、漢方で生薬(酸漿さんしょう)として使われています。
毒名はソラニン・アトロピンで毒のある部分は未熟な実・葉で
症状は嘔吐・頭痛・腹痛・中枢抑制・呼吸困難をおこします。
*トリカブト
園芸用に栽培されていますが、この名前を聞いただけで毒があることはご存知の方が
多いと思います。でも漢方では鎮痛、強壮、新陳代謝機能亢進などの目的で八味地黄丸、真武湯、四逆湯などに配合されています。生薬はウズ(烏頭)、ブシ(附子)といわれます。
毒成分はアコニチン、塊根にはアルカロイドが含まれ猛毒です。
このように植物には毒にも薬にもなるものが多く存在します。
前回もご紹介した人物ですが、その昔日本でも方々を旅しながら薬草を求め、自らその効能を体験したり、人々の生活の中で体得され発見された植物の毒と薬を研究した貝原益兼と言う『本草学者』がいます。
現在も世界の秘境にはこうして薬草を求め、医療の施されない人々のお役に立っている方がたもいらっしゃいます。
私たちも古人の知恵を学び、危険を知って植物の癒しを生活に活かして行きたいと思います。
近くの民家に大きく伸びた夾竹桃(キョウチクトウ)の木が有ります。細くとがった竹のような葉を持ちその花は白や濃いピンクの桃の花に似た美しい花を咲かせます。
夾竹桃は公害や乾燥に強いので公園や街路樹などで見かけますがこの花や葉、枝などに毒があることはあまり知られていません。
この植物はミフクラギ(目膨木)といわれることもあり、その樹液に毒があって目などに入ると腫れるということです。
過去にはフランスでバーベキューにこの枝を串代わりに使用して、11人中7人の死亡事故が発生しています。
この有毒成分の中の『強心配糖体』は心臓に作用し、心不全の薬剤に似た効果がある反面、健康の人の体内に入ると心臓に負担かけて事故につながってしまいますので、要注意です。
梅雨どきを代表するお花といえば「アジサイ」ですが、その美しい色のグラデーションは梅雨空にも映えて落ち着いた安らぎを与えてくれています。
しかし最近、飲食店でお料理に添えて出したアジサイの葉を食べてしまった8人が食中毒症状を起こしたというニュースを聞きました。
アジサイには「青酸配糖体」と呼ばれる有毒成分が含まれていて、胃の中の消化酵素と反応することで、青酸(シアン)が生成され、中毒症状を引き起こすということです。
この他にも多くの植物や、お部屋に置かれた観葉植物などにも有毒なものが有ります。
ここで紹介させていただくのは、ほんの一部では有りますが参考までに身近に有りましたら小さいお子様などの誤飲などにご注意ください。
*あさがお
これからの季節に子供たちの観察日記にも登場する「あさがお」
毒名はファルビチンといい毒のある部分は種子です。
症状は下痢・腹痛などをおこすそうです。
*エニシダ
英語ではBroom(ほうき)といって、むかしほおきのような「エニシダ」の枝に魔女が乗って、夜空を飛んだという伝説があります。
毒名はスパツテイン・ サロタミン ・ ゲニスティンで毒のある部分は全草(特に葉枝・種子)です。
症状は嘔吐・悪心・視覚異常・痙攣(けいれん)・皮膚炎をおこします。
*スズラン
白く鈴のような可憐な花をつける「スズラン」
毒名はコンバラトキシン・コンバロシドで毒のある部分は全草(特に花と根)でスズランを活けた水を飲んでも
中毒を起こすそうです。症状は嘔吐・悪心・視覚異常・血圧低下・心臓麻痺・心不全・頭痛です。
*ナンテン
葉は防腐効果があるので、料理のつけ添えやお赤飯の上に乗せられたり、またナンテンのど飴のように果実には咳止めの効果もあります。葉は胃腸,脱肛,眼病あるいは歯の痛みをおさえる薬として使用されています。
毒名はドメスチン(実)・サンジニン(葉)で毒のある部分は実・葉で
症状は実は知覚と運動麻痺(まひ)、葉は大脳と呼吸中枢の麻痺・興奮をおこします。
*ホウズキ
ナス科に属しますが、漢方で生薬(酸漿さんしょう)として使われています。
毒名はソラニン・アトロピンで毒のある部分は未熟な実・葉で
症状は嘔吐・頭痛・腹痛・中枢抑制・呼吸困難をおこします。
*トリカブト
園芸用に栽培されていますが、この名前を聞いただけで毒があることはご存知の方が
多いと思います。でも漢方では鎮痛、強壮、新陳代謝機能亢進などの目的で八味地黄丸、真武湯、四逆湯などに配合されています。生薬はウズ(烏頭)、ブシ(附子)といわれます。
毒成分はアコニチン、塊根にはアルカロイドが含まれ猛毒です。
このように植物には毒にも薬にもなるものが多く存在します。
前回もご紹介した人物ですが、その昔日本でも方々を旅しながら薬草を求め、自らその効能を体験したり、人々の生活の中で体得され発見された植物の毒と薬を研究した貝原益兼と言う『本草学者』がいます。
現在も世界の秘境にはこうして薬草を求め、医療の施されない人々のお役に立っている方がたもいらっしゃいます。
私たちも古人の知恵を学び、危険を知って植物の癒しを生活に活かして行きたいと思います。