徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

RSウイルス、夏に異例の流行

2017年08月16日 08時24分58秒 | 小児科診療
乳幼児がゼーゼーしやすい(気管支炎になりやすい)風邪ウイルスは、冬のRSウイルスと春先のヒトメタニューもウイルスが有名です。
ふつう、夏までには影を潜めて、夏風邪(手足口病・ヘルパンギーナ・プール熱)が中心になります。

小児科医は、風邪の種類で季節を感じる傾向があるのですね。

ところが最近、ゼーゼーしている乳幼児が目立ち始め、試しに迅速診断キットで検査してみると、見事にRSウイルスが陽性に出ます。
小児科医の間でも話題になるようになりました。

季節感がここでも失われてきました。

■RSウイルス、昨年の5倍 夏に異例の流行 既に流行期入りか
2017.8.15:産経新聞
 乳幼児の肺炎の一因になり、通常は冬を中心に流行する「RSウイルス感染症」の患者が大幅に増加し、6日までの1週間の患者数が昨年同時期の約5倍となっていることが15日、国立感染症研究所の調べで分かった。
 同感染症は近年、流行が前倒しになる傾向にある。今年は既に流行期に入っているとみられ、専門家は注意を呼び掛けている。
 全国約3千カ所の小児科定点医療機関からの報告によると、今年の第31週(7月31日~8月6日)の患者数は4934人で、昨年同時期の1082人を大幅に上回った。都道府県別では、人口の多い大都市圏のほかに、岩手(100人)や福島(189人)、新潟(152人)などで患者が目立った。
 同感染症は、通常は軽症で済むが、一部は重いせきが出て呼吸困難や肺炎になることがある。ワクチンはなく、接触感染や飛沫(ひまつ)感染でうつる。


<参考>
□「RSウイルス感染症」(当院HP)
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