10月も終わりに近づき、紅葉の便りや秋バラも彩を添えて見頃を迎えています。
行楽シーズンを楽しんでいらっしゃいますか?
気候変動と共に寒暖差が大きくなっている昨今、秋晴れの日には季節を感じながら癒される時間を楽しみたいと思います。
さて先日、NPO法人 日本健康運動指導士会主催の講座を受講してきました。
今回の講座は、ストレスチェックとメンタルケアの講義。実習はメンタルケア・ストレス軽減のための運動指導法でした。
2011年7月、厚労省はこれまでの四大疾病である「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」
「糖尿病」にあらたに「精神疾患」を加えて五大疾病としましたがご存知でしたか?
そこで、今回はコロナ禍によって悪化している『メンタルヘルス』について学んだことも含めてお伝えいたします。
メンタルヘルスという言葉は心の健康のことで、現代社会で世代を問わず身体の健康と共に大切な要素になっています。
世界精神保健連盟が、1992年より、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、
偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的として、10月10日を「世界メンタルヘルスデー」と定め
その後、世界保健機関(WHO)も協賛して、正式な国際デー(国際記念日)とされています。
また、世界保健機関(WHO) は、メンタルヘルスを
「すべての個人が自らの可能性を認識し、生命の通常のストレスに対処し、
生産的かつ効果的に働き、コミュニティに貢献することができる健全な状態」と定義しています。<日本看護協会訳 2020 年>
特にコロナ禍で、パンデミックを生きる15~24歳世代をパンデミアルと言われて世界中でも80パーセントはメンタルヘルスが悪化しています。
<グローバルリスク報告書2021>
労働者においても、2021年のうつ病学会では気分障害の診断が約20年前から2.5倍くらいに増加し、100万人程度と報告されています。
更に2030年に健康生活を害する疾病・外傷の第一位と予測されました。
そして、仕事や会社を心地よく満足しているだけでなく、活動水準が高く、熱意、活力、没頭を持って自ら主体的に組織や仕事に取り組めている状態を、
ワークエンゲージメントといい、働きたいという仕事への態度が肯定的であることが求められています。
平成21年10月厚生労働省はメンタルヘルス・ポータルサイト「心の耳」を設置して、
事業者・産業保健スタッフ、労働者やその家族等に対しての情報を提供しているということです。
現在社会においては、昼夜にわたる労働の増加、生活スタイルも夜型が増え、
雇用形態の多様化による不規則な業務やテレワークによる身体不活発も発生して、
多くの人がこのような変化に適応できてないのが現状と言われます。
産業の変化はライフスタイルの変化を生み、特に睡眠時間の減少にも繋がっています。
経済協力開発機構(OECD)の21年版調査では日本人の平均睡眠は7時間22分で加盟国では最下位、
厚労省の20年に公表したものでは20歳以上で6時間未満の睡眠だった人が39%というデータがあります。
また、睡眠不足がもたらす経済損失額は15兆円(日本経済新聞より)とされています。
睡眠のことは以前にも健康塾通信でお伝えしましたが時間だけでなく質が大切です。
今回は様々な情報の一部などをご紹介しましたが
最後に良い眠りについて今回の講習会資料から
『良い眠りには思考の整理や記憶の定着を助け、細胞の修復を促す作用がある』
私が再認識した一文でした。
次回は厚労省、健康づくりのための睡眠指針2014年、「睡眠12か条」をお伝えします。
それでは、秋の夜長質の良い睡眠をとって、ストレス解消や免疫力アップにしたいと思います。