徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

米国小児科学会が「親子での本の音読」などを推奨

2014年07月03日 06時38分01秒 | 小児科診療
 お父さん、お母さん、「絵本の読み聞かせ」してますか?
 米国では学会レベルで「親子での本の音読」推奨、という時代になりました。
 裏を返せば、行われていないということ。

 メディアの発達により、いろんな視覚・聴覚刺激は増えました。
 古くはビデオ(今はDVD)、TV、ゲーム、最近はSNSも。
 しかし、一方通行の情報は精神的発達・コミュニケーションの発達によい影響を及ぼさないことが指摘されています。
 これも含めて、米国小児科学会は「5つのR」を推奨しています;

■ 小児科医に「親子での本の音読」など,推進すべき“5つのR”などを提示
 米国小児科学会(AAP)は,小児の診療に当たるプライマリケアでの学力推進に関する声明(policy statement)を発表。貧困や電子メディアの普及に関連して,幼少期の親子での本の音読を通じた健全な成長や読み書き能力の獲得のための準備が不十分な例が増えていると同学会。小児科医に対し,日常診療の場で子供の読み書き能力の早期推進に関わることを求めた。声明では「5つのR」を含む勧告が示されている(Pediatrics2014年 6月23日オンライン版)。


 なお就学前の準備に必要な「5つのR」とは以下の項目;

1.日常生活において本を読む(Reading)
2.韻を踏む(Rhyming)
3.規則正しい生活(Routines)
4.日々できたことをほめる(Rewards)
5.健全な発達の基礎となる親子関係(Relationships)


 1・3・4・5は頷けますが、2の「韻を踏む」というのは?です。
 以前から絵本の読み聞かせを勧めている小児科医の記事もどうぞ;

小児科医が説く「絵本の読み聞かせ」の効用

 この中で、「子どものペースで絵本を読む」という指摘に目から鱗が落ちました。
 私自身、子どもが小さい頃「マンガ日本むかしばなし」の絵本を夜子どもに読んでいました。
 長男はじっと聞いていたのですが、長女は絵に夢中になってしまい聞く耳を持ちませんでした(笑)。
 一緒に楽しむことが大切であり、「読み聞かせなければならない」という私の思い込みは間違っていたのですねえ。
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