徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

乳幼児の便秘が流行?

2014年06月18日 07時11分57秒 | 小児科診療
 季節労働者という傾向のある小児科では、暖かい季節になると途端に患者数が減ります。
 当院でも閑古鳥が鳴き始めました。
 日頃アレルギーなどの悩みを抱えている方、漢方治療に興味のある方、受診のチャンスですよ~。
 時間があるのでゆっくりじっくり説明できます(苦笑)。

 そんな中、昨日は幼児便秘の相談がやけに多い一日でした。
 便秘が流行っている・・・(ウソです)。
 「ウンチが出なくてつらそうなのでを何とかして欲しい」と5人以上来院し、お腹をさわると石のように硬いウンチが触れるのです。
 よくぞここまでため込みましたね、とヘンに感心するほど。

 便秘の初期治療は、まずたまっているウンチを出して直腸を空にすることです。
 来院された患者さんには浣腸を試みますが、巨大な便の塊は浣腸してもなかなか出ず、指でほじる(摘便といいます)とやっと出る例もまれではありません。その間、子どもはお腹と肛門が痛くて泣き叫び続けます。
 乳幼児にしてすでに切れ痔のつらさを味わう不幸。

 近年、便秘の相談が増えてきたので、先日プリントを作り、説明しながら配布しています。
 ポイントは、
・治療でウンチをためない状態を最低2週間続ける。
・その後も治療をすぐに止めないで通院し、数ヶ月から数年は必要と腹をくくる。
・いずれは食生活を含めた生活習慣を変えることで薬を減らしていく。

 などでしょうか。

 より詳しく知りたい方は、こちらを御参照ください。
 子どものお腹の専門医の先生方が「子どもの便秘診療ガイドライン」を昨年作ってくれました。総ページ数74の力作・労作で、こちらは医療者向けですね。
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