2023年春、スギ花粉がたくさんたくさん飛んだシーズン。
今年は例年の10倍以上飛散したそうです。
3月上旬は特に多く、
情報によると、3月8日の1日で、昨年の全シーズンと同じだけ飛散したそうです。
つまり、100倍ですね。
そのため、症状がひどい患者さんが多数受診されました。
「例年使っている薬を飲んでも効かない」
「いつもは市販薬でしのいできたが、今年はムリ」
という訴えが聞こえてきました。
医療側にも、今年は異変が起きました。
私は一般的な抗アレルギー薬に漢方薬を併用することで、
眠気の副作用を中和し効果倍増、
という戦略をとってきたのですが、
新型コロナのあおりで漢方薬が品薄になり、入手困難になったのです。
う〜ん、隠し技が使えず、じれったい(^^;)。
漢方治療を希望して来院された患者さんもガッカリして帰ります。
もう一つ、体質改善の治療法である舌下免疫療法薬「シダキュア®」も品薄になり、
新たに治療を始められなくなりました。
前代未聞!
こちらは、だんだん有名になってきた舌下免疫療法を希望される患者さんが増えて来たため、
需要が供給に追いつかなくなったのです。
さて4月に入り、飛散花粉はスギ → ヒノキへ移行しつつあります。
あなたのお住まいの地域の状況はいかがでしょうか。
ではヒノキ花粉はいつまで飛ぶのか?
こちらもウェザーニュースのサイトから;
北関東に住む私はスギ・ヒノキ花粉症の患者さんに、
「4月いっぱいはヒノキ花粉が飛ぶので、GWくらいには治まるでしょう」
と説明しています。
さて、ここでスギとヒノキの関係について書いておきます。
二つの花粉は似ているので、
スギに反応する花粉症患者さんはヒノキにも反応すると思ってください。
どちらの花粉に強く反応するかはケースバイケースです。
中にはヒノキ花粉飛散時期の方がつらいという方もいます。
症状はあまり変わらず、
「くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ」
です。
東北地方ではヒノキ花粉は飛びません(上図)。
なぜか?
単純に「ヒノキがないから」です。
スギは本州ではどこでも植林されていますが、
ヒノキの植林は東北地方以北ではされてこなかったので。
(林野庁HPより)
あと1ヶ月弱、ガマンすれば新緑の爽やかな季節になります。
もう少しの辛抱です(と自分に言い聞かせてます)。