徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

とうとう粉ミルクからもセシウム検出

2011年12月06日 21時40分26秒 | 小児科診療
 東日本大震災~福島原発事故の被害の一端です。

セシウム:明治の粉ミルクから検出 40万缶無償交換へ
(毎日新聞:2011年12月6日)
 食品大手の明治(東京都江東区)は6日、粉ミルク「明治ステップ」850グラム缶の一部から1キロあたり最大30.8ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。厚生労働省によると、粉ミルクからのセシウム検出は初めて。乳製品の暫定規制値(1キロあたり200ベクレル)未満で、毎日飲んでも健康に影響ないレベルとされているが、同社は「安心して使っていただくことを最優先する」として、検出された製品と近い時期に製造した同銘柄の約40万缶を無償で交換する。
 セシウムが検出されたのは、同社埼玉工場(埼玉県春日部市)で3月14~20日に製造した粉ミルクを使ったものの一部。11月28日、「ステップで放射性物質が出たと聞いた」と報道機関から問い合わせがあり、在庫分などを調べたところ、21.5~30.8ベクレル検出された。前後の期間に製造した粉ミルクを使った商品は、いずれも検出限界値(1キロあたり5ベクレル)未満だった。
 原料の粉乳は大部分が豪州など外国産で一部は北海道産だが、いずれも東日本大震災以前に製造された。同社は、粉乳を水などと混ぜ合わせて霧状に噴霧したものを熱風で乾燥させて粉ミルクを作っており、「乾燥の過程で取り込んだ外気に含まれるセシウムが影響した」とみている。
 同社は4月末から毎月1回程度、放射性物質の定期検査を行っている。3月製造分については関東地方で大気中の放射線量が高かった3月21日のものを調べたが、検出限界値未満だったという。
 厚労省は「暫定規制値を下回れば健康への影響は考えられない」とする。一方、子どもは大人より放射性物質の影響を受ける可能性があるとして、乳児用食品の区分を新設し、現行より厳しい規制値を設定する方針だ。
 無償交換の対象は、賞味期限が来年10月3~6日、同21~24日の製品で全国に流通。問い合わせは同社お客様センター(0120・077・369)。

◇明治による「明治ステップ850グラム缶」の検査結果
   賞味期限         セシウム濃度
2012年10月 4日    21.5ベクレル
        21日    29.0ベクレル
        22日    30.8ベクレル
        24日    22.5ベクレル

※ 検査結果の数値は1キロあたり
※ ゲルマニウム半導体検出器による検査で、検出限界値は1キロあたり5ベクレル


 このような事例が後から後から雨後の竹の子のように出てくることでしょう。
 先日東京電力がまとめた事故調査の中間報告は「想定外の地震・津波により甚大な被害を出したが、我々の対応は間違っていなかった」という無責任な内容に終始し、あきれ果てました。
 考えてみると、原発関係では震災後誰一人として責任を取って辞任した人がいません。東電・原子力安全委員会・原子力保安院・・・。
 あ、ひとり辞任した人がいました。脱原発を唱えた管総理。
 まあ、原発推進派の圧力で辞めされられたのが真実でしょうけど。

 日本ってそんな国です、残念ですが。
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