徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

「風疹ゼロプロジェクト」始動

2017年01月27日 08時10分08秒 | 小児科診療
 2月4日は「風疹の日」だそうです。
 ちょっと強引な語呂合わせ(^^;)。

■ 風疹ゼロプロジェクト始動、国内感染ゼロ目指す
2017.1.26:TBS
 妊娠中の女性がかかると赤ちゃんに障害が出るおそれがある風疹について、国内での感染ゼロを目指すプロジェクトが立ち上がりました。
 日本産婦人科医会が立ち上げた「風疹ゼロプロジェクト」は、2020年までに風疹の国内での感染をなくすことを目指します。
 風疹は発熱や発疹を伴うウイルス性の感染症ですが、妊娠中の女性がかかると、赤ちゃんの視覚や聴覚、心臓に障害が出るおそれがあります。
 プロジェクトでは、2月4日を「ふう(2)しん(4)の日」、2月を「風疹ゼロ月間」と定め、免疫がない人の割合が高い30~50代の男性や海外への渡航者にワクチンの接種を呼びかける方針です。


 してその活動内容は・・・ん、ワクチン接種の呼びかけだけ?

 実は現在、風疹ワクチンを含むMR(麻疹/風疹)ワクチンが不足していて小児科開業医でも入手が困難です。
 子ども対象の定期接種用のワクチンさえ不足しているのに、このタイミングで接種を呼びかけても・・・なんだかバランスが悪いですね。

 2016年夏に起きたジャスティン・ビーバーのコンサートに端を発する麻疹流行騒ぎ。
 あのとき、厚生労働省はなにもせず、高みの見物に終始しました。
 その後成人の麻疹ワクチン希望者が増えたため、現在のMRワクチン供給不足を招いたと言われています。
 それを解決せずに今回も声かけだけ・・・無責任なお役所仕事という印象が否めません。
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